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2004.08.23

時代を駆け抜けた男たち

昨日、日曜日、NHK大河ドラマ33話は、「友の死」。
山南敬助の切腹でした。
大河ドラマの予告で、
「もう、あの笑顔は見られない」
と、大きく書かれて、
山南敬助の笑顔がバ〜〜〜ンとテレビに映し出されていました。
とうとう、この日が来た、、、、
覚悟はしていたが。
と、いう心境で、昨日は大河ドラマを見始めたのですが、
が、
が、
案に相違して、物語は淡々と進みます。
山南さんという一人の人間に関わる多くの人たちの、
縦糸、横糸の関係が、淡々と織りこまれ、
全体に、
山南さん、その人の持つソフトでしなやかで、艶やかな、
そう、まるで上質の絹の肌触りのようなドラマが紡ぎとられていました。
45分間、全部のシーンが、細かに繊細に、無駄なく描かれていたように思います。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
山南さんと恋人(?)の明里との会話。
お花畑のまろやかな日の光に浮き出される二人。
団子屋さんの他愛のない会話にさえ、涙が出てきます。
「必ず、迎えに行く、待っていなさい。」
と、静かに微笑みながら明里を諭して、抱き締めながら、
明里の髪の乱れを掬い上げる山南さん。

場面は変わって、
壬生に帰り、新撰組に戻ってからの近藤勇との最後の会話。
「京に来て二年。時代の移り変わりは、自分の思いと遠くなった。」
と、いう山南さんに対して、
「それがわからなかった自分を羞じいる。」
という近藤。
「それを聞いただけで本望」という山南。
何も言わず障子を開け、後ろ向きに座る近藤。
それを見て、いつもの笑いで、障子を閉める山南。
それから、それから、
それから、
土方をはじめ、全ての隊士が、それぞれの立場で、
それぞれの思いで、
なんとか山南を逃がそうとする。
逃げて欲しいと、願う。
しかし、
そんな思いの全てを承知しながら、山南さんは、いつもの静かな笑いで、
自らの死を受け入れていく。
テレビを見ている私は涙ポロポロ、、、、止まらない。

そして、切腹の前の夜。
恋人の明里が、もう一度やってくる。
手に菜の花を持って、、、
「必ず、迎えにいくから、待っているように。」
と、固く約束をして、共にその運命を受け入れていく二人。
知らないふりをしながら、全てを知っている明里のよろよろと歩いていく後ろ姿が、あまりに切ない。

ついに最後の、その時が来た。
切腹のシーンは、すごい迫力。
あああ、、、
本当に、
ほんとうに
山南さんが死ぬ。
時間よ、止まって!!!!!

そして、
全ては終わった。
山南さんは死んだ。享年33歳。
若い。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜

もう、あの笑顔は見ることは出来ないのです。
山南さんも、時代の波にのまれ、そして消えたのです。
この喪失感は、新撰組隊士と共有できるような気がします。
山南敬助という最後の武士階級の男。
理想を掲げ、時代を生きようとし、
これでいいのか、と悩み、
そして、激しく動く時代を駆け抜けていった
一人の男。
NHK大河ドラマ「新撰組」が、歴史の真実を伝えているか、どうかは別として、
今、この堺雅人さん演じる山南さんが、新しいのはなぜか???
そして、山南さんにこんなにも感情移入できるのはどうしてか???
どんな時代でも、いつの時代でも、
「時代は動いている。」
しかも個人の思惑とは別のところで、ダイナミックに劇場のように動いているわけです。
その流れの中で、私たちは、
自分が、どこにいて、どこに流れようとしているか、
俯瞰的に知りたいと、たえず思っているわけです。
冷静に、しかし熱く、
ゆっくりと、しかし速く、
歴史に関わりたい、知りたいと願っているのです。
そんな姿が、
堺・山南にピッタリ重なってくるのではないでしょうか???
「全てを良し」としながら、さらに高い所を見ているあの山南さんの笑顔こそが、
私たちが、理想とする姿なのではないでしょうか?
しかし、
現代に生きている私たちは、
山南さんの道は歩まない。
時代の行く末は、自分の目で見ていく。
見ていかなければならない、そんな時代に私たちは生きているのではないでしょうか。

いろんなことを考えさせられた、昨日の新撰組でした。

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コメント

「言戯」そんちょです。
トラックバックありがとうございました。

私の呼んだ新撰組関係の本では、大体土方さんと、山南さんは仲がうんと悪いと書かれていたので、今回のドラマのような関係はちょっと新鮮でした。

まあ、ああいうのもいいよなあ・・。
と思わされてしまう。

個人的に、新撰組はあの辺までが隆盛期で、後はどんどん下り坂になってゆくような気がします。

そこにある種の「滅びの美しさ」が描かれてゆくわけですが・・。
そこがまた良かったりします。

投稿: そんちょ | 2004.08.24 11:02

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