敵にロマンを
今朝、子どもと漫画、小説、ゲームの話で盛り上がりました。
なかなかオモシロイ話だと私は思ったので、
いつものように、会話中心で紹介します。
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「この頃、ナ○トあんまりオモシロクないんよ。」
と、息子が少年誌の人気漫画の名を挙げて言います。
「どうして??」
「闘いのシーンばっかりで、疲れるんよ。」
と、息子。
「なるほど、、、ソレってあるよねぇ。やっぱり緩急付けて欲しいねぇ。」
「うん、敵のオロチ○が、どうして、悪、なのかそれなりの理由が欲しいんよ、、、」
「ほぉ〜〜」
と、私は肯く。
「その点、”るろうに○心”は敵にも物語があって、
ナルホドと感情移入できるんだけれどね、、、」
息子は別の漫画と比較をする。
「なるほど、なるほど。
ソレって、ゲームの三国○双にも言えるよね、、」
と、私はゲームに話を持っていく。
「そうそう、あれもいろんな国の話があって、なかなかオモシロいんよ、、」
「う〜〜〜ん。そうか!!やっぱり、敵キャラの魅力って大事だよね。」
「そうなんよ、、、」
と、息子が同意。
「と、すると、グインサー○も、この頃、主人公に魅力なくなったな、、、」
私は以前、はまっていた小説のことを思い出して言うと、
「しかし、そこへいくと、十二○記はオモシロいよね、、、
敵にもそれなりの訳があって、、、」
と、我が子が乗ってくる。
「そうか、、、じゃ、指○物語は?」
と、私は今、話題の物語を言うと、
「あっ、あれは昔だから、、、
あの頃は敵はひたすら悪いんよ、、、」
「なるほど、桃太郎さんと同じだね。」
と、私はなぜか閃いた昔話の名を口にする。
「うん、でもね、、、
今はそれではダメなんよ。敵にも、人間を投影していないと、
長続きしないんよ、、、」
「なるほど、いいこと言うねえ。」
私は感心して聞いてしまった。さらに彼は続ける。
「でもねぇ、これって、漫画業界にも問題があるんよ。」
「へぇ???」
「売れればいい、、、って感じで、作者の思惑なんかないんだろうな。」
大きくなったもんだ〜〜〜と感心してしまう私に、
息子は得意になってさらに続ける。
「なるほど、そうだね。作者は本当は、もっと「文化」に貢献したいんだろうね。
手塚さんのように。」
と、私は、先日見た藤子不二雄A展を思いだしながら、
大好きな手塚治虫の名をあげると、
「うん。まぁ、そうは言っても、
買っている僕たちの方も問題があるんかな???」
「なるほど、行き着くところは、
賢こい消費者だね。」
「うん。」
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と、言うわけで、話は一段落しました。
漫画から始まり、漫画で終わった話の行方を一緒に追っていたのですが、
なかなか示唆に富んだ話では、と私は思うのです。
先ずひとつ。
一方的な悪というものはありえない。
ということ。
次に、
消費者である私たち。
国民である私たち。
私たちが、「文化」の担い手であること。
そんなこんなを改めて、思った、今朝の息子との対話でした。
それにしても、
ブッシュさんには、
どんな「人間的なロマン、ドラマ」があるのかな??
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コメント
トラックバックいただき、こちらのblogをのぞきにきたら、この記事にはまってしまいました。いい息子さんだな~。マンガ好き、ゲーム好き=戦い好き、やっつけるのが快感、なわけじゃないんですよね。でも、そういうふうに作られたものも多くて、それに熱中している子どもを見たら、苦しくなりますよねきっと。それが面白く感じるような精神状態に置かれちゃう、ストレスの多い暮らしが問題なのかな、現実社会が人を大切にしていない反映かな、などと思いました。現実社会で、戦争やってるし、大人が大人を虐待しているし、苦しい世の中ですね。
投稿: まきこ | 2004.05.30 02:55
まきこさん。
こんにちは。
コメント、どうも有り難うございます。
本当に、ほんとうに同意見です。
子どもたちのゲームしている姿や、
話している内容を聞くと、頭クラクラしてきます。
仰るように、大人自身が行き詰まっている世の中だから。
健全でバランスがとれる、
ということが、一体どんなことか、見えにくくなりました。
それでも、あきらめずに、
シグナルは送り続けなければ、、、
これからも、よろしくお願い致します。
投稿: せとともこ | 2004.05.31 11:03