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2004.05.25

日本の国際的評価

今回の総理訪朝。
北朝鮮側の対応の仕方が、
小泉さんに対して「失礼」というか、
「格下」に扱ったというような観点から、
マスコミは何回もビデオでチェック。
空港での出迎えの人から、会議の場所。
送迎の仕方云々と。
そうして、識者は、
「小泉さんは北にマンマとしてやられた、、、」
と、述べていました。

私は、それを見ながら悲しくなりました。
小泉さんは好きではないけれど、
(総理として、という意味です。個人的にどんな人かは知りませんが、、、)
やはり、あんな扱いを受ける総理を見るのは辛いものがあります。

では、何が辛かったか、というと、
「これが国際社会での日本の評価である。」
と思うからです。

テレビマスコミは、あたかも北朝鮮が恣意的に
小泉さんに、あの様な「失礼」な扱いをしたと言いますが、
私は、そうではないと思います。
あんなに露骨でなくても、
国際社会の中での日本の位置は低い。
以前はそうではなかったと思いますが、
ここ近年は低くなっていると私は思います。

理由は、簡単です。
「アメリカの言いなり。」
「アメリカの子分。」
の役割を甘んじているからです。
独立国にもかかわらず、日本にはアメリカの基地がイッパイあります。
日米地位協定により、
土地だけでなく「資金 物資」までアメリカに提供することを
余儀なくされています。

イラク戦争ではいち早く、
アメリカの選択を支持しました。
「国際協力」という名のもとで。
その後、米軍の虐待報道で、国際社会が
アメリカを指弾したときは、
口を閉ざしままでいることは周知の事実です。

貿易の自由化、食料自由化、、、あげくの減反政策。
全てが、この国を守るためよりも
かの大国のために行われました。

また、この国がもっとも誇っていた
「人間」の教育を
国は今、その手から離しました。
日本が、日本たる所以は
「国民の勤勉さと賢さ、先端技術などの優秀な技術」
だったのです。
その根底には
基礎教育の充実。
広く深く、多種で多様な教育が保証されていたからです。
しかし、政府はこの4月から国立大学を法人化することで、
「人を育てる」という一番大切なことを放棄しました。
このツケはいずれ十年、二十年後に回ってくるでしょう。
その頃、日本はすでに「技術大国」という言葉は
どこか別の国に譲り渡している、、、

私は、日本人だから、
日本が好きです。
折節の移り変わりとともに、
その様を変えていく豊かな自然。
ふさふさと実る瑞穂の国。
そして、質の高い教育が全ての子どもたちに行われる。
そんな日本を、未来の日本の子たちに贈りたい。
また、アメリカの子はアメリカの子で。
イラクの子も北朝鮮の子も。
みんなが等しく「その国、民族の誇り」を
持っていけたら、どんなに素敵だろう〜〜。

こんな願いを持つことは、
もう贅沢な事なのか、、、

昨日はテレビを見ながら
そんなことを考えました。

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コメント

こんにちは。
日本という国は何だかしらけてますよね。
私は日本のことを思うとき、
ドイツを引き合いに出すんですよ。
ドイツは東西統一するときにかなり経済的痛みを伴うことを覚悟した。そして今度はヨーロッパ統一を目指す。
私にはとても眩しく映った。
すべての法律を熟知してるわけではないけれど、
ドイツはとても寛容な国であると思う。
閉塞感を抱えた若者(とくにイギリス)がオランダやドイツを目指す。

昔旅先で出会ったドイツの若者と話をした。
顔中ピアスと刺青だったので少し緊張して話をしたが、
過去の歴史、そしてこれからの我々の使命みたいな事を熱っぽく語るんですよ。
ドイツって経済よりもどう生きていくかっていうことに真剣な気がする。
環境問題に対する思いも真剣だ。
日本はアメリカの価値観が入り込みすぎだ。
アメリカという親分が誠実ならば良いけど、そうではない。
やはり教育問題なのかな?
私は中学生ぐらいまでに哲学を教えたほうが良いと思う。
愛とか友情とか、人間の崇高な感情を・・・
予測不可能なことに出会っても大切なことを見失わないで済むと思う。
自分自身で考えてみる力を付けてあげるべきではないかな。
国会で決まったから、アメリカがそう言うからではなくて、
それが本当に妥当かどうか自分自身の良心に照らして考えることができるように。
偉そうに書いたけれど、私も自信ありません。
ただいまの状況がおかしいのはわかる。

私は子供の頃から日本を好きになれませんでした。
たぶん、学校教育でしょう。
私は質問魔でいつも先生を困らせていました。
何故勉強をしなければならないか、
どうしてその公式が必要なのか、
あらゆることを質問しても、
答えはいつも同じ、屁理屈言わずに覚えろ。
いらんこと考えずにただ覚えろ。
理由も分からずにただ覚えることが幸せに繋がるとは到底思えなかった。
校則とか制服とかも理解に苦しんだ。
うんざりする決まり文句。”きまりだから”
どうしてそういう決まりなのかは誰も説明してくれない。

せとさん~ごめんなさい。またまた子供時代の恨みが~愚痴になってしまった。

でも、日本の体質って変わってませんよ。
小泉総理は何も説明してくれません。
悲しいです。

投稿: mossarin | 2004.05.25 14:14

 ■■■ 韓信の股くぐり ■■■

と私は考えているのですが....

