教育基本法の精神
教育基本法改正案全文を了承、与党協議会と言うニュースについて今日も1番目に考えます。
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自民、公明両党の幹事長や政調会長らでつくる「教育基本法改正に関する協議会」は13日、与党の検討会がまとめた改正法の文案を最終報告として了承し、安倍官房長官と小坂文部科学相に法案提出に向けた作業を要請した。しかし、同日夕の自民党の文教関係の会議では、公明党との調整に手間どった「愛国心」「宗教教育」「教育行政」の条文などについて異論が続出した。
(上記ニュースより)
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と、いうことで「愛国心」「宗教教育」「教育行政」について異論が出ているそうです。
最終報告は、前文などで「公共の精神」「道徳心を培う」など「公」「道徳」を強調している。
「教育は、不当な支配に服することなく」との文言についても最終報告では残すことにした。
「道徳や公共心、しつけにつながる」として盛り込むよう求めていた「宗教的情操の涵養(かんよう)」は盛り込まなかった。
「豊かな情操」などの文言を入れ、「宗教に関する一般的な教養」は尊重されるべきだとした。
などなど、、、です。
さてさてさて???
いつでも、どこでも「心の問題」を口になさる我が総理は「愛国心」の問題についてどの様に考えていらっしゃるのか、未だ伝わってこない。
尤もお聞きしても「いいんじゃないですか、、、」「いろんな考えがあって」くらいが返ってくるのだろうが。
そもそも総理自らが保障(?)して下さり、実行にまで移している「心の問題」を法律で踏み込むことは出来るだろうか?
いいえ、出来ません。
本題に戻し、「教育の目標」に、「我が国と郷土を愛する」と明記されている改正案について。
「我が国と郷土を愛する」、、、これ自体はなんら間違いではありません。
大切なことです。
国を民族を大切に誇りとすることは。
ただ問題なのは、それを「教育の目標」として謳うことです。
法律で掲げられるということは強制させられるのです。そして達成度を監視されるのです。
しかも、国を愛することは人によってそれぞれです。
「人生色々、人それぞれ」です。
何をもって「国を愛する」と判断するか、、、
基準が曖昧である場合、それは恣意的に歪められていく危険があります。
初めは、どんなに「それ以外の意味はない」と言っても。です。
また、目標には、
「幅広い知識と教養を身に付け」
「真理を求める態度を養い」
「豊かな情操と道徳心を培う」など、20以上にも及ぶ徳目を列挙しています。
学校での子どもたちの学習達成度を評価する調査票かと思うくらい細い項目が並べられています。
窒息してしまいます。
これでは子どもたちは生来の伸び伸びと健やかに学ぶことは保障されません。
そして、そして、この目標を達成したかと調査する監督省庁の権限が強くなります。
実際、今言われている改正案では露骨に権力の教育内容への介入が掲げられています。
国が「教育振興基本計画」を決めることをさだめた条文をもりこもうとしていることは重大です。
「教育振興基本計画」については先に触れましたのでお時間があればご覧ください。
私は日本人だから国を愛しています。
四季に恵まれ豊かな瑞穂の国。
先祖が育んで来た文化。
歴史の真実はともかく「神話」は好きです。
私はこの国が好きです。
だからこそ、
この国の伝統や文化を未来の子どもたちに「いきいき」と受け渡したい。
それは「学ぶ」ということを通して。
それは「経験」するということを通じて。
戦後培ってきた「民主主義」の根幹が今、揺らごうとしているのでしょうか???
もう一度書きます。
教育基本法は、「教育を受ける権利の憲法を具体化し、教育の目的、制度の基本原理を謳った規範」なのです。
私は、
現教育基本法の高邁な精神を支持します!!!
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コメント
でんな案のいい点問題点ありますが、なんか強制や画一的なのがお好きな人が多いと、この改正はやばそうです。
投稿: あゆ | 2009.05.16 20:42
あゆさん。
そうですね。
この問題、本当に本当に根が深いのです。
ゆっくり、じっくりと見ていきます。
これからも、おつきあいくださいね。
投稿: せとともこ | 2009.05.17 16:56