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2004.08.11

先が見えない教育改正

10日、文科省は「6・3制」変えられる義務教育改革案を正式発表しました。以下に要旨のみ書きます。
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現行の義務教育「6・3制」に付いて改革案を提出。
 改革案は、小・中学校の区切り方を「4・3・2制」や「5・4制」に市町村が変更できるようにする。
▽教員の人事や1クラスの人数を決める学級編成の権限を市町村に移す。
▽教員免許に更新制を導入する。
理由について、河村文科相は政府の「三位一体改革」で義務教育費国庫負担制度の廃止が検討されていることに言及。「国が財源と義務教育を保障し、地方が財源を心配せずに教育に取り組めるようにする必要がある」と制度廃止の反対を改めて訴えた。
小泉首相は10日夕、報道陣に対して「多くの人の意見を聞かないと。早急に結論を出せない問題だ。とまどう人も多いから、よく議論を積み重ねる必要がある」と感想を述べた。
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さてさて、この問題、今後どのように展開していくのでしょうか???
この問題を考えるにあたり、まず若干言葉の説明を書きます。
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「三位一体改革」
地方税を充実し、補助金依存を抑制。一般財源に占める地方税の割合を着実に引き上げ、地方交付税への依存を下げる。地方交付税の不交付団体(市町村)の割合を大幅に高める。地方財政のプライマリーバランス(公債分を除いた歳入と歳出の収支)を黒字化し、地方財源不足を解消する。
ーーー
義務教育国庫負担制度
教育の機会均等と教育水準の維持向上を図るため義務教育費国庫負担法及び公立養護学校整備特別保護法に基づき、都道府県が負担する公立義務諸学校(小・中学校・中等教育学校の前期課程及び盲・聾・養護学校の小・中等部)の教職員の給与費等について、その2分の1を国が負担する制度。
地方によって、義務教育の水準に格差がないようにとの観点から実施されている。

この改革案が出た背景は、
「国の教育費への負担削減」であることは明らかです。
すでに2002年に、小泉首相は、来年度予算(2003年)削減の目安の一つに、
「義務教育費削減」を位置付けていました。
教職員の削減、
学校図書の予算削減、
学校栄養職員、事務員の削減
などを、順次行ってきました。
そして、ついに、
今回の、「義務教育6・3制、地方にまかせる」という提示にまで至ったわけですが、
この案が提示された2004年7月に、
中教審の初等中等教育分科会教育行財政部会のもとに組織された教育条件整備に関する作業部会(主査・小川正人東京大学大学院教授)が、廃止の影響を試算しました。
(1)義務教育への国の責任放棄につながる
(2)義務教育の無償制の維持に支障が出る
(3)教職員の確保が困難になる
(4)義務教育水準に地域間格差が生じる
(5)義務教育水準が地方の財政状況の変動の影響を受け不安定化する
(6)地方財政を圧迫し財政の硬直化を招く——の六点をあげ、「義務教育費国庫負担制度の根幹は今後とも堅持していく必要がある」と結論づけています。
これは、予算削減という理由から出自するには、
あまりに社会的影響の大きな問題です。
地方によって、
教育の格差が違ってくることは必至です。
それでなくても、ドンドン教育が二極化されてくる中で、
ますます、教育が、国民から乖離していくものになるようです。
そして、さらに行き着く先が、
義務教育廃止にまでなりかねない、恐ろしいもののような気がします。
しっかりと、行く末を見守り、
教育を守る必要を感じています!!!

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