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2006.03.02

混合医療

混合診療が急浮上しています。
〜〜混合診療(こんごうしんりょう)とは、保険診療と自由診療を併用することをいう。〜〜
これだけ見ればなんら問題ありそうには感じません。
しかし、これがあるんですね。いっぱい。
wikipediaによれば、以下の論点を挙げています。

・混合診療を解禁すると、所得による医療格差が生じないか?
・混合診療を解禁すると、保険給付額の増大を招き保険財政を悪化させないか?
・混合診療を解禁するのではなく、現在、保険対象となっていない医療を保険適用させるべきでは?
などです。
では、その背景を見ていきましょう。

まず、混合医療導入への布石は着々と打たれました。
高齢者・重症患者への負担増で受診を抑制し、「高齢者医療制度」の創設で保険料を先々まで引き上げる仕組み、
さらに長期療養者を対象とする療養病床の大幅削減で高齢者を病院から追い出すというシステム。
こうした布石を打って、「混合診療」の堂々の登場という仕組みです。
現法案は、これまで「差額ベッド代」など、例外的にしか認めてこなかった「混合診療」を、「高度医療技術その他」「生活療養」などに拡大。
もし、これが実行されれば、新しい医療技術や新薬、手厚い治療を受けられるのは金持ちだけです。
公的医療保険の原則が土砂崩れのように崩れ去り、跡形もなくなるのでしょうか?

さてさて、いつもながら、こうした背景は、
やはり財界なのですね、、、
勿論日本だけではありません。
アメリカの財界もですよ。

日本経団連は「財政の持続可能性確保に関する提言」の中で、次のように述べています。
〜〜〜〜〜〜〜
このままでは、増大する医療給付費に対し、保険料負担・税負担といった国民負担が増大し続けていくことになりかねない。これ以上の国民負担の増大は限界が見えており、抜本的に公的医療保険の給付費の効率化、重点化を断行することが課題となっている。公的医療保険制度が現役世代の負担により成り立っている以上、公的給付費については、現役世代の支払能力の指標である名目GDP成長率を基軸にして伸び率を抑制することが重要である。公的給付費の伸び率を抑制する方法には、経済的誘導や規制の見直しなど、様々な施策を結集し、実効性ある効率化・重点化策を確立することで、公的医療保険制度の持続可能性を担保しなければならない。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「保険料や公費負担の増嵩(ぞうすう)を抑える」ために「医療給付費(とくに老人医療費)の伸びを抑制する」と言うことです。
つまり、企業が負担するのはイヤと言うことです。
自分で治せ、金持ちだけ治してあげるよ。お金を払えば、、、、ということかぁ。

アメリカの保険業界・医療業界が日本の医療を新たなもうけ口にしようとしているのも見逃せません。
2001年6月に小泉総理とブッシュ大統領の間で締結された「成長のための日米経済パートナーシップ」の一部として設置された「日米投資イニシアティブ」の今年次会合の結果をとりまとめた経済産業省の「二〇〇五年日米投資イニシアティブ報告書」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
B.医療サービス分野
米国政府は、米国企業はかねてから日本の医薬品、医療技術及び医療機器ビジネスに参 画してきているが、医療サービス市場についても米国企業が参加し貢献する余地があると指摘し た。また、米国政府は日本政府に対して、営利企業による医療サービスの提供を認めること、又は 可能な定的措置として、画像診断や透析・理学療法などの慢性治療といった定型的かつリスク の低い医療行について営利企業への外部委託を認めることを要請した。 米国政府は魅力的な企業投資の観点から、いわゆる「混合診療」(保険診療と保険外診療の併 用)の解禁についての関心を表明した。厚生労働省は、今後とも、米国政府の要望に応じて、 2004年12月に厚生労働大臣と内閣府特命担当大臣(規制改革、産業再生機構)、行政改革担当、 構造改革特区・地域再生担当との間でなされたいわゆる「混合診療」問題に係る基本的合意及び 基本的合意に基づく改革の進展について、情報提供を継続する。
日本政府は、営利企業が医療サービスを提供することは法的に認められないものの、2004年 10月以降、構造改革特区において、公的医療保険が適用されない自由診療の分野で、高度な 医療については営利企業の参入が認められるようになっており、2005年5月には地方自治体か ら特区申請が提出されていると回答した。また、2006年の医療法改正に向けて、医療機関にお ける非営利性の徹底のための規制の見直しを提言する検討会が設置されていることを説明した。
さらに、日本政府は、血液検査を含む検体検査を営利企業に外部委託することは一定の条件の 下で認められているものの、患者が危険にさらされるおそれがあるため、どんな医療行為ても医 師以外の者に行わせることは認められない旨説明した。
いわゆる「混合診療」について、基本的合意に基づく今般の改革は、患者の要望に迅速かつ的 確に対応するものであると述べた上で、日本政府は改革の内容とその進展について詳細な説明 を行った。
米国政府は、特区において公的医療保険が適用されない自由診療の分野という狭い範囲のサ ービスしか認められていないことは不十分であり、魅力的ではないであろうと応答した。また、参 入機会が制限されていることに加えて、潜在的な投資家は、提供しているサービスが公的医療保 険において保険償還の対象になると、市場からの撤退を余儀なくされうることを懸念せざるを得ず、 そのような不安定な状況では、投資をすることはないだろうと応答した。さらに、米国政府は、日本 の医療法では地方自治体の裁量のもとで営利法人が病院や診療所の経営を行うことを実際には 禁止していないことを指摘し、日本政府が日本における経済的、財政的、人口動態的状況を変革 する観点からこのような可能性を考慮すべきであると主張した。
日米投資イニシアティブは、教育及び医療サービス分野における現状を見直し、進展のための
意見交換を継続する。
(関係箇所、原文まま)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
もういちどおさらい。
==米国政府は、米国企業はかねてから日本の医薬品、医療技術及び医療機器ビジネスに参 画してきているが、医療サービス市場についても米国企業が参加し貢献する余地があると指摘し た。また、米国政府は日本政府に対して、営利企業による医療サービスの提供を認めること、又は 可能な定的措置として、画像診断や透析・理学療法などの慢性治療といった定型的かつリスク の低い医療行について営利企業への外部委託を認めることを要請した。==
と言うことです。
「魅力的な企業投資の観点から、いわゆる『混合診療』の解禁」と、「営利企業による医療サービスの提供」を要請したことが明記。
うわっ〜〜〜〜〜
アメリカに私たち日本人の命は捕まれているのでしょうか?
ねぇ???
とにかく、小泉さんになってから露骨です。
アメリカは。
なにしろ何を言っても、
思うがまま、実行してくれるのだから。
そりゃ、言わなきゃ損だよね。ブッシュさん。
いずれにしても、
このままいけば、国民から医療は取り上がられます。
もう、気合いしかなくなります。
風邪?
気合いで治せ。
肺炎?
気合いを入れろ。
ガン?
そんなものに罹るな、ボケ。
なぁんてことになったりして、、、

一体、どこの国の話かと思うほど、
医療の現場がスカスカになるのでしょうか?
この国はいつか金持ちだけしかいなくなる。
庶民は誰もいなくなる、、、
そんな予感がするこの頃です。

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