何故 私がイラク戦争は間違いだったのでは、と思うか
今、私は「イラク戦争は間違いではなかったか」と思っています。
まず、何故そう思うかについて、ニュースソースを明らかにしながら述べていきます。
1,イラク戦争とは何か
イラク戦争
イラン・イラク戦争
イラク基礎研究
私にはイラクの友人がいます。彼女の家族はフセイン時代に全て国外に出て、今は日本に住んでいます。
彼女曰く「フセイン時代、知識人は殆ど国外へ脱出した」そうです。
確かに、フセインの圧政は、遠く日本にいる私には及びもつかないものです。
さて、こうした中、アメリカはイラク戦争へと踏み切りました。
その大方の理由が大量破壊兵器保有というものでした。
2,大量破壊兵器について
イラクは国連の査察を受け入れていないと思っている人が大勢いますが、実は2003年の1月9日にはブリクス国連監視検証査察委員会委員長が大量破壊兵器の決定的証拠は見つからずと証言しているのです。また2003年3月7日にはエルバラダイ国際原子力機関事務局長がイラクのウラン購入疑惑はありえないと報告。2003年3月15日には仏独露はイラクへの武力行使には正当な理由がないという共同声明を行っていることはすでにニュースであの時流されていました。
つまり、戦争を起こした時点から、アメリカ、イギリスの言い分は破綻していたのです。
戦後も最終報告で大量破壊兵器が見つからなかったことは既にニュースで流されました。
さて、この大量破壊兵器保有という理由についてですが、
「正義、大義」を述べるのなら何故、自ら大量破壊兵器を持っているという北朝鮮にも、イラクの時のように積極的に宣戦布告をしようとしないのか?
私はフセインも金正日も独裁者という意味で、国民を抑圧していることは変わらないと思います。
何故、イラクだったのか?北朝鮮の人々は解放しなくていいのでしょうか?
それは、やはりイラクの石油利権のような「うまみ」がないからでしょう。
と、いうことは正義や大義はただの名分に過ぎず、結局は己の欲のために、無辜の民の命を奪ったということになりませんか?
ただ、ここで誤解のないようにはっきりと書きますが、北朝鮮を攻めろとは言っていません。
あくまで、アメリカのイラク攻撃の理由についての言及です。
個人的には、イラクもアメリカも北朝鮮も、どこの国も平和で、国民が安心して暮らせることを祈っています。
3,イラクの戦後の民主化についてはどうか?
イラク議会が空転、議長選出できずというニュースがつい最近流れたことは御存知だと思います。
イラク選挙直後については特派員報告が、その混迷を述べています。
勿論、イラクの人々にとって初めての選挙ですから、混迷は当然です。なお、婦人参政権については、大いに前進であるとは思います。ただ選挙以外の状況では、女性の立場はかなり厳しいものがあることは既に書いておきました。
これに関しては追記で、イラクの女性の現状報告の記事を貼っておきます。
大変な思い、いのちを賭けて選挙した一般のイラクの人々のためにも、イラク議会が早く動き出すことを願っています。
4,安全な世の中になったか?
イラク治安情勢
なお、連日テロや爆撃ニュースが届いてきていますが、これに関してはあまりに多いので割愛します。
興味のある方は「イラク戦争」で検索して下さい。
5,イラクの経済
イラク占領経済の崩壊
国際機関もイラクの経済復興には力を入れているようです。
まだまだイラクの人々の生活の保障は得られていません。
6,民族の問題
大量虐殺の実態
なども参照として読ませていただきました。
民族の問題は、どの国でも難しく当事者では分からないことが多いので、私自身はこれに関しては、何とも言えません。ただ、だからこそ当事者に任せるしかないのではと思います。
7,アメリカ国民の反応は?
イラク反戦の会を初めとして、
アメリカ兵も矛盾を抱えています。彼等とて戦争に賛成しているのではないのです。
イラク帰還兵の多くはPTSD(心的外傷後ストレス障害)になっているという現状も報告されています。
大統領選挙の時も、世論は分かれましたが、3月16日には多くのアメリカ人はイラク戦争は間違いではなかったか?そしてその上で一刻も早いイラクの復興を望んでいるという記事がありました。
また、深刻な問題としては、石油の高騰、戦費流出にともなう経済赤字などでもイラク戦争の疑問を持っているアメリカ人は多いようです。
また日本経済にとっても良い事は何一つないことはすでに2003年に予見されています。
反戦運動がますます高まる中、ブッシュ大統領もその誤りを認めざるを得なくなりました。
私は個人的にはアメリカの明るくて元気で楽しい大らかな国民性は好きです。
アパートのプールで友達になった人たち。子どもが病気で駆けつけた病院の女医さん。
ニューヨークで助けてくれた人々。
個人的にはアメリカの思い出はとても楽しいものです。
しかし、
現アメリカ政府のやり方については、間違っていたと思います。
一体、この戦争でイラクのどれくらいの人々が幸せになったのか?
どれくらいの血が流されたのか、、、
さて、以上のように多方面から見た結果、
私はイラク戦争が間違っていたと結論します。
一刻も早い「平和、安全」なイラクになってもらいたいと心から思っています。
なお参考として記者の目:イラク戦争2年 布施広(論説室)もリンクしておきます。是非目を通してみて下さい。
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2年というより3年半が過ぎたのである。03年3月に始まったイラク戦争の背景には01年9月の米同時多発テロがある。2度の激震を経た世界はいまだ着地点を模索し、米国や欧州、イスラムなどの価値観がせめぎ合う。「日本人として考える」ことが、今ほど大切な時代はないと思う。民族主義を鼓吹するわけではない。偏った情報や分析に惑わされず、じっくりと腰を落として冷静に考えたいと思うのだ。
テロや戦争が続けば人の考え方も荒っぽくなる。身勝手にもなる。イラクの選挙が成功したからイラク戦争は正しかった、などと主張する人々がいる。戦争を批判すると、ではフセイン(元大統領)の復権を望むのか、と言う人もいる。単純であることに気付かない、あるいは恥じないでいい時代に、私たちは生きているのではないか。
中略
フセイン元大統領を批判することに異存はないが、彼を悪とし米国は善だとする「善悪二元論」では、結局のところ「鬼畜米英」といったスローガンの域を出ない。米政権に根を張るネオコン(新保守主義派)はユダヤ教と結び付き、大統領選で強い影響力を持ったキリスト教右派もイスラムに厳しい。イスラエルの繁栄が救世主の再来を促すと信じるキリスト教徒(クリスチャン・シオニスト)は、米国に何百万、何千万の規模で存在するという。
一方、米国と同盟関係にある日本特有の問題として、寺島実郎氏(日本総合研究所理事長)は「仕方ないんじゃないか症候群」を指摘する。米国についていくしかないという「自虐的な自己納得の中で歩んでいく危険性」を認識すべきだというのだが、「自虐的」とは限るまい。テレビを見ていると、なかば本能的に米政府の意向を代弁したがる日本人もいるようだから。
流されずに、納得がいくまで考えることにしよう。後世の人から「単純・短絡の時代」と総括されないために。
こうした特殊事情はイラク攻撃の動機と無関係ではないだろう。だが、米国でも大統領の支持率は低迷している。イラク戦争に対する人々の漠たる疑問を解消するには、単純な善悪二元論では無理なのである。
記者の目:イラク戦争2年 布施広(論説室)より抜粋
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私たちは、今私たち自身が試されている時期にきていると思います。
よくよく、よくよく考え、みていかなければなりません。
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