« ディープ・インパクト計画 | トップページ | 御曹司と愉快な仲間たち »

2005.07.04

東條由布子さん

東條英機さんの孫にあたる東條由布子さんが今、旬です。
この頃、よくテレビでお見かけします。
戦後60年ということで、あれこれの戦後処理の問題や解釈。また靖国問題など私たちの関心のある話題の中心に近いところにいらっしゃる由布子さん。
品があって毅然となさっていてとても素敵な方です。
昨日(7月3日)は朝の番組で、いろんな事をお話しされました。
それを見ての私の感想を思いつくままに書いていきます。

まず、由布子さんは東條英機さんの形見の品のいくつかを披露。
そして、祖父の思い出を語り、戦後の自分たちの辛酸をなめた生活を語ります。
戦争突入前夜の一人号泣する東條。
この戦争に入っていくまでの人間としての東條の迷いと悩みと困惑。
そして、全てを一身に受け入れて刑についた東條。
遺族しか知り得ない事や感じられないことを縷々述べられました。
私はそれを聞きながら、おそらくそうであったのだろうと思いました。
「個人としての東条英機」その人は、由布子さんの言われるような人だったのでしょう。
また、戦後は心ない人々から浴びせられた罵詈雑言。
屈辱にまみれた辛い生活をなさっていた事も容易に想像はつきます。
そして
「私たちがこんな事を言ってはいけないのです。もっと、もっとご苦労なさった方が大勢いるのだから」と言われていましたが、
それもその通りだと私は思いました。
由布子さんの、あの張り詰めた立ち居振る舞いは、その当時の生活の名残と私は思います。
「私たちは東條の人間である」という矜恃。
それが遺族を支えていたのでしょう。
さらに由布子さんは靖国のこと、先の戦争のこと、東京裁判のことなどを語られました。
私は、靖国や東京裁判についてはまだ勉強をしていないので、ここではあれこれを書きません。
(しっかり本、資料を調べて多方面から分析しようと思っています。もう少し勉強をしたらまた書きます)
さて、由布子さん。
「大きな濁流の中で、東條は一人では、それを止める事はできなかった」と言われました。
私もそれはきっと正しい歴史の見解だと思うのです。
歴史は一人で動くものではない。
時代のエネルギーに翻弄されていく一人の人間東條を語るには、それはそうだと思うのです。
由布子さんがいみじくも言われたように「大きな濁流」だったのです。
自衛であれ、侵略であれ、「戦争そのものは濁流である」ことは由布子さんも認めていらっしゃいます。
あの時代は、
みんなが一直線に(もちろん反対の人も大勢いました)戦争へと突入しました。
東條英機一人の力で何する事も出来なかったと思います。
あるいは他の何人も。
過去の清算をキッチリなさりたい由布子さんのお気持ちもわかるのですが、
由布子さんが言われたように「東条英機個人」だけの責任でないことは、私たちは十分知っています。

ただ、
ただ、
私が思うのは、それだからこそ、
そうだからこそ、
由布子さんが語るべきことは、
「今、時代が再びアジアと剣呑な関係になりつつある。
あの濁流は、二度と起こしてはならない。
再び、東條由布子を作ってはいけない。
再び、戦争被害者を作ってはいけない。」
では、ないでしょうか?????
二度とあの間違いをしてはならないと言うことを声高に訴えることこそが、
先の戦争で亡くなった方たち(おじいさまも含めて)への
最高の慰霊ではないでしょうか?
おじいさまも戦争は本意でなかったとおっしゃっているのだから、
これからは平和のためにご活躍ください。
(もし、御著書でその様にかかれていたらゴメンナサイ。
私は読んでいないから)

由布子さん。
貴女には、これからは未来を見ていただきたい。
辛かった過去の呪縛から逃れ、
平和な未来を見て頂きたい。
素敵なあなただから

そんな事を思いながら昨日はテレビを見ていました。

|

« ディープ・インパクト計画 | トップページ | 御曹司と愉快な仲間たち »

コメント

> 「東条英機個人」だけの責任でないことは、
> 私たちは十分知っています。

おっしゃるとおりですね。
アメリカのブロック経済・日本の石油等輸入への差し止め介入などなかったら、負けると分かっている戦争に突入する判断はなかったでしょう。
またロシアの南下の動きがなかったら、あるいは日本と連携して朝鮮が南下阻止の動きをみせてくれていたら。。
いろいろな"if"がありますが、戦争だけは回避していきたいものです。

投稿: えいめ | 2005.07.07 00:50

私もえいめさんのように、あの戦争は回避できたのでは?と思うこともあります。15年戦争は中国、特に満州の権益独占に起因があり、アメリカやロシアにも解放していれば、また良好になりつつあった日ソ関係を重視していれば変わったかもしれません。ただそうなると、欧米列強の植民地支配は継続していたと思われます。
歴史に携わるものの鉄則ですが、「現在の尺度で過去を判断しない」ことが重要だと思います。そして、これが由布子さんのいいたいことではないでしょうか。もちろん、過去を踏まえた上での反戦は大切です。ただ現状を見ると、抗日であって、反戦、反植民地、反帝国主義には見えません。仮に、侵略が問題視されるのであれば、欧米列強に対しても同様の措置をとらないと公平ではありません。
中国政府は賢明ですから、戦争という事態には陥らないと思います。必ず日中の諸問題は解決できると信じています。
私は日中が反戦で連帯して、世界が自由を謳歌できる日を願っています。

