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2004.11.29

プロの仕事 その3

プロの仕事
について、前2回書きましたが、今回は「教える」と言う事について、考えてみます。
世に先生と呼ばれる仕事は山ほどありますが、
「師」と呼ばれる仕事はグッと少なくなります。
その狭い一つに教師があります。
教師もまた一般人からは「プロたらんこと」を要求される仕事です。
人にものを教えるということは、たんに知識を教えることだけでなく、
知恵をも教える、伝えることです。
知恵は一朝一夕では身につきません。
その人の長い間の経験と感性から練り上げれるものです。
練り上がった知恵はそこにあるだけで芸術です。
しかし、どんな人でもそこへ行くまでには未熟な時代があるのも道理です。
なにしろ、初めはみんな素人なのだから。
同じ先生でもド素人の時に出会った生徒と、発展段階二回り目くらいの時に教えられた生徒と、
熟成一歩手前では、生徒たちの評価も違います。
いずれひとは成長すると言う法則は「先生」にも当てはまるわけです。
ただ、ここで大切なことは本人の自覚が如何ばかりかで、その後の成長は大きく違うのも確かです。
「人にものを教えるということは、その人の人生をも預かることである」という思いで、畏れ緊張することができる先生は、人間として伸びます。
では、現実に如何様に行うか?
答えは簡単です。
自分が教えることの3〜5倍、予習しておくことです。
1時間教える授業で、1時間分だけの用意をしておけば、それだけですが、
たとえ、その時間に教えなくても倍のことを用意しておくと、不思議に授業に深みと幅が出てくることは、
先生業の方ならどなたでも経験なさっています。
本当に不思議なんですが、子どもたちは「わかる」のです、先生の本気度が。
私もこんな経験をよくします。
子どもたちに理科実験なんか教えるとき、万全の準備をして臨むと、その時間は非常にスムーズに進み、
自分自身も満足します。
しかし、用事があって、駆け込みで教えたときは、授業が散漫になり、子どもたちもワイワイガヤガヤ。
私も怒ってばかり、、、です。
ピアノを家で教えている友人は、
子どもたちがやってくる1時間前から正装してピアノの前で子どもたちがやってくるのを待っています。つまり、「教える」ということの心構え、準備をしているのです。
また、ネットでお世話担っているmazra先生のサイトや日記を拝見すると、楽しく教えることをいつも工夫されていて、
頑張っている先生も多いことも事実です。
力づけられます。


私は、この準備こそが、「先生たらん」ことであると思うのです。
発展途上の若い先生でも、ベテランにさしかかった先生でも、もう国宝級にまでなるような先生でも、
みな同じだと思います。
教えるということに戦き、謙虚になり、そしてひたすら準備をすること。
これがプロの仕事への初めの一歩では、と考えています。

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コメント

お久しぶりです~
日記の中で、稚拙な私のHPを紹介下さり、いつもながらありがとうございます。
瀬戸さんの日記を読むたび、いつも感心します。「よくもあれだけの思いがあるなあ。」って。
私は教師でありながら、その日常に紛れ、「思い」とか、「怒り」とか、「疑い」とか、、、置いてきぼりにしているのではないかあ。

いつも自省の材料になってます。はい。

投稿: mazra | 2004.11.29 17:54

mazra先生、こんにちは。
コメントありがとうございます。
もう、12月になりますね、、、
早いもので、父が亡くなって一年です。
あの折は、励まし、ありがとうございました。
さて、先生のブログや、サイトからいろいろ現役先生の悩みを見させていただいてます。
たいへんですねぇ、、、今の子どもたちを相手にするのは、なかなか気苦労の多いこととお察しいたします。
また、先生も書かれていたように、「ゆとり教育」も現場では教師への負担が増すばかりで、子どもたちの学力は???って感じですね。
でも、先生は、いつもイキイキとなさっていて、楽しんでいらっしゃる様子が伝わってきます。
微笑ましいです。私も力が湧いてきます。とくに先生の反省文なんか読むと、すごく親しみをもったりして、、、(ごめん)
また、クラブ、がんばってください。
では、、、寒くなります。お体大切に!!!
これからもよろしくお願いいたします。

投稿: せとともこ | 2004.11.30 15:20

ひとに知識を伝える仕事をしている者として、いろいろと考えさせていただきました。
私の生徒たちも講師をよく見ています。最近はじまった朝早くやる講習会で気づいたのですが、こちらの体調や精神状態も彼らにはたしかに伝わっているみたいです。ちょっとこちらには辛くて、体調の維持が難しくなってきましたが。

ものをいっている人のまじめさや真剣さはこちらが思っている以上に伝わっています。恐いことですが、やりがいを感じるときでもありますね。

投稿: Rough Tone | 2004.12.02 02:15

Rough Tone さん。
こんにちは。
お久しぶりですね。
その後、お体如何ですか???
FAIRNESSさんといつも心配していました。
これから寒くなるので、どうぞお気をつけてくださいね。
さて、本当に「教える」と言うことは、大変なことですね。人を育てるのだから。
生徒の欠点ばかりあげつらっても、生徒は成長しないどころか、自分自身の成長もそこにはない、と痛感しています。人を育てることはとりもなおさず自分自身の成長だとようやく分かってきました。
人は自分が思っている以上に自分の素顔を晒しているものなのでしょうね。
本当に謙虚にならねばと自戒。
これからも、お互いに励ましあって頑張っていきましょうね。
どうぞ、よろしく(^.^)
では、またね。

投稿: せとともこ | 2004.12.02 14:11

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