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2004.04.23

ジェンダーの中での性愛とは?

万葉集では、男女の性愛は大らかに、伸びやかに、
そして、みずみずしく謳われていました。

しかし、歴史に「階級」が登場する中で、
性愛は、「隠すもの」「私的なもの」として
家の隅に追いやられました。
そう、女性とともに。
その時々の時代に「はねっかえり」の女性が
出て、文学で名を馳せたりするも、それは
「男の目」としての「男女の愛」を語ることが多かったようです。
男性にとっても、女性にとっても、
「性愛とは何か?」という本質的な問題に触れることなく、
従って、その問題に関して「成長」することなく、
近代文明とともにやってきた「男女平等」。
それは、両性にとって、いきなりつきつけられた難問でした。
ある時はラディカルな女性たちが、
またあるときはコンサバな男性たちが、
「性愛」について次第に考えるようになりました。
「性」は解禁されたのです。
しかし、それこそ、未熟な「市民」にとっては、
重い問題でした。
事柄が、社会的な部分でありながら、
きわめて私的な部分に負うことが大きいからです。

アメリカの文化人類学者、マーガレット・ミード。
著書は「サモアの青春」「男性と女性」などです。
主にはサモア島、ニューギニア島、バリ島などに調査に出かけ、
「性差と文化」について、一つの理論を作りました。
男女とも穏和な部族、男女とも活発な部族、
女性が経済的な力を持つ部族などが観察。
その比較から両性の気質は
「生物学上の差」からくるのではなく、「後天的なもの」としました。
また、性愛についても、同様の意見を展開。
「両性の間にあるのは、生物学的な差以外のなにものもない」(意訳)
と言った言葉は有名。

その後のフェニミズム運動やジェンダーフリー運動の牽引の役割を示しました。
しかし、彼女の研究そのものに疑問を呈する学者もいたりして、
実際にサモア島やニューギニア島の部族が彼女の言うような
「男女の役割反対」の文化を持っているかどうかは、定かではありません。

私個人の意見を言うなら、
ミード以降発展してきたフェミニズム運動やジェンダーフリーは賛成です。
ミードの観察した部族が実際は、「男=狩り、女=育児」であったとしても、
それはミードの観察、研究が間違っていたことであって
(そんなことは研究の中では山ほどあることです。
ノーベル賞をとった研究でさえ、後の科学者から誤りを指摘されることもあります。)
そこから、導かれ、発展してきたイデオロギーまでも否定することはないと思うのです。

「性愛はそもそも排他的である、、、」
と言ったのはエンゲルスです。
歴史を顧みると、私有財産が女性の地位を低くして行った、
そしてそれは男性にとっても敗北であった、、、、とエンゲルスは言います。
両性にとって、真の意味でお互いが、なんの束縛からも解放される日が来たとき、
その時の両性が自分の伴侶を自分の価値で決めるだろう、、、と言っています。
エンゲルスはそこまでしか言及していません。
その時の当事者のみが知り得ることと、決める事としているのです。

では、未来において、自分の伴侶を決めるに当たり、何を判断基準にするのだろう?
地位でも、家でも学歴でもない。
顔?性格?
まあ、それは、その時の人に任せればいいのですよね、
エンゲルスさん。

ただ、いま言えることは
ゆっくりではあるが、確実に
歴史は動き、私たちは
「当事者である」ということです。

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コメント

うながされて木に登った豚の心境ですが、「ジェンダーフリー」を言っているうちはだめだ。では、正論でしょうがネット上では喧嘩になりそうです。
子育て支援や、零細企業の育成などまで考えると、簡単には書けません。

また、育った環境に大きく影響されますよね。
僕の叔母は御茶の水大を出て、いまだに中国の「女言葉」なんかを追っかけていますが、両親共にその生き方を支援していました。
今、カミさんとは仕事も家事も共同ですから、対外的にも一貫性を保つ部分では、かなり苦労していると思います。

そんな私生活の背景も必要なので、じっくりとトラバ記事で書くことにします。

投稿: 聞きかじり | 2004.04.24 16:26

聞きかじりさん。
おはようございます。
書き込み有り難うございます。

確かにジェンダーは、それだけが
ポツリと一つそれだけの
問題じゃないのですよね、、、
それを保証する社会の環境が整備されていない現実で
「男女平等」を唱えていても、
結局、行き着くところが、
女性どうしの討論、つまり
「専業主婦論争」になったり、なかなか大変です。
社会問題であると同時に、ごくごく私的な問題だから
解決の緒はそうそう簡単には見つからないのかな??
本当に、ゆっくりと時間をかけて
またいろんな聞き取りをしていかなきゃいけない
気の長い仕事ですね〜〜
また、ご意見お聞かせください。
なお、叔母様にはよろしくお伝えください、、、
(先輩なんだ〜〜〜)

投稿: せとともこ | 2004.04.25 11:35

せとさん、こんにちわ、

駄文にトラックバックをいただきありがとうございます。でも、「シャロット姫...」を読ませていただいて、どうしても自分の中で「?」がたまって書きたくてたまらなくなってしまいました。

エサがふんだんにあたえられているにせよ、ほんとうに自分たちが負け犬なのだと認知することは自分にはできません。私は、自分を命の連続の中のひとつの結節点としてとらえたいと長年思ってきました。まず、自分が自分の責任をまっとうすることが第一なのですが、そうかといっていま自分ができるかもしれないこと、いま自分が次の世代へのこせることがあれば、行動したいと感じます。

をを、もちろんそれは、自分の世代の利害も含めてです...うーん、ここんとこもちょっと考えます。

投稿: ひでき | 2004.06.30 12:13

ひできさん。
こんにちは。
ひできさんのブログ、拝見を致しました。
相変わらず、
スピーディーに問題をまとめていらっしゃいますね。
すごいなぁ〜〜〜
と、感心しました。
これから、どんな風に展開していくのは、
とても興味深く待っていますね、、、
また、いろんな事、お教えください。
では。

投稿: せとともこ | 2004.07.01 14:56

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