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2004.07.07

今防人(いまさきもり)たちの歌

昨日、6日。
小泉内閣は、2004年度、防衛白書を閣議了承しました。
今回の白書の特徴は、
「存続する自衛隊から機能する自衛隊への」
(石破防衛庁長官)変革を掲げたことです。
現実に、
イラクに自衛隊が赴き、
また多国籍軍に参加するという事実の前に、
後押しする形で出された白書であるだけに、
中味は当然予想された範囲を超えてはいません。
つまり、
「はじめにアメリカありき」
です。
「国際社会の平和と安全のための活動に
主体的、積極的に取り組む」
と、繰り返しています。
〜国際社会の平和と安全〜
だ、そうです。

さて、
私は防衛庁、自衛隊という言葉を聞くと、
なぜか
「防人」
を、連想するのです。
小学校でしょうか?中学校だったのでしょうか?
社会科の時間、「防人」という言葉をはじめて教わったのは。
多分、
「防ぐ人」という漢字がその連想をさせたのでしょうね、、、
防人はご存じのように、
奈良時代、大宝律令のきまりによって北九州地方の防衛にあたっ
た兵士たちのことをそう、呼びました。
諸国から集められた兵士の中から一定数がさかれ,大宰府に
送られて,3年交替で任務についたようです。
この防人たちが、
歌った歌が万葉集には数多く残されています。
この歌の編者は大伴家持です。
彼の詠んだ歌は、このブログでも「かささぎの渡せる橋」として紹介をしましたが、
七夕の夜にちなんだ有名な歌が百人一首にあります。
(かささぎの 渡せる橋に おく霜の 白きをみれば 夜ぞ更けにける)
大伴家持は二十巻にわたって防人の歌をまとめました。
その多くは、
ふるさとに残る家族、恋人への相聞歌が多いようです。
私の好きな歌は、
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
置(お)きて行(ゆ)かば、妹(いも)はま愛(かな)し、持(も)ちて行く、梓(あづさ)の弓(ゆみ)の、弓束(ゆつか)にもがも  (作者不明)
意味: 置いて行ったら君がかわいそうだよ。持ってゆける梓(あづさ)の弓(ゆみ)の、弓束(ゆつか)だったらいいのに。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
夫が妻を思って、「この弓ならば持っていけるのに、、、」
と詠んでいるのです。

どんな時代になっても、
どこの国の人であっても、
家族や恋人を思う気持ちは一つでしょうね、、、

今、
イラクに入っている自衛隊の方々。
またその他の国の兵士たち。
戦時下のイラクの人々。

一人、ひとりの顔は知らないけれど、
その人たちが生きてきた歴史。
生きている証を思うと、
つくづく
「はやく、はやく、はやく平和に、安全になって欲しい」
と、願わずにはおれません。

とおいイラクの地で、
今防人の自衛隊の方々は、
今日の七夕の夜、
何を星に願うのだろう、、、

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コメント

トラックバックありがとうございます。
「今防人(いまさきもり)たちの歌」題名が素敵ですね。
今年、短冊に、早く平和になってほしい。と願った人は多いと思います。
>七夕の夜にちなんだ有名な歌が百人一首にあります。
ほんとですね~「かささぎの~」あっそうだったんだと。

百人一首、歌ってずっと語り続けられるから、そこから何かを得られるんですね。

投稿: Micchan* | 2004.07.08 09:46

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