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2005.08.16

クラブ進駐軍

終戦記念日を迎えた昨日。
テレビや新聞ではいろんな特集が組まれていました。
私もNHKの討論番組を見ながら、色々考えました。
「アジアの中の日本について」。
そんな中、今日は、ちょっと前の映画この世の外へクラブ進駐軍について書きます。
(実は、昨年この映画を見たとき書こうと思いながら、つい書きそびれたので内容の詳細については、多くの方が書かれているのでご覧ください。個人的にはオダギリ・ジョーが良かった(^.^))
この映画は、簡単にいえば
終戦後の混乱の中、音楽を通して成長、復帰していく若者たちの生きざまを縦糸に、
勝者のアメリカにも、アメリカの抱える憂鬱があり、日本には日本で傷の癒えないまま生活に追われていく現実を横糸にして作られています。
ジャズが淡く、哀しく観ているものの心に染み入ってきます。
登場人物全てが暗い過去を背負っています。
それぞれの人生がアンソロジーのように描かれ、そのいずれもが悲しい。
当時、誰もがそうであったように。
そして、終戦を迎え、人々は今までの価値観を全て捨て、
敵と思っていたアメリカを受け入れ、アメリカの文化を認めていく。
そこには、
逞しさとともに喪失の大きさが描かれていました。
「ラッキーでストライク」から出来たバンドの名前が自らの生きざまを揶揄しているようで、それがまた観ている者の胸に迫ってきます。
そして、矛盾は解決されないまま、アメリカ軍はまた朝鮮戦争への道を進みます。
新たな喪失へと向かうわけです。
私は、この映画を観ながら、
鳴り響くジャズ「ダニーボーイ」とは別に、映画「愛と悲しみのボレロ」のあの何度も繰り返されるメロディーを思い出しました。
人は、同じ過ちを再びするものなのか、、、この映画は強烈に人々に訴えてくるようです。

人は、一人ひとり違うこと。そして国が違っても理解しあえること。
そして、歴史の大きな流れの中で揉まれながら、のたうち回りながら、
それでも生きていくためには、
何を誇りとし、何を生きがいとしていくかを切々と訴えてくる映画。
戦争がもたらすものは悲劇と喪失しかないことを、メッセジーとする
「クラブ進駐軍」。
昨日60回目の終戦記念日を迎え、
ふと以前観たこの映画を思い出しました。

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主演萩原聖人、オダギリジョー、松岡俊介、MITCH、村上淳、ピーター・ミュラン、シェー・ウィガム、前田亜季 監督・脚本阪本順治 製作2003年、日本 武器より楽器なんだよ 占領下の日本を舞台に、米軍基地内のクラブで演奏する日本人ジャズメンの青春を描いた作品....... [続きを読む]

受信: 2005.08.29 20:05

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