投稿: ichirokun24 | 2005.07.09 04:00

ichirokun24さん。
こんにちは。
お久しぶりですね。
お忙しく、なおかつご活躍なさっているものと思います。

さて、
>あの戦争は回避できたのでは?と思うこともあります。

仰るとおりと思います。
回避させたくない強い意思が働いていたと後世の歴史家は見ていると思います。
そんな中、東條由布子さんは、その立場から先の戦争のこと、裁判や靖国のことをあれこれと発言なさっています。
個人的には由布子さんに共感しつつも、やはり先の戦争から学ぶべきことは、
「再びあやまちをおこさない」ということだと思うのです。
由布子さんにはその立場上、右派知識人という冠を脱いで、率先垂範して戦争を告発する側にたっていただきたいという私の願いを書きました。

>私は日中が反戦で連帯して、世界が自由を謳歌できる日を願っています。

はい。私も同様に願っています。
おそらくは由布子さんも心の中ではそうであると思います。

では、またいろいろご意見お聞かせください。
楽しみにしています。

投稿: せとともこ | 2005.07.11 11:48

平和は誰もが望むもの。そしてそれは、今だから言えるもの。
切羽詰まった局面で、家族を故郷を国家を護るべく時、与えられた使命を達すべく行動された英霊。平和な今を生きる現代人には判るはずもはない事しょうし、判ってもらう事も無理な願い。60数年前は、いつでもどこでも、天皇陛下、そして東條さんと拝みたてながらも戦争を推し進めたのは、まぎれもない一般庶民だったはず。醤油を飲んでまでも恐れて戦えずに、敗れてからは平和主義だけを頼りに生き延びてきた方々。それは真の平和を愛したからでしょうか。やさしすぎる方だったのでしょうか。
過去の事は誰も判りません。
私は、歴史評論家にだけにはなりたくありません。
今を、そして現在を生きる事で精一杯ですから。
しかし、日本人であるのならば真実を捻じ曲げてはならない。


投稿: 成田一哉 | 2007.05.08 02:18

成田さん。
こんにちは。
コメントありがとうございました。
そうですね、、、
本当に歴史の真実って難しいと思うこの頃です。
東條由布子さんも、歴史に翻弄されたお一人と思います。

私は過去の歴史もさる事ながら、
これからの未来にむけて、平和で豊かなものを次代に渡したいといつも考えています。
今、何をなすべきか、本当にしっかりゆっくりと見ていきたいと思います。
またご意見お聞かせ下さい。
では。

投稿: せとともこ | 2007.05.09 19:18

せとさん。 今日は。

戦前、日本の人たちは国定の思想、国定の歴史を学校で詰め込まれ、侵略戦争の道具に使われました。

そのために国内外で、何百万人、何千万人の人たちが、非人間的に殺されました。

人間は過去の歴史に教訓を得て、そこから現在を見つめ、未来を創くって行く存在です。

日本の自由民権運動の自由、民主主義、平和の理念を具現化した日本国憲法は、世界の人類の良心、願いに通ずるものです。

今、大多数の日本の国民、世界の人々はこの日本国憲法の理念、条項を一層深く理解し、享受しようと努力し始めております。

それが、何よりも過去への反省、明るい人類の未来への確信の証ではないでしょうか。

過去の過ちを認め得ない者は、必ずや同じ過ちを犯すでしょう。 これが世の習いです。
 

投稿: hamham | 2007.05.12 17:09

瀬戸智子さんへ
はじめて投稿してから5年が経過しました。(一度しか投稿してませんが)
ふと立ち寄らせて戴きましたが、心が暖かくなるホームページですね!それは瀬戸さんのお人柄なのでしょうね。
私は5年が経過しても何らぶれることなく信念は変わりません。
国家を国難から護っていただいた靖国神社に祀られます英霊に
毎日毎日感謝を捧げています。そして東條閣下が願っていた世界平和の思いも、解禁された公文書等により今は確信しています。近頃は震災地に行くと、東京やその他の町並み(生活含め)のギャップにとまどっています。今こそ日本中が力を合わせるときなのだと強く思います。また、先人を裏切ってまでも中韓のご機嫌や経済懐を探る言動には悔しさと虚しさと悲しさで嫌になります。震災でお世話になった台湾人への政府対応は、トルコのオスマン帝国の精神と真逆で恥ずかしいばかりです。
この投稿を機にまた今日から頑張ります!ありがとうございました。

