編集長、見たのですか?!
私は、東京にいるとき出版社で雑誌の編集者として働いていたことがあります。
編集会議で、特集テーマを決定。
テーマが決まれば次は執筆者を選択。
そして、執筆者が決まれば「依頼の手紙」を出します。
なんとか紙面が埋まるくらいの著者を集め、次に原稿などを送ります。
期限が来ると、送られた原稿を整理して、印刷屋さんに出す。
印刷屋さんから、あがったゲラを校正をします。
何回も。なんかいも目を通して校正。
こうして雑誌は出来上がります。
新しい雑誌が積まれると、それはそれで感動をします。
毎回のことなのに、それぞれの雑誌にそれぞれの苦労が詰まっているのです。
鼻をあてて、新しい本特有の匂いをかいでウットリ。
と、言うのもつかのま。
「あ〜〜.だれ、ここに誤植があるよ。」
「あっ、ここにもある。」
出てくるは、でてくるは誤植が。
あんなに注意して見たのに、、、
あんなに沢山の目を通したのに。
あるんですねぇ。
私はこの編集者の経験を通して「人は誤りをおかすものだ」という寛大な?悟りの境地に達しました。
(うそつけ!!)
さぁ、これからが修羅場。だれが「校了」「責了」をしたか、犯人探し。
大抵は二人一組でやるのですが、チームによって特集が決まっているので、どのチームのミスか明らかなのです。
自分たちでなかったらホッ。
自分たちだったら、相手の特集を穴の開くほど調べる。(こんなに調べるくらいなら、校了段階で自分たちの特集しらべればいいのに、、、ねぇ)
だんだん、根性がわるくなーーーる。
「笑ってごまかせ、自分の失敗。とことん罵れ他人の失敗。」
ここまで書くと、なんとクライ仕事と思われるでしょう。
でも、プロの仕事、お金を出して買ってくれる読者のことを思えば、やっぱり責任ある仕事をしなければならないのです。
「次は絶対、誤植出さないぞ、、、」と。
そんな仕事をしていたのは、はるか昔。
いまは編集者をしていたとは、とても思えないくらい誤植の多い私のホームページ。
もう一度読み直して真っ青。
「?」
なんてことはしょっちゅう。
どうぞ、想像力逞しくして、読んでくださいね。
あっ、そうそう、それで、どうしてタイトルが「編集長、見たのですか?!」かというと、実は今、ある雑誌の校正を繁忙期にちょっと手伝っています。
ところが、この頃、「校正して〜」と電話が無い。
「うーーーん、これは編集長。私のホームページを見て不安になったに違いない。」
(~_~;)
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