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2005.03.07

宗教

自民改憲試案:「参拝は伝統」意見を反映 政教分離緩和
自民改憲試案:政教分離緩和の方針 一定の宗教活動容認
というニュースが目に入ってきました。
〜〜〜〜〜〜〜〜
 自民党新憲法起草委員会(委員長・森喜朗前首相)は6日、4月にまとめる新憲法草案の試案で、現行憲法が定める政教分離を緩和し、社会的儀礼や習俗的行事の範囲であれば国や自治体による一定の宗教活動を認める方針を固めた。特定の宗教に偏らない「一般的な宗教教育」も容認する方向。
〜〜〜〜〜〜〜〜
委員会の言い分は、日本の伝統的行事(なぜか地鎮祭への関与、玉ぐし料支出、殉職した公務員の葬儀)を宗教というのはおかしい。また宗教は情操教育に必要である。というものです。
しかし、本音は靖国神社参拝や公金からの玉ぐし料支出を新憲法で担保するのが狙い。と毎日新聞では書いてあります。
ううううう〜〜〜〜〜んんん
???????
おそらくはそうであろうとは思います。
この問題に関してはいろんな方がそれぞれのご意見をお持ちだと思うのですが、私はここでは「宗教」についてちょっと思うところを書いていきます。
私は「宗教とは教え」であると思うのです。
信仰ではない。したがって縋るものではない。ましてや偶像崇拝するものではない。
私は上座仏教に興味を持って、日本テーラワーダ仏教協会のホームページをいつも見ています。
今まで上座仏教についてはよく知らなかったのですが(ついこの2月にこのホームページを知りました)、ここに書いてある仏教説話などを読んでいると、
「宗教」とは何か。
生きるとは何か、考えてしまいます。
読み進むうちに元気が出てきます。
勿論「そうかな?」と思うところもあったり、わからない所も多々あるのですが、根幹の考え方は共感できます(ひろさちやさんも同じような考え方では?と思い、かなり好きです。)
さて、
上座仏教によれば、「真理は今しかない」ということです。
今を感じて生きていく、そのためにはどうするか、ひたすら自分で自分の今を実況中継していく。
そうすることで、なんとなく過ごしている「今」を確認する。
いずれ人は老い、死ぬ。肉体は衰えるが心が衰えないためには「今」を生きることである、、、、、
とかとか、まぁいっぱい力が湧いてきて楽になる、心が自由に解き放たれて来る教えが鏤められています。
そんな上座仏教は、言います。
宗教は教えであり(哲学)、信仰ではないと。
仏像や偶像に縋ってはいけない。心を強くして越えていくものが宗教であるというのです。

私は、学校教育で宗教を教えることは別に悪いことではないと思うのです。
ただ、その教える宗教、そのものが何かが問題だと思います。
神様に玉串をあげたり、神社に参拝することが宗教ではありません。
「人が生きていくための指針、人としての在り方」を教えていくものが宗教だと思います。
人の上には何もありません。
ましてや偶像やしきたりが人を呪縛するものではありません。
今、生きている人間、そのことこそが真理である、、、と思います。
そんな考え方や哲学を、もっともっと勉強していきたいと考えています。
たまたまその名が私にとって「宗教」と言います。

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コメント

日本では宗教の話題はどちらかと言えばタブー視されていると思います
また、宗教を必要としている人も多いのでは
自殺、自分の子のいじめ・・・等
実質無宗教日本の弱さでは

投稿: 桜もち | 2005.03.07 14:28

桜もちさん。
こんにちは。
コメント有り難うございます。
私も仰る通りだと思います。
宗教を必要としている人は沢山いらっしゃる事と思います。
ただ、一般に宗教と言えば警戒される風潮がいつの間にか出来上がりました。
新興宗教の影響が少なからずあるのと、やはり宗教が政治に利用された悲しい歴史がその様にさせるのでしょうね。
しかし、本来の宗教は哲学だと私はいつも思っています。
もっと、真剣に誠実に宗教に向き合うべきではと、思います。
またご意見お聞かせくださいね。
楽しみにしています。
では、、、

投稿: せとともこ | 2005.03.07 15:07

うーん、宗教ねえ。物を供えて頼み込むのが宗教ではない事は解ります。仰るように「哲学」なんでしょう。 この歳になると一日一日が大切で、悔いのない一日を過ごせたら安らぎを覚えます。 私は毎朝毎夕先祖に対して手を合わせて居りますが、その時はただ無心の境地です。 神は自分の心の中に存在すると思っていますが、宗教となると集団活動を伴うように思います。だから政治に利用されて来たのでしょう。だんだんややこしくなってきたのでまた・・・・・。