投稿: 成田一哉 | 2012.03.30 15:23

成田さん。
こんにちは。
本当にご無沙汰しています。
お元気でいらっしゃいますか?
私の方は、記事も書いたのですが、東日本大震災では我が家もしっかり被災しました、、、
あの後、しばらくは余震(今も時々ありますが、、、、)やら何やらで後片付けも手につかない日々を過ごしていました。
漸くこの頃は落ち着いて、少しでも自分に何かできるかと、学習ボランティアをやろうかと思ったりしています。
そんなこんなで、忙しくてブログの記事を本当に更新できなくなりました。
お返事も遅くなってごめんなさいね。

実は昨日は福島のいわきに行ってきました。
いわきには震災後、何度か足を運んでいますが、
徐々に日常を戻してきています。が、一方で震災の爪痕というより原発の風評で精神的に苦しんでいる方々が多いのが、とても哀しいです。
成田さん。
お互い、生きている間、ウウウウ〜〜〜ンと、いやほんの少しでも頑張って行きましょうね♪
どうぞこれからも宜しくお願い致します。
また近況やご意見、お聞かせ下さいね。
楽しみにしています。
では。

投稿: せとともこ | 2012.04.02 10:29

http://life-ayu.blog.so-net.ne.jp/2012-04-06
濁流という表現はよさそうですね。
戦前の怖さはそこにありそうな気もします。そしてそれは今も消えたわけじゃないのかも??

投稿: ayu | 2012.04.26 13:06

ayuさん。
おはようございます。
お元気ですか???
私は元気は元気ですが、なんだかまだ書く気力がありません、、、
なかなか記事が書けない。
そんなとき、あなたの記事、拝見してビックリ。
本当にあなたは素晴らしい!!!
読みましたよ。
そして胸が突かれました。
こんな閉塞の時代を生き抜いてきた先輩たちがあったことを改めて知りました、、、
素敵な記事を書いて下さって、教えて下さってありがとう!!!
心からあなたに敬意を表して、、、

ともこ

投稿: せとともこ | 2012.04.27 09:41

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/15797/4823455

この記事へのトラックバック一覧です: 東條由布子さん:

» 東京裁判起訴状の誤訳問題 [悪の教典楽天市場店]
 先日マンガ嫌韓流を紹介したが、楽天では品切で手に入らない。しかも商品画面が一瞬で「売り切れました」の画面に切り替わってしまう。どうも楽天は売る気がないようだ。圧力が掛かったのだろうか? さて本日は「ディベートからみた東京裁判」より「起訴状の誤訳問題」...... [続きを読む]

受信: 2005.08.03 17:27

» 戦犯東條の孫『東條由布子』 [反米嫌日戦線「狼」(美ハ乱調ニ在リ)]
ロフトプラスワンで行われた月刊『創』トークライブに行ってきた。今回の内容は、森達也、鈴木邦男、山本直樹、綿井健陽などが出演したが、ほとんど司会の『創』編集長・篠田博之さんの独演会になってしまい、ゲストの発言がほとんど無いという消化不良の内容で、少々ガッ..... [続きを読む]

受信: 2005.12.29 02:57

» 空の防人 [life---生まれてきて良かったと感じられる社会に]
平成23年度文化庁芸術祭優秀賞受賞作品 『空の防人』 作:原田裕文さんです。 戦時下の視覚が不自由な方の置かれた状況を実際のエピソードをもとに描かれたドラマです。 こういうあらすじです。... [続きを読む]

受信: 2012.04.28 07:45

» 友情 [life---生まれてきて良かったと感じられる社会に]
「友情」   フレッド ウルマン 舞台は第二次世界大戦前のドイツ ユダヤ人のハンスは、学校でコンラディン(名門のドイツ人)と出会い,強い友情で結ばれるようになります。学校は平穏でした。   ナチスが勢力の伸ばしてきました。ハンスの父は母国はドイツという意識で,ドイツのためにがんばろうという人でした。(当時ドイツは大変な状況でした) 良識あるドイツ人はナチスを選ばない。私はイスラエルには参加しない。という考えでした。 (何らかの形でユダヤ人の多くは参加 したららしいです)   ナチスが政権をとり、学校... [続きを読む]

受信: 2012.04.28 07:49

» 天使の赤紙 [life---生まれてきて良かったと感じられる社会に]
あるお話から  以前赤紙1枚で非常に多くの男の人は戦場に兵士として借り出されました。戦場には兵士以外に話題の従軍慰安婦もいます。 でもそれだけでなく、赤紙1枚で召集された女性がいたそうです。それが従軍看護婦です。   このwさんはフィリピンに配属されます。マラリアとかで内科病棟は混雑していました。一人あたり何十人も受け持たないといけません。苦労の末患者さんが退院してもまた戦場です。   戦況が変わりました。病院には旗をたてていますが、爆撃され看護婦の半数が亡くなりました。患者のなかには従軍慰安婦もい... [続きを読む]

受信: 2012.04.28 07:52

« ディープ・インパクト計画 | トップページ | 御曹司と愉快な仲間たち »