« 東條由布子さん | トップページ | 通りました »

2005.07.04

御曹司と愉快な仲間たち

大河ドラマ義経も、いよいよ前半の6ヶ月を終え、後半に突入。
毎回、眉目秀麗な義経を楽しんでいます。
「義経」の生まれながら持っている薄幸な運命は、日本人好みというか、なかなか泣かせるものがあります。
遠く平泉に落ちていくまでの義経主従の話は、知っていながらも、
何回見ても、その都度新しい視点で描かれていて興味深いものがあります。
さてさて、そんな中、この頃妙に気になりだした事。
それは、このドラマの「人間の描き方」が浅い、という事です。
先週の話は「義仲最期」でした。
旭将軍と言われた木曽義仲の最期。
それは、それで胸うつものがありました。
しかし、幾つか「?」と思ったセリフがあるのです。
「あの時、行家を鎌倉に差し出せば」と追われた巴が、裏切った行家のことを義仲に言う。
「あの時、源氏を助けなければ」と落ち延びた平家が言う。
違う。
違う。
そりゃ、違う。
そんな恨み節では、死に臨む義仲が気の毒。
そんな引かれ者の小唄では、滅び行く平家があまりに小さい。
と、私はテレビに向かって大声で言いました(^^;
本質的なことは、そんな事ではない。
行家を鎌倉に差し出しても、
源氏を根絶やしにしても、
いずれ滅びていく者たちであった、のです。
時代の流れは、「転換」を目指していたのだから。
そんな時代にあって、歴史の事実とは少々かけ離れながらも、内容の濃いドラマを作っていくのが、脚本家の腕の見せ所です。
今回の義経は、昨年の「新撰組」と違って、登場人物の「心」の描き方が浅い。
また、人との関わりが薄いのです。
ひたすら御曹司だけが「いい人」で、「新しき世の中」を願っています。
(亡き清盛殿の亡霊と共に。)
その周りには、愉快な仲間たちがいて、謳って踊っています。
平家は、ひたすら源氏を恨み、アタフタと無能になっていく。
頼朝は政子と共にますます老獪になっていく。
その構図は肯けるのですが、その無能な中にも、老獪な中にも感情移入できるドラマが欲しい。
無能な平家はどこどこまでも権力に執着するとか、
義仲は、義仲なりにロマンがあったとか、、、
「人間」が欲しい。
しかし、
なんとなく、なんとなく浅い中でひときわ冴えているのが、
後白河法王と丹後局。
この二人が、ドラマを盛り上げています。
ひたすら、ひたすら自分勝手で、延命しか考えていないこの二人。
とても人間的です。

これから、いよいよ物語は佳境に入ります。
期待しながらも、
さてさて、どんな風に切り取られることやら。
いずれにしても、目が離せません。

|

« 東條由布子さん | トップページ | 通りました »

コメント

 大河ドラマお好きなようですね。私も毎回見ています。歴史上の人物を克明に追っていく、そして、現代に共通するものを探るのは面白いものです。その点、御曹司ばかりに焦点をあてて回りの人物を描き切っていないように思います。仰る通り脇の平 幹次郎と夏木マリがいい味を出してます。何十年か前のと比べると義経が若くて線が細すぎると思います。話は解っているのですから、要は重いか軽いかの問題でしょう。

投稿: hitoriyogari | 2005.07.04 17:08

今年も大河見てますよ!

 源義仲は私も興味ある人物で、いい役者を使っていたのに、おっしゃるとおり人物像が中途半端な感じがぬぐえませんでしたね。

 後白河法皇の平幹次郎さんは、大狸らしくて最高です。以前「炎立つ」では、今回梶原景時を演じている中尾明さんが演じていて、今様に興じているさまはあまりに似合っていてよかったのですが、こちらもまったく負けていません。

 今回の最後のシーンは、「梁塵秘抄」を編んでいるところしょうか。

 あと、石原さとみさんは好感を持っている女優さんなのですが、あの舞はちっとも白拍子らしく見えません。とてもかわいらしいのに残念。

「敦盛の最期」「壇ノ浦」なんかのエピソードをどう料理してくれるか見ものではありますね。

投稿: Rough Tone | 2005.07.05 04:43

hitoriyogariさん。
Rough Tone さん。
こんにちは。
コメント有り難うございました。


hitoriyogariさん。
ついに通りましたね。
法案衆院可決。
この先、どうなることやら???
我が子に「郵便貯金が民間になるよ」といったら、
慌てています。
本当はどうなるかは、これから先なのでしょうが、
どう考えてもサービスは悪くなるし、国は税金は取るだけ取るけれど、一切の保障はしてくれなくなるように思います(^^;
あ〜〜〜いやだ、いやだがまた増えました(^^;
皺が増える〜〜〜〜
どちらかというと御曹司の話とか、サッカーの事書いている方が、私のタイプなのですが、この頃どうも怒ることが多くて、文が難くなります。
また、楽しいこと探そう〜〜〜
ではまた。


Rough Tone さん。
「きけわだつみ」素敵でした。
私は最初のエントリーで無言館に繋がるのかな?と思っていました。
ワクワクしながら読んでいました。とくに、その1、大変な経験されたのですね。
まったく、ひどい人たちがいるもんだ^^;
私は実生活でもネットでも、「うざい」人(?)には関わらないようにしています。
とは言え、いろんな人がいるから、修行になりますが^^;

さて、
音楽の件、楽しく読みました。
私もバッハは好きです。
大学時代のコーラスでは「宗教音楽」ばかり歌っていました。
荘厳で、ステンドグラスの輝きに似て音に光りがあるようで、私もバッハは好きです。
また、音楽のことなどもいろいろ書いてください。
楽しみです。
じゃ〜〜〜〜

投稿: せとともこ | 2005.07.05 15:21

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/15797/4824108

この記事へのトラックバック一覧です: 御曹司と愉快な仲間たち:

« 東條由布子さん | トップページ | 通りました »