WTOと日本の農業
<WTO>ジュネーブ会合は難航必至かというニュース気になります。
この22日、農業交渉の議長が自由化基準の合意案を示し、
今週にはジュネーブで閣僚会議が開かれています。
我が国は、日本経団連も20日、農業の自由化などで六月末までに政治決断を求める提案を発表。
また全国農協中央会は23日、「多様な各国農業が共存できる貿易ルール」の実現を求めて、全国集会を開きました。
WTO農業交渉とは2001年にスタートした多角的貿易交渉(ドーハラウンド)の一分野です。
交渉には149の国と地域が参加し、農業のほか鉱工業品、サービス、知的所有権、貿易と環境など多くの分野について交渉。
さてこの交渉。
各国の思惑が当然のことながら交錯。
当初の期限とされた昨年12月の香港閣僚会議に続いて、今年4月末にも自由化基準(モダリティ)を確定できず、その後5月以降、集中的な交渉を繰り返してきました。
この状況を憂えて、
WTOのラミー事務局長は、
「七月末を逃すと交渉全体が一、二年は止まってしまう」と呼びかけ、この6月末に主要国の閣僚会議で政治決断”を迫ってきました。
さて、では何が問題か。
ズバリ。
関税です。
市場アクセス(関税削減など)。
国内支持(貿易をゆがめる国内補助金の削減)。
輸出競争(輸出補助金の撤廃など)。
この3分野を中心に農業交渉は進められたのですが、、、
市場アクセスの分野では、
関税の削減率や重要品目の数などでは輸出国・輸入国間で隔たりが大きくなっています。
とくに、すべての農産物関税を一定水準以下に抑える「上限関税」の導入や重要品目の数では大きな対立があります。
ここでアメリカが求める上限関税の率は75%。
どんなに高い関税率が認められている農産物でも、75%以下に下げることになります。
これを日本の米にあてはめると、現行税率(778%)の十分の一以下の引き下げ。
さらに試算。
現在の輸入価格(10キロ約500百円)に75%の関税を上乗せしても、国産米の卸売り価格(平均3500円)をはるかに下回り、国内の米生産が壊滅的な打撃を受けることは明らかです。
これでは日本の生産農家は潰れるしかありません。
これに対し、
日本政府は、アメリカなど輸出国の要求を拒否し、「多様な農業の共存」を訴えています。
しかし、現実には中川さんははっきりしない。
「守るものは守り、譲るものは譲る」と繰り返す。
さらに最近では「要求する側(輸出国)が先に譲らないと、要求される側(輸入国)は動けない」と輸出国次第では譲歩する可能性も示唆。
おいおい。
日本の農業はどうなるんだ〜〜〜〜
いえね。
譲歩はモチロン大切です。
しかし、この間 日本は譲歩を繰り返し、繰り返し、、、てきました。
理由は、「交渉を動かすため」。
そして、最大の問題と言うか譲歩(これは、もう譲歩とは言えない)
重要品目の低関税輸入枠を最高35%拡大すると提案したことです。
つまり日本の米にあてはめるとミニマムアクセス(最低輸入機会)を年間77万トンから104万トンに増やすことを意味します。
?????
この意味することは何か????
日本国内では減反政策で次々と田んぼが潰されていきます。
お米は、もう日本ではとれなくなるのか?
そして
自由貿易の推進と言う銘柄の輸入米が大手を振って私たちの食卓に上るというのか、、、
「米は自由化しない」。と言いながら、
「農業鎖国は続けられない」と小泉さんはいい、
「国境措置に過度に依存しない政策体系」への移行を宣言。
日本の農業を守るために、今何をすべきか?
それは各国の条件に応じて食料・農業政策を自主的に決定できる権利=食料主権の確立ではないでしょうか。
実際、この5月下旬、日本の農民連と東・東南アジア七カ国の農民組織が東京集会を開催。
「WTOから食糧主権へ」と題したフォーラムを開きました。
私たちは「食」への関心を高め、
日本の農業を守る声を上げる時がきています!!!
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コメント
>私たちは「食」への関心を高め、
日本の農業を守る声を上げる時がきています!!!
賛成。~\(^_^)/~
衣食足りて礼節を知る。
食料自給。 都市と農村、調和のとれた発達。
健全な資本主義の発達、経済の発達。
人間生きるためには、何んといっても食料です。
都会に住む人達も、今日のこの記事には特段のご注目を!!
この記事の投稿に感謝しております。
投稿: hamham | 2006.06.27 20:39
hamham さん。
こんにちは。
コメントありがとうございました。
小泉さんは、ブッシュさんとゴキゲンですね^^;
アメリカ肉の輸入と自衛隊とでブッシュさんに頭ナデナデ。
国民の私たちには、
痛みを押しつけることには平気な小泉さん。
農業を壊し、町並みを壊し、モノづくりの伝統を壊し、
本当に「この国を壊し」てくれました。
テレビに出る小泉さんを見ると、なんとも気恥ずかしい。
私たち国民の責任を感じています。
これに関しては、また書こうと思っていますので、その折はご意見、アドバイスを頂けると嬉しく思います。
では、、、、また。
投稿: せとともこ | 2006.06.30 12:54
関税のことはうちにはわかりません。政治のこともわかりません。
うちがわかるのは、どんな社会になってもどんな時代でも変わらないのは、安心できる食料を生産できる土がいるということです。日本の土を守りたいです。
世界の土も世界でまもらないと、将来が不安です。
投稿: あゆ | 2007.09.06 19:25