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2006.04.13

科学教育と教育基本法 その3

その2より

科学技術基本法が制定されたのは平成7年11月15日。
第5章19条からなります。
そもそも教育基本法改正論議の中には「科学教育」をどの様に位置づけるかというものはありません。
あるのはひたすら「愛国心」であることは今般の動きを見ても明らかです。
しかし、そうは言っても「科学立国」「技術立国」を目指そうとしたのも事実です。
知の創造と活用で世界に貢献、国際協力に勝つ、と言うことです。
財界主導の諮問委員会日本21世紀ビジョンにも踏襲されている科学技術立国としての教育方針は、ひたすらエリート教育、人材教育へと突き進むものです。
こうして政策指針として制定された「科学技術基本法」。
その中身は「科学技術基本計画」に集約されます。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
第9条第1項
政府は、科学技術の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、科学技術の振興に関する基本的な計画(以下「科学技術基本計画」という。)を策定しなければならない。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
文部省は、この法律を受けて、科学技術基本計画を閣議決定。
スーパーサイエンススクールや各モデル校が林立したのは、この方針にのったものです。
勿論、この時々に多くの教育関係者は文部省の方針に批判を加えました。
「教育基本法代3条の教育の機会均等原則から著しく逸脱しているのではないか、、、」と。
さらに将来を見据えての問題点を説くならば、
以下四点において言及されました。
・競争力強化
・人材育成としての教育
・目標管理型の教育
・総合行政として権限集中
についてです。
教育の目的が国際競争力のための国家づくりとすることは、
「真理探求」という学問の意義から大きくはずれています。
また、そこにある考え方は、エリート教育であって、子どもたち全てのボトムアップというものではありません。
次に教育の目的は「人格」形成であって、材料としての『人材」ではありません。
さらに目標管理の計画行政や、その権限集中で、教育に行政や政治が介入していきます。
学問の独立は損なわれていくことになります。

教育基本法と言えば「愛国心」をすぐに思う私たちですが、
実は知らない間に外堀が埋められているのです。
今後の行方を占う意味でも、
科学技術に関する方針はしっかり見ていくことが大切です。

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投稿: あゆ | 2009.05.19 20:08

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