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2005.04.16

ラッセル・アインシュタイン宣言

今年は国際物理学年です。
近代物理学の礎となったアルバート・アインシュタインが相対性理論を発表したのが1905年。
100年目を迎える今年を国際物理学年として各地、各大学、研究機関で記念の行事、講演会が企画されています。光のリレー:
アインシュタインの命日に地球1周の計画
などもあるようです。
この企画に一般参加を希望なさる方は、
インターネット(http://www.ils.uec.ac.jp/WP2005/wplight.htm)で申し込むと、具体的な消灯時刻を指定されるそうです。
さて、アインシュタインと言えば私は思い出すのは、
ラッセル・アインシュタイン宣言です。
その格調高い草案と決議は何回読んでも今に新しい。
そこには、人類は共通の課題を抱えていると書いてあります。
「存続か滅亡か」という。
政治や経済や宗教やら民族やら、いろんな集団の枠を超えて共通の認識、つまり地球そのものを守るという立場に立たなければならない事を強く高らかに訴えています。

今、世界中を見ると、沢山の国で小さな紛争や絶え間ない抗争があります。
この事態を解決する方法は決して「力」「戦争」ではないことを先の宣言は謳っています。
時間がかかり、根気のいる仕事ですが、問題解決は平和的な手段しかなく、
その方法を探し求めることに人類はやぶさかであってはいけない。
と、改めて思いました。

私は長く広島に住んでいたので、多くの被爆者の方を知っています。
未だ後遺症で病院、療養所暮らしの方もいらっしゃいます。
薄れていく記憶というタイトルで、被爆の話を以前書きました。
時は流れ、記憶は薄れ、事実は風化していきます。
歴史の真実という言葉をよく耳にしますが、歴史の証言者たちは去り、歴史は動いている。
したがって、真実探しは時を経るごとに、経た分だけの解釈が現れてくるようです。
しかし、
「戦争は一瞬にして人の命を奪い、長い時間をかけて生存者の肉体を蝕む」と言うことは、
解釈を待たなくても事実ではないでしょうか。
環境を破壊し、遺伝学的にも影響を及ぼす数々の不幸を思うとき、
私は、
ラッセル・アインシュタインの精神を次代の人たちにバトンすることの大切さを強く思うのです。
最後にその決議を下に掲載します。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
決議


 私たちは、この会議を招請し、それを通じて世界の科学者たちおよび一般大衆に、次の決議に署名するよう勧める。
「およそ将来の世界戦争においては必ず核兵器が使用されるであろうし、そしてそのような兵器が人類の存続を脅かしているという事実から見て、私たちは世界の諸政府に、彼らの目的が世界戦争によっては促進されないことを自覚し、このことを公然と認めるよう勧告する。従ってまた、私たちは彼らに、彼らの間のあらゆる紛争問題の解決のための平和的な手段を見出すよう勧告する。」
マックス・ボルン教授(ノーベル物理学賞)
P・W・ブリッジマン教授(ノーベル物理学賞)
アルバート・アインシュタイン教授(ノーベル物理学賞)
L・インフェルト教授(ノーベル物理学賞)
F・J・ジョリオ・キュリー教授(ノーベル化学賞)
H・J・ムラー教授(ノーベル生理学・医学賞)
ライナス・ボーリング教授(ノーベル物理学賞)
C・F・パウェル教授(ノーベル物理学賞)
J・ロートブラット教授
バートランド・ラッセル卿(ノーベル文学賞)
湯川秀樹教授(ノーベル物理学賞)

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コメント

アインシュタインが今の時代に生きていて
反日デモなどというのをみたらなんて発言したでしょうね

また今日の読売の南京虐殺の犠牲者の数もわからないとする社説を読んだら
宇宙の年齢を解明しようとする科学者はどんなコメントをつけたでしょうか。

18日の読売社説もアレレ、、という感じです。
「■[日中外相会談]共同研究するのに「歴史認識の共有など不可能だ」はないでしょう」
4月18日付・読売社説 [日中外相会談]「関係改善の責任は中国にある」
http://love.ap.teacup.com/kouhei2/25.html
智子さん
アインシュタインのエントリーをTBでもらいませんか。

投稿: kouhei | 2005.04.18 22:49

kouhei さん。
おはようございます。
コメント有り難うございます。
いつも精力的に記事を書かれている kouhei さんのブログ、拝見する度に刺激になります。
この間もいろいろ大変でしたね。
「言葉」だけの意見交換って難しいとつくづく思っている昨今です。
さて、アインシュタイン。
彼は科学について生涯を終えるその時まで警鐘を鳴らし続けました。
残された私たちは「もろ刃の刃」と言われる科学技術の発達を、
今、真剣に考える時期だと改めて思いました。
ところで、TBはいいのですが、、、
この記事でよろしいのでしょうか???
また、お返事頂けると嬉しく思います。
では、、、

