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2004.07.21

クジラの島の少女

昨日、子どもと、
「クジラの島の少女」というチョット前の映画を見てきました。
映画の公式サイトはここ
です。
まだ、ご覧になっていない方は、このサイトも覗いてみてください。

さて、感想は、
「淡々としていた」
というものです。
全体が、ゆったりと、
そして神秘的で、
なおかつ力があって、
その上控えめで、
いつのまにか終わっていた、、、
というのが私の印象です。

しかし、
一つひとつを丁寧に追ってみると、
とても良くできている映画だと思います。
「クジラに乗ってきた先祖」への畏敬とあこがれ。
なお伝統を守っていこうとする老人と、
そこから外へ出て行きたいと願う次の世代。
女は家にいて、男の後を付いてくるという典型的な男尊女卑の思想。
したたかに生きていく女たちの知恵。
自然と民族と芸能を守って生きている人々の逞しさと哀しみ。
そうして、
「伝説」は少女に再現されることの意味。
最後に彼女が淡々と言った言葉。
「私は予言者ではないけれど、未来がみえる、、、、」
その未来とは、
男も女も年寄りも若者も、
力を合わせてカヌーを押す映像と重なっていく、、、

こうした一場面、いちばめんを思い出すと、
本当に素敵な映画だと思います。

人は、
「自分がどこから来たか」
そのルーツを知りたい、探したいという根源的な欲求を持っているような気がします。
日本人も、その祖先が、
大陸から来たとか、
あるいは、アフリカに人類のただ一人の母がいた。
とか
とか。
そして、古事記や日本書紀のような神話による
「国おこし」
とか。
私個人は、神話は好きです。
なんといってもロマンチックだから。
それが、政治に利用されていったという悲しい歴史が
なければ、神話ってもっと子どもたちに広く読まれていたかもしれませんね。
また、
民話も好きです。
こちらはエネルギーがいっぱい。
時々の民衆、大衆が、
時の権力に立ち向かうための
したたかで、たくましくて、艶やかな
「さが」が描かれていて、いいです。

今、
学校教育の中で問題になっている「愛国心」。
そんなに肩ひじはらずに、
もっとゆったりと、自然に、伝えていくものではと、思います。
「淡々」と「おだやか」なものであるのでは、と私個人は考えています。
政府は、愛国心を押しつけようとするけれど、
一方で、伝統芸能、伝統工芸は、日に日に衰退しているのも現実です。
私の今、住んでいる所は、
日本の伝統の粋を集めたところです。
しかし、こここ近年、
その伝統工芸に影がさしてきています。
職人さんがどんどん減っているのです、、、

押しつけるだけの「愛国心」でなく、
伝統と歴史を、誇りとして、
守るものは守っていく「愛国心」じゃないと、
他の国の人、民族もまた然りであることを、認める愛国心でなければ、
うすっぺらで、すぐにメッキがはげるような気がするのですが、、、

そんなことを思いながら、
「クジラの島の少女」を見ました。

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コメント

暑中お伺い申し上げます。
本日トラックバックさせて頂きました所、トラックバックURLが誤りですと出たのですが、その後こちらを拝見しましたら2個もトラバされてしまっておりました。すみません!一つ削除頂けましたら幸いです。お手数をおかけしてごめんなさい。

投稿: heteheete | 2004.07.21 14:06

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