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2006.05.30

ヨーロッパ経済について考える

第二次世界大戦後のヨーロッパ経済はどのような道を歩み、何を目指しているのか?
ちょっと調べてみました。
1951年ECSC(欧州石炭鉄鋼共同体)設立。
この背景は、ヨーロッパ資本主義は世界大戦後、深刻な事態に陥ります。
二つの大戦に明け暮れ、植民地争奪戦を繰り広げている間に、かつての帝国主義列強は次々と没落。
気がつけば世界はアメリカとソ連という大国が台頭。
その狭間で右往左往しているのがヨーロッパの立場でした。
「没落するヨーロッパに対する危機意識」が原動力となり、「統合による新しいヨーロッパ」へと導いていくものです。
こうした背景を受けて出来たECSCは戦後ヨーロッパの資本主義の出発点となっていきます。
一般に資本主義は次の過程で発展します。

1ブルジョア的国民国家で世界市場の形成→グローバライゼーション→諸矛盾の発現)
(世界市場恐慌)

2植民地への資本輸出→諸矛盾の発現(帝国主義戦争)

3新植民地主義の形成などで対開発途上国、先進国間相互浸透による資本輸出→諸矛盾の発現(インフレーション、スタグフレーション)

4国際的貨幣資本の自由移動と新たな国際経済ブロック形成→諸矛盾の発現(バブル崩壊、21世紀型危機)
さてECSCは2から3の段階で設立されました。
その後EEC,ECとさらなる発展をしていきます。
「ヨーロッパの平和による経済的繁栄」を求めて大きな成果を上げた組織は、
さらにEUへと進みます。
1989年のベルリンの壁崩壊によるヨーロッパの政治経済諸条件に大きな変動が押し寄せた時期でもありました。
そもそもヨーロッパ統合の目的であった米ソへの対抗も今や終焉を迎え、変わって
「統一ドイツ」の誕生がヨーロッパにどのような道を開発するかという大きな問題が浮上しました。
「強いドイツ」への警戒でした。
しかし現実にはドイツは統合ヨーロッパの中で自国の発展活路を見いだす政策を取りました。通貨主権の放棄と単一通貨ユーローの導入などにその姿勢が見られます。
こうして、ドイツ、フランスを中心としたヨーロッパ資本主義とアメリカ、日本の資本主義がそれぞれの道を歩んでいきます。
アメリカのユニラテリズムにもとづく軍事戦略には一線を画しています。
しかし、その内部はそれぞれが独占資本主義国でなり立っているEUゆえ矛盾も多く、その行く先も不透明でもあります。
イギリスは今回のイラク戦争では帝国主義的行動をとったことはもう議論の余地はありません。
フランスでは移民暴動や若者のデモなどが表したように、その強権的な支配の矛盾が出て来ています。
またEU憲法条約批准において噴出した軋轢や矛盾を見ても、ある意味危機に直面しています。さらに当然加盟分担金の問題もあります。
さらに加えるなら税制統一などもあり、一筋縄ではいきません。
しかし、
一番大切なことは、
誰のためのEUなのかということを、今一度改めて問い直すことでは、と思います。
国境を越えて利潤を追求する金融資本、
アメリカに対抗するための多国籍企業、
これらのためのEUであってはならないと考えます。
この問題、今後も勉強していきたいと思っています。

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