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2004.04.24

それでも地球は回っている

「魔術から数学へ」という本があります。
森毅さんという数学者が
「数学嫌いの思想好き」のために書いた本です。
この中ではたくさんの数学者が道案内をしてくれるわけですが、
私が気に入っているのは「ガリレオ・ガリレイ」その人です。
地動説を唱えて宗教裁判にかけられ
「それでも地球は回っている」と最後に言い残して、その場を去った。
あるいは、ピサの斜塔から物を落として「落下の法則」を発見した。
寺院のランプが揺れるのを見て「振り子の法則」を発見した。
等など、
今では「うそ」と言われている伝説が多くある、
あのガリレオ。
神話化と脱神話化の交錯する人物と、森先生は書いています。
個性的で、したたかなガリレイは、
私たちが今抱いている「悲劇の主人公」の
イメージとは、相当にかけ離れていたようです。
ただ、彼はその「科学」にかける情熱は、本物でありました。
この時代は、まだ「実験」が普通ではありません。
科学は「魔術」だったのです。
占星術のような学問が大勢を占めていた頃、
ガリレイは実験という方法で、近代科学を打ち立てていく
推進力になった人です。
著者はこう書いています。
「創造の過程においては、
しばしば逆説的な現象が見られるのが普通である。
科学の黎明期を、合理的精神だけが、
新しい世界観を作り出したと、考えるのはおそらく正しくない。
一種の非合理的精神もまた、時代の推進力であったのである。」と。
また、こうも書いています。
「時代の歯車が回るとは、激しい、むしろ不条理な動きにおいてだろうと思う。
宗教裁判が最も多く、魔女狩りが最もひどく、、そして
科学者が最も魔術的だった時代」
こうした時代であるからこそ、突出した科学が生まれた、ということでしょうか。
人が生きるとは、
不条理をも含めて「生き抜く」ことでると言う、したたかで、しなやかなエネルギーを感じます。
さて、
歴史を見るに、いつの時代も不透明で混沌としています。
しかし、こうした混沌から、大きなエネルギーが作られ、
次代へと引き継がれるのでしょか?
今、まさに私たちは
ひとつの時代を、駆け巡っている
そんな感がします。
好むと、好まざるに関わらざる
時代が次々に私たちに降りかかってくる
そんな感がするのです。

「それでも、地球は回っている!!」
と。

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コメント

深い闇にも見える混沌にも何か意味があるということかな?
いろいろなことを知るにつれ、合理的には割り切れない事象にぶち当たる。私は矛盾や不条理を自分の中で許すことができずに苦しみ続ける。受け入れたなら楽になれることが分かっているのにできないのは、合理的精神から脱却できないから・・・
理解できないことを理解しようとしてもそれは無理なのに、どうして無理なのかを理解しようとする。初めから理解できない事柄って、それでいいじゃん。あ~この頭を何とかしてくれ~
お騒がせしました!

投稿: mossarin | 2004.04.24 22:12

mossarin さん。
おはようございます。
書き込み有り難うございます。

私は実は東洋哲学が大好きで、いつも読んでいます。
曖昧で整然としていない現実の中から
真実、真理を究めようとした先人たちの
教えにはいつも力付けられます。

mossarin さんに芭蕉の俳句をひとつ贈ります。

「よくみれば ナズナ花咲く 垣根かな」

大好きな俳句のひとつです。
何気ない自然、普段気がつかない小さな自然。
そこにある「生命の息づかい」

悩もうと、悩まずとも自然は厳然と
そこにあるのです。

またご意見お聞かせください。

投稿: せとともこ | 2004.04.25 11:44

 自然科学の精神をを愛しつつも私はそちらの学問を学びませんでしたので、科学的知識にはくわしくありません。しかし「科学のこころ」は私の生きていくうえでの灯台のようなものです。


> mossarinさん

>>理解できないことを理解しようとしてもそれは無理なのに、
>>どうして無理なのかを理解しようとする。

 私などは、こちらの考え方こそ素晴らしいと思いますよ。
 私は理屈にならないものを信じるよりは、理屈のほうを信じたい。
 深い闇に見える混沌にも何か意味があるなら、人間はそれを解明し、またひとつ神の秘密をあばいてほしいと思います。

投稿: Rough Tone | 2004.04.25 15:48

Rough Tone さん、おはようございます。
書き込み有り難うございます。

>「科学のこころ」は私の生きていくうえでの灯台のようなものです。

本当にそう、思います。
自然科学の発展の中で、人は文明を手にしたわけですが、
それは、哲学や宗教と不可分であったわけですよね、、、
「そこにあるもの」の神秘を、神秘として掌のうえで、見つめる方法と、
全部を解体して、その構成をしっかり調べあげる方法と、
そのバランスで科学は発展していったのでしょうか?!
私は、その「偶然と必然」にとても心惹かれます。

投稿: せとともこ | 2004.04.26 11:09

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