驕れるもの久しからず
話題の二つのニュースの一方である西武の堤さん逮捕で今日は朝からテレビはこのニュースばかりが流れていました。
この一連の事件が起きるまで堤さんや西武王国といわれる実体については詳しくは知りませんでした(個人的にはライオンズファンの私には今後のライオンズの行方が気になるところです)。
さて、それにしても驚いたのは堤家の家憲。
創始者の堤康次郎氏が「堤家」を永遠に守るためにその心構えを説いたと言われるものです。
中身は株の運用から、兄弟の在り方、人との関わりまで書いてあったそうですが、
私が何よりも驚きもし悲しくもあったのは、
「友達をつくるな」というところです。
そうか、、、友達をつくるな かぁ。
家を守るために何よりも財産を守り抜くために、人間を信頼していなかった処世術を我が子に与えた創始者。
忠実に守ったはずの二代目は、今その家憲のために葬られていこうとしている。
人の上に家を置き、
家のさらに上に財産を置いたその生き様を見た時、私は素直な感想としてこう思うのです。
「この人たちは何のために生きているのだろう???」と。
(お金のためか(^^;)
この人たちの喜びとは何か?
(お金を儲けた時か(^^;)
彼らの誇りとは何か?
(人を跪かせたときか(^^;)
人間としての悩みや苦しみはすべて家という形のために投げ捨てて、ひたすら走り続けた二代目の堤さん。
今、彼の脳裏を駆け抜けているのはどんなことかしらん。
「人は、ひとのためにのみ生きていくものでは?」とあらためて思いながらテレビを見ていた私です。
堤さん。この事件をきっかけに、一人のちっぽけな人間として生まれ変わり、他人のために生きていく人生を歩まれては如何でしょうか。
せっかく生まれてきたのだから、家のために、お金のために自分を犠牲にするのはつまらない。いずれ人は死ぬのだから。その時、何を持って旅立つのか?家でも、お金でもないと思います。
人への思いと自分への思い、慈しみではと思うのですが(堤さんにはアマイと言われるかなぁ(^^;)
しかし、その方が世界は美しくなると思いますよ。楽しくなると思いますよ。
アナタを見ているとふと平家物語の初めの部分を思い出しました。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
祗園精舎の鐘の声、
諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、
盛者必衰の理をあらは(わ)す。
おごれる人も久しからず、
唯春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂にはほろびぬ、
偏に風の前の塵に同じ。
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コメント
お久しぶり!
堤義明氏は、
何故に世界有数の資産家なのに税金を払わないで済むのだろうと、10年以上前から不思議でした。
不正をしてたんだから当然なんですよね。
事件の詳細が明るみに出るたびに、謎が解けていきます。
堤家というのは寂しくかわいそうな家系ですね。
幸せって、すぐそこにあるのに・・・
投稿: mossarin | 2005.03.05 10:44
こんな卑しい家憲に縛られてきた堤義明氏がかわいそうな気もしてきました。
トラックバック送りました。
投稿: yoshihiroueda | 2005.03.05 13:15
mossarin さん。
yoshihirouedaさん。
こんにちは。
コメント有り難うございます。
mossarin さんも yoshihirouedaさんもお二方とも言われているように、本当に堤さんって可哀想な人であると私も思います。
真の悪は父親だったのでしょうか、、、あるいはその父を育てた祖父と言う人か、はたまた日本の家制度だったのか???
ただ一つ言えることは「古い悪しき因習」は葬られていく時代であると言うことですね。
しかし、これからの来るべきものがなんであるか???
果たしてハッピーなのかと問われれば、即座には答えることが出来ません。
ひとつの時代は去り新たな時代の黎明期であることを感じながら、丁寧に考えていく必要を、今まで以上に感じています。
どうぞ、これからご意見やアドバイスよろしくお願いいたします。
では。
投稿: せとともこ | 2005.03.07 14:47