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2006.03.20

イラク開戦三年目

宗派間の対立激化、混乱続く イラク開戦3年
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03年3月、米英軍の軍事作戦によって始まったイラク戦争の開戦の日から20日で3年を迎えた。AP通信によると、開戦以来3年間で犠牲になった米兵は2314人。3万3000人以上のイラク市民が宗派間抗争や米軍攻撃の巻き添えで亡くなった。激化する宗派間抗争を受けてアラウィ前イラク暫定政府首相が「イラクは内戦状態」と発言するなど、イラクが社会秩序を回復するめどは立っていない。
(上記ニュースより)
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混迷は続いています。
国連安保理決議なしに始めたイラク先制攻撃戦争。
誰もが疑いと不安をもって見つめていたブッシュさんの「宣言」。
「フセインは悪。イラク国民を自由にする。
大量破壊兵器を探す」
と、自信満々に演説するブッシュさん。
その時、みんなが思ったことは、
「ルビコン川を渡った」。
もう取り返しはつかない。
後にはひけない。
ひたすら戦いがあるのみ。
死者が累々と積み上げられるメソポタミアの地を赤く染めるアメリカの旗が翻るのか、、、と。
「パンドラの箱」を開けたとも言われました。
開けてはいけないパンドラの箱。
その奥にしまい込まれていた、民族の問題を、
なんの考えもなしにパ=====ンと開けたブッシュさん。
火種は飛んだ。
石油の地に。
しかし、ブッシュさんは当初、自信があった。
すぐに戦争は終わると。
が、
が、
戦局は予想を遥かに裏切り、
大国の一方的な勝利は臨まれませんでした。
いちおう、アメリカ、イギリス軍はフセイン一味を打倒。
さぁ、イラクの石油利権を思う存分貪ろうとしたその企みは、
国際社会の常識と、アメリカやイギリスの心ある人々の良識などに阻まれ、
アメリカは「暫定政府」という形でその干渉を一歩も二歩も譲りました。
思う存分、利権が漁れないイラク。
あっちでもこっちでも内戦や対立を繰り返すイラクに、
次第にアメリカは手を焼き、
早く引き上げたいと思います。おもいっきり思います。
そして、憲法を作らせたり、選挙をさせたり、
いってい「民主的」な自治政府を作らせることで、
国際社会や本国の世論に対応しようとします。
しかし、
ブッシュさんは、利権が望まれないイラクに対しては、
「あの戦争は間違っていた」と宣言。
そうすることで、早く引き上げたい、、、
ドロドロにしたまま。
壊したまま、、、
もう、どうでもいいや、、、早く引きあげたい。
しかし、ここで速やかに引き上げてもなんだから、後始末は日本に任せよう、、、かぁ。
侵略戦争????
ノンノン。
アメリカはイラクに侵略していない。
何も得しなかったから。
と、言うつもりのブッシュさん。

ブッシュさんはそれでいいのかもしれないが、
言いがかりをつけられたイラクは今、どうなっているのか???
イラク国民の死者は、数万人にも十万人にもなるとみられています。
バグダッドの遺体安置所に運びこまれるイラク人の死者は、1000人をこえる月もあります。
その何倍にもなる負傷者や不当に投獄・虐待された人々と家族・親族の苦しみははかりしれません。犠牲者は増え続け、苦しみを広げています。
電力の安定供給はよくて20%台、首都と中部では一ケタ台。
安定的な飲料水の供給も50%、60%台。十五歳から二十四歳の完全失業率は10%から20%台(二〇〇四年の国連開発計画報告)
フセインの独裁時代より貧困は進んでいます。
そして、最も悲しい事実は、
イラク人同士の内戦が後を絶たないことです。
戦争をすれば分裂したイラクになると多くの人びとが懸念したとおり、
イラクで内戦状態がつくられ、
イラクの分裂、対立、宗派間抗争が深まりました。

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コメント

近々ブログにアップしようと思うのですが
先日「大東亜戦争の真実」という本を読了しました。
それを読むと今回のイラク戦争も太平洋戦争も全く同じ手口で米国が仕掛けた侵略戦争
という見方ができるんですね。
殴られたら倍どころか十倍くらいにしてやり返さないと気がすまない気質ですから
挑発や経済封鎖などでわざと相手に仕掛けさせざるを得ない状況に追い込んでおいてから
殴り返すのが米国の常套手段なんだそうです。
学習能力の欠如という点ではわが国も似たようなものなんですが
米国はなまじ力を持っているだけにタチが悪いですね

投稿: トラマ | 2006.03.20 18:18

 僕は基本的にアの国は信用していません。
 先のトラマさんが挙げてらっしゃる「大東亜戦争の真実」も読んでも思ったし、”戦争で勝つ”というのがいかにエゲツナイことかってのを死んだジイちゃんにも聞かされましたからね。

 そもそもね。
「大量破壊兵器を持っているかもしれない」って理由からして、ちゃんちゃらおかしいですよね(笑)。
 世界一の数の核兵器を持っていて、なおかつ、世界で唯一、核を人間の上に落とした国がナニ言ってんだかっ。ヒロシマナガサキは世界で唯一の被爆の地だけれど、唯一の加害者はアメリカなのにね。あの国はそのへんを反省していませんよ。

 テレビ等を見ていて思うんだけれど、みんなアメリカを信用しすぎだよね。
 僕は、あの国の首脳部って戦時中から考え方が変わっていないと思います。一番あぶない。

投稿: ろぷ | 2006.03.20 19:15

トラマさん。
ろぷさん。
こんにちは。
コメントありがとうございました。
お二人が紹介下さった「大東亜戦争の真実」と言う本はまだ読んでいないのですが、機会があったら読んでみようと思います。

トラマさん。
本当に仰るように、
米国の「殴られたら10倍にして返す」気質って、みんな知っているのですが、
誰も注意できない、まさにジャイアンですねぇ、、、^^;
困ったものだ、、、
今回の野球にしても如実にその「実態」が現れましたね。
こんなアメリカに限りなく忠誠を尽くす小泉さん。
困ったもんだ、、、と思いますが、さてさてどうしたらいいのか。
また、ご意見アドバイスなどお寄せくださいね。
なお、次のガンバ戦、広島に行く予定です。お会いできたら嬉しく思います。
では、、、


ろぷさん。
アメリカって、と、いうかアメリカ政府の図々しさは、本当に度し難いと思います。
なにしろ、原爆を落としたから戦争は早く済んだと本気で思っているのだから、、、
反省どころか、感謝しろって所なのでしょうね。
イラクでも遭難でしょ。自由を与えてやったと思っているのでしょうか?
あんなにグチャグチャにして、、、文明の発祥の地を。
そうそう、そう言えば、ろぷさんご紹介のハンコックのビデオを見ていたその日に、(つまり3月20日)ろぷさんが記事になさって、さらにコメントまで頂き、
ビックリしていたのですよ、、、
これも「何かの縁」。
これからも宜しくお願いいたします!!!
それにしてもろぷさんの記事でもワクワクしましたが、
古代や宇宙ってロマンがありますね、、、
小さな事でクヨクヨする自分の小ささを思います。
では、、、また。

投稿: せとともこ | 2006.03.22 16:11

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 アメリカにとっての「脅威」は「テロ」であり、その根源をなすものはパレスチナ問題 [続きを読む]

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