投稿: hitoriyogari | 2005.03.07 17:04

歴史そのものですね
その歴史を知っている人は少ないのでは
ラジオで私は聞いた程度ですが
その時、なるほどと思いましたね

投稿: 桜もち | 2005.03.07 21:40

 だとすれば、自民党議員が望んでいるのは、信教の自由ではないと思います。智子さんが仏教に帰依しようが、洗礼を受けようが、自民党代議士は興味がないのです。かれらの興味の対象は、まさしく、毎日新聞が言うとおり、玉ぐし料の公金支出にすぎない。それは、いいかたを変えれば、国事殉難者の慰霊の形式にすぎない。
 国家に殉じたかたがたの慰霊を、民族宗教、あるいは土着宗教の形式でお祭りしたい、というのに過ぎないと思う。そして、この問題は、その対極に、民族の伝統とか歴史の連続性を断ち切って、政治からそういう色や臭いを排除したいと願う"政治勢力"の存在があります。
 ふたつの異質な話題を混濁させて議論するのは、むしろ無神論者に加担した発言に見えます。
 

投稿: 罵愚 | 2005.03.08 04:13

hitoriyogariさん。
桜もちさん。
罵愚さん。
こんにちは。
コメント有り難うございます。


hitoriyogariさん。
>この歳になると一日一日が大切で、悔いのない一日を過ごせたら安らぎを覚えます。 私は毎朝毎夕先祖に対して手を合わせて居りますが、その時はただ無心の境地です。 神は自分の心の中に存在すると思っていますが

はい。私もその通りだと思います。
一日、一日を大切に生きていくことが、私にとっては「宗教」です。私も毎朝、亡くなった父にご飯を上げながら話をしています。
本来は、ひたすら個人の心の問題では、、、と私は思っていますが。
なかなか難しい問題ですね。
個人的には、今まで通り「宗教哲学」には興味を持って学んでいきたいと思っています。
また折に触れ書きたいと考えていますので、いろいろご意見やアドバイスなどお教え下さいね。
では。

桜もちさん。
私はお聞きになったラジオを聞いていないのでなんとも応えようがありませんが、、、
歴史の突き進む原動力の一つであった事はわかります。また機会があったらお教えくださいね。
では。

罵愚さん。
>国家に殉じたかたがたの慰霊を、民族宗教、あるいは土着宗教の形式でお祭りしたい、というのに過ぎないと思う。そして、この問題は、その対極に、民族の伝統とか歴史の連続性を断ち切って、政治からそういう色や臭いを排除したいと願う"政治勢力"の存在があります。
 ふたつの異質な話題を混濁させて議論するのは、むしろ無神論者に加担した発言に見えます。

そうか、、、
なるほど。
私の曖昧な表現で誤解をなさったかもしれません。
私は決して無心論者に加担するとか、そういうつもりで書いたのではなくて、純粋に、「私がこの頃考えている宗教」について書きたかっただけです。
私自身、いつも迷うのです。悩むのです。突き当たるのです。そんな時、心のより所として、いろんな哲学や宗教をひもといたり、いろんな人の話を聞いたりします。
そんな中で、ついこの前「上座仏教」のサイトを見つけて、興味深く読んでいたのです。
その中では「宗教とは教え、生きるための指針」とあります。
私もそうだと思うのです。
今、子どもたちは学校教育の中で揺れ、悩んでいます。そんな彼等に「宗教哲学」は教えてもいいなぁと考えています。ただ、自民党の先生方は、表面的に宗教を考えているのでは???と私は思ったので、あの様な書き方になりました。
罵愚さんの仰るように、民間信仰や伝統、また神話は私も大好きで、このブログでも折に触れ「「やおろずの神」をイキイキと描いている神話が好きで、日本が好きだと書いています。
ちょっと曖昧な表現をしてしまって反省。
また、いろいろ教えてくださいね。
では、、、

投稿: せとともこ | 2005.03.08 15:26

宗教は心のよりどころとして、必要なものかもしれませんね。
私も実は仏教徒であり、毎朝お勤めしてます。

しかし、宗教と政治は峻別されなければいけないものと私は考えています。
信じている人にとっては、何もかも常識となりますが、信じてない人にとってそれは非常識になります。

歴史上や民族的考えはもちろん大切にすべきですが、政治は他国との関係もあります。もちろん国内でもいろんな宗教があります。やはり、政教分離でないといけないと憲法にかかれていなくとも私はそう思います。

投稿: レッツら | 2005.11.03 09:43

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