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2004.12.13

最後の武士

NHK大河ドラマ「新撰組」は、昨日最終回を迎え、
とうとう近藤勇の死とともに、番組も終了しました。

歴史の表舞台を駆け抜けた男たちの物語は、それぞれの人にそれぞれの思いを残してかき消えていきました。
時代に流れ、表になり裏になり翻弄されていく人々の様が実に見事に描かれていた素晴らしい大河ドラマでした。
どの者にも「理」があり「大義」があり渦巻き、ねじれていく人間たちの生と死。
出会いと別れ。
真と虚。
書き出せば枚挙にいとまがありません。
あれやこれやと思い出される場面を、すべて追いやりながら、
ここでは「悟り」についてあえて書きます。

最終回は、淡々と進んでいきます。
そして、いよいよ最後の場面。
刑場での近藤。
打ち首の寸前、近藤が見たものは、春の麗の小川の流れとカエルでした。
その瞬間に近藤が聞いたものは、小鳥のさえずりでした。
自然の摂理、人は生まれ、死ぬ。
自分が死んでもなお春のうららかな様は変わらない。
何もなかったように、雲は行き、水は流れる。
近藤は、その瞬間、そこに全てを見、そして悟った。
大自然の中で、人間のなんとちっぽけなことか、、、
そして、
だからこそ、そうせざる負えない人間たちの有り様に、
近藤は深く限りない愛情を覚えたのではと私は思います。
その笑みは静かでした。
コロンと抜けたのです。
青空のように。
暖かく降り注ぐ日の光のように。
それは豊かで、信頼に満ちていたものでした。
最後の武士としての誇りと矜恃。
悟ったのです。近藤は。
すべてを超え、時は流れ過ぎていくことを。

最初から最後まで一貫していたテーマは「友」でした。
このテーマを縦糸に、横糸に時代の流れを持ってきて織り上がった「新撰組」
この一年、とても楽しく見、番組と一緒にあった私にしてみれば、とても淋しい最終回でもありました。
が、
が、
時代は確実に流れ、民衆の逞しいエネルギー、迸しる息吹をも感じ明日への希望も持つことが出来たようにも私は思います。
為政者の在り方、人としての在り方。
今に尚新しいテーマを私たちは突きつけられ、番組は終了。
本当に、
ほんとうに、
この一年。
関係者の方々。
有り難うございました。
とても楽しく見させていただきました。
もう一度、ありがとう。

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 大河ドラマ「新選組!」が終わった。脚本の三谷幸喜さんが昨年末の予告編かなにかで [続きを読む]

受信: 2004.12.13 17:30

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