どんなもんでしょ。
まぁ、元気を出して!!

あ、そうそう、中学までは道徳(昔の修身)が必要だと思うのですが。
FAIRNESSさんの言う「愛政府心 not equal 愛国心」の通り、
愛政府心を強制するのではなく、
自分の大切な人が住む国を愛するという愛国心と
人の道って奴を身につけること。
これが大切だと思うんだけどな。

「愛政府心 not equal 愛国心」の前提で、再度、教育勅語を読み直すと、
無くてはならないものってのが少し見えてくるように思いますけどね〜。

mossarinさん、元気を出して!!

>でも、日本の体質って変わってませんよ。
>小泉総理は何も説明してくれません。

それはそうです。誰も何も説明してくれません。
だから、一人一人が自分なりに悩んで、勉強して、考えて、自分なりの結論を出す。
それが積もり積もって国民の総意って奴を形成するのではないのでしょうか?

なーんてえらそーなこと言ってしまいましたが、勘弁。 (^^)

投稿: へのへの419 | 2004.05.26 01:47

mossarinさん。
へのへの419 さん。
こんにちは。
書き込み、ご意見有り難うございました。
お二人の意見、すご〜〜〜く考えさせられました。

mossarinさん。
そうですね、、、ドイツは確かに日本と違って、「先の大戦」は総括、自己批判していると思います、、、
ただ、この頃はネオナチなんかが、またぞろ出たなんて物騒なニュースも時々耳にしますが。
寛容な国かどうかはちょっと私には分かりませんが、
(むしろ厳格というイメージの方が大きいなぁ、、、私には。)
教育のことに関しては、mossarinさんの悩みは、
ひとりmossarinさんだけの物ではないと思います。
多くの悩める若者が、「何故??}に直面していると思いますよ、、、
解決方法はそれぞれですが。へのへの419さんのおっしゃるとおりと私も思います。

へのへの419さん。
私もいただいたコメントのように、
まさに ■■■ 韓信の股くぐり ■■■を思い浮かべていました。
以前、このブログに書いたことがあるのですが、もしお時間がありましたら、ご覧になってくださいね。

今度は、「教育」についても、また書こう、、、とお二人のコメントを見て思いました。
その時はまたご意見も聞かせくださいね。
では。

投稿: せとともこ | 2004.05.26 14:11

コメントありがとうございます。

私が一つだけ心配なのは、会談が終わって別れの握手を交わした後、小泉首相の表情が相当強ばっていたことなのですよ〜。

ぜひ、今回の首脳会議が、
 拉致された方々にとって、
 この国にとって、
 そして極東にとって、

「吉」と出てほしい気持ちで一杯です。

投稿: へのへの419 | 2004.05.26 22:15

トラックバックありがとうございました。
実は私も、若いときからユースホステルやBBを使って旅行をするのが好きで、そこで会う人たちとの意見の交換を楽しんできました。
最近ではもう4年前になってしまいニュージーランドオーストラリアを1ヶ月半ほどかけて同じように回ったのが最後です。
カナダ、アメリカを旅行したときもそうでしたがとにかくヨーロッパ人が多い。
その中でもドイツ人にはよく会いました。
私のイメージではドイツ人は合理的というイメージがあります。
別に旅行で知り合った彼らからその印象を受けたのではありませんが、会ってそのイメージが変わったわけでもありません。
このような旅行を通じてとても印象に残っているのははじめての旅行でヨーロッパの人たちにかなりアメリカに負のイメージを持っている人が多いということが判った事でしょうか。
私も若かったですし日本が小さく見えてアメリカをバイクで旅行しながら良い面ばかりに目が言っていたところなので非常に意外だったことを覚えています。
その後カナダで働きながら住むことになりしばらく日本を外から見るようになって初めて日本のよさや俺は日本人なんだと自覚するようになったような気がします。
と同時に、外から見て日本のいいところはどんどん捨て去られ、アメリカ等の良いところよりも悪いところを模倣しているのではないかと疑問を持ったりもしました。
今はやはり日本が好きで、それだけにその日本のよさを世界に向かって訴える事をしない政府などに対して歯がゆく思ったりします。
「他人の立場にたって物事を考える」「自然と調和する能力」などまさに世界が必要とするもののような気がするのです。
でも、日本人はそのよさに気づかずに次から次へとごみ箱に捨て去ろうとする。
なんとももったいない話です。

投稿: FAIRNESS | 2004.05.27 03:16

へのへの419 さん。
FAIRNESSさん。
こんにちは。
書き込み、有り難うございます。

へのへの419 さん。
そうですね、、、
確かに総理の顔はいつになく厳しい表情でしたね。
吉と出ることを心より祈わざるをえませんね、、、

FAIRNESS さん。
なんだかヨーロッパ、しかも南ドイツを彷彿とさせるような文、ありがとうございます。
私も夫の仕事で、方々を「付録」(子どもはおまけ)で行ったことがありますが、
海外に出てわかる日本のよさ、また他の国の素晴らしさってありますよね、、、
お互いがお互いをリスペクトすることがいかに大切か、、、教えられます。
また、いろいろご意見お聞かせくださいね。

投稿: せとともこ | 2004.05.27 15:00

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