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2006.04.11

教科書特殊指定廃止

 子どもと教科書全国ネット21はこの4月8日、公正取引委員会が「教科書特殊指定」を廃止しようとしている問題で緊急シンポジウムを開きました。
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公正取引委員会が、教科書採択に絡む出版社による教育委員会関係者への売り込みなどを規制した「特殊指定」を廃止する方針を決めたことを受け、市民団体が主催するシンポジウム「公取委の『教科書特殊指定』廃止はなぜ問題か」が8日、都内で開かれ、高嶋伸欣琉球大教授らから反対意見が相次いだ。

 高嶋教授は「公取委は指定廃止について十分な説明をしていない。国民の意見を募集する期間も短く、不十分」と公取委の姿勢を批判。

 主催団体「子どもと教科書全国ネット21」の俵義文事務局長も「指定廃止により、教科書採択は内容よりも宣伝などの営業力で決まり、大手会社だけが生き残る。小規模でも質のいい教科書を作る会社はつぶれてしまう」と指摘した。

(上記ニュースより)
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小泉内閣の「構造改革」「規制緩和」が教科書の出版社にまで及び出したと言うことです。
公正取引委員会は、
教科書採択にかんする教科書会社の活動を規制した「教科書特殊指定」を廃止する方針を提出。
もし廃止されれば、出版社は採択関係者に教科書の見本本やパンフレットなどを無制限に配布でき、他社の教科書との比較表も配れるようになりますが一方「資金力のある大手だけが生き残り、教科書の多様性がなくなる」と懸念もされています。
そもそもこの 「特殊指定」は独占禁止法にもとづいて公正取引委員会が指定した分野の取引にかんして特別な規制をおこなうものです。
教科書が指定されたのは1956年。
「特殊指定は小さな会社でも教科書を発行できる抑止力としてはたらいてきた。廃止されれば小さな会社が生き残れなくなり、発行される教科書が少なくなる。他社との比較もひぼう・中傷になっていくことが心配される」と出版関係会社は廃止反対を表明しています。
現実には、今でも大手教科書会社による寡占化がすすみ、教科によっては1社の教科書が半分以上の占有率を持ったり、2,3社で8〜9割を占めるケースがすくなくありません。特殊指定がなくなれば資金力、宣伝力にまさる大手出版社がますます有利になります。
小さな会社には小さな会社なりの質を求めた優れた教科書もあります。あるいは地方の出版社で地方の歴史や文化に詳しい執筆者を揃えている会社もあります。
子どもたちが手にする教科書の出版会社までが大手で一色になることなく個性豊かな教科書でもいいと私は思います。
選ぶのは教師や保護者、教育委員会ですが、出版社は多ければ多いほど「より質の高いもの」が選ばれるのではないでしょうか?

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