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January 19, 2010

脳のはたらきと子どもの教育を読んで、その2

昨日に引き続き「脳のはたらきと子どもの教育」について、今日は計画性について読み解きます。
この計画性は今回は学校受験にのみピックアップしていきます。
学校受験の場合、親はたいてい、「良い学校」へと願うのですが、これは親の価値観の中では良い(たいていは偏差値が高いと言う意味)学校を出ると、
就職に有利で、それに付随するもろもろを勘案すると「幸せ切符」であると思っているのでしょう。
こうした図式が是か非かは、子どもによって違うので、一概に断定はできません。
が、いずれにしても、子どもたちは人生設計にあたり、目標をもち、その目標のために計画を立てます。
抽象的な思考と具体的な操作の両面をバランスよく行うことが大切ですが、
現実にはそうも行かない場合の方が多いものです。
子どものタイプによって認知のスタイルが衝動型の場合(直接行動型)と熟慮型(検討分析型)がありますが、この二つのタイプも発達とともに自然に熟慮型に移行していくことが多いようです。
ここで脳についての言及を著者は続けます。
つまり前頭葉が計画と密接な関係があることがすでに実験で分かっているというのです。
ルリアの目の研究とレービンの眼球運動の実験を引用しながら説明)
そして、計画性とは神経心理学で言うならば「第三ブロック」のはたらきと密接な関係にある。
計画、プログラミングの部分のはたらきは「まず行うべき行為を想像することから始まる」
行為の条件の空間的配列をもとに解決のための方略(ストラテジー)をとる。
そして、仮説が生まれる。
これらは一つの計画だけでなく、多くの計画と階層的に複雑に連なりながら進んでいくと言うのです。
と、言うことで、こうした知的行為の発達段階を次にみます。
1, 子どもに課題とその条件を熟知させ、課題にたいする予備的概念を形成する段階
2, 対象を用いて行為をマスターする段階。
3, 行為が対象からの直接的な支えなしに外言へと変わる段階。
4,  自分自身に向けられたが外言を含む段階
5, 内言を用いた段階。
この研究をしたのはガリペリンと言う心理学者です。
この段階は年齢とは無関係で、大人でも未知のことを習得する過程ではこの段階を踏むということです。
が、ここでは学校教育の現場にあてはめると、
4〜5歳から7〜8歳の子どもは直感的な思考の段階なので、
「実際見たものや絵、まあ情動的な文はよく記憶している」そうです。
計画性というよりは直感的、形象的であるこの時期は事態を分析したり論理的に推論することはまだありません。
こうした時期には「物質的対象に基づく行為」から始めることが効果があると言うことです。
たとえば、算数の「数の概念」を教える時は具体的事物、人物を想像しながら操作すると子どもには定着しやすいようです。
この繰り返し、つまり「基礎教育」をしっかりすることは、子ども自身が「計画性」を自ら育むための条件であると著者は言います。
次の11〜12歳になると具体的操作期に入り、
言語的、論理的な思考が急速に発達します。
この段階で「言語」がとくに大切です。
人と人とのコミュニケーションの道具として使われる言葉は、同時に自分の中での論理の構築としての道具でもあります。
この言語を内言として使う場合、本人の中では非言語的に行われている場合も、
あるいは完全な言語として考える時もありますが、
この言語が意思作用に関わるのは第二信号系だそうです。
この分野が「行為をやった自分を主観的に対象化、言語評価を与えることが」できるのは児童期、青年期に至るそうで、小学校時代は、
真に客観的な計画性が可能になる時期はまだ待つ必要があるということです。

そして著者は述べます。
「計画とは現在持っているあれこれの操作を利用して、新しい行為を作り出すための準備段階である。この中で重要な役割を演じるのは形象や表象、あるいは観念の形を使った、新しいものを創造するものとしての「想像」のはたらきである」と。

計画という知的な行為の支えというか、保障が想像というロマンであることを、
思うと、
なんと、人生ってヒラヒラと翻り、キラキラと輝いているものかと嬉しくなります。
今、
学校に就学している子どもたち、
とくに小学校時代を過ごしている子どもには、この時期が人生の大きな基礎作りをしていることを、
声を大にして伝えていきたい。
しかも、
その基礎とは、
想像すること、感じること、ワクワクすることなどなど、、、、
などであることを、
伝えていきたいと思うものです!!!

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