投稿: せとともこ | 2005.04.19 10:26

さっそく答えていただきありがとうございます。
読売社説を読んでいると、エネルギーがわいてきて書きたくなってくるのですよ。

 科学の到達した成果を、生活の向上のために効率よく活用できればいいんですけどね。
 本日の話題のライブドア400億円資金援助で決着。1000億円を超える金額で日本放送株の買い取りで完全子会社化。こうした金余りのところから税金をたくさん取れば未来は明るいと思いますね。それを技術開発に回せば・・・話しが大きくなりました。

 TBは専用コーナーを作りました。

また掲示板で画像投稿もなれてきました。談話室にも立ち寄りください。
平和、共存共栄のための談話室
http://8609.teacup.com/kouhei/bbs

投稿: kouhei | 2005.04.20 01:14

 昔読んだ本によれば、アインシュタインはドイツの学校では及第点がもらえず、劣等生の烙印を押され、若い頃イタリアのトスカナ地方を放浪したそうですね。
 このあたりはルネサンスの巨人、レオナルド=ダ=ヴィンチの生地ヴィンチ村があるところでもあります。明るいイタリアの風光のもとで、ダ=ヴィンチやアインシュタインの才能は磨かれたのでしょうか。

 ダ=ヴィンチもアインシュタインも、優秀な科学者でした。彼らは科学という眼で、世界を隅々まで、あるいはずっと未来まで見透していたのではないかと夢想します。
 科学は、宗教ではなく、ものの見方や考え方。大胆な想像力と少々のロマンをふりかけてみれば、こんなに面白いものはないですね。

>>真実探しは時を経るごとに、経た分だけの解釈が現
>>れてくるようです。

 ほんとうの真実とは、たとえば光が波でありかつ粒子であるように、多面的であったとしても、それはたったひとつしかないただひとつの真実なのではないかと思います。

「光のリレー」 私がかかわっている某クルマのサイトのBBSでも、常連の方が参加を呼びかけていらしたので、イベント自体は知っていました。いったいどんな感じだったのでしょうね。

投稿: Rough Tone | 2005.04.20 05:01

kouhei さん。
Rough Tone さん。
こんばんは。
コメント有り難うございました。

kouhei さん。
OKです。
ドンドン、素晴らしいものが出来ますね(^.^)
楽しみです。

Rough Tone さん。
地震は如何でしたか??
まだまだ安心出来ませんね。
どうぞお気をつけて。
なお、リレーは日本では定着していなかったようでパッとしませんでした(^^;
また、のちほど書きますね。

> ほんとうの真実とは、たとえば光が波でありかつ粒子であるように、多面的であったとしても、それはたったひとつしかないただひとつの真実なのではないかと思います。

はい。私は事実は一つだと思うのですが、真実や解釈は人によって多様であると思います。
私たちが伝えなければならないのは「事実」です。
そしてそこから未来を展望することでは、、、と思います。
また、いろいろお聞かせくださいね。
では、、、また。

投稿: せとともこ | 2005.04.20 19:05

 はじめまして、私もアインシュタインに興味を持つひとりです。 ラッセル・アインシュタイン宣言は現在も核の抑止に効果を発揮していると思います。 彼が悔やんだあの日~、実はすべての科学者が研究と使用の責任の重要性をさらに認識した日でもあったと思うのです。
 私もブログでアインシュタインについてふれました、よかったら遊びにいらして下さいね~、ではまた!

投稿: ルーシー | 2006.05.20 22:55

ルーシーさん。
はじめまして。
コメントありがとうございました。
早速、ルーシーさんのブログに伺ったところ、例のアインシュタインが舌を出して迎えてくれました。
笑ってしまいました(^.^)
なんでもルーシーさんが画かれたとかで、絵、イラストも拝見いたしました。
私はモアイが好きです、、、雰囲気がある。
あと、リヤカーのお兄さんの絵いいですね、、、
とても楽しく拝見いたしました。

そうそうラッセル・アインシュタインの宣言のように平和を守りたいですね!!!
これからもよろしくお願いいたします。
楽しいイラスト、また拝見させてくださいね。

投稿: せとともこ | 2006.05.21 19:59

「平成の黙示録」という表題の私説を公開しています。
http://makoto-ishigaki.spaces.live.com にアクセスしてください。

投稿: 石垣眞人 | 2008.10.20 15:01

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