郵便局再編計画
日本郵政公社は先月28日、郵便物の収集・配達、貯金や保険の集金を行う集配郵便局のうち1048局で集配業務を廃止することなどを盛り込んだ郵便局再編計画を発表しました。内訳は以下のとおり。
集配業務を廃止する郵便局は、北海道160局、新潟県55局、広島県46局、長野県45局など地方の過疎地に集中(大阪で3局(集配局の3・9%)、東京5局(4・7%))。
郵政民営化論争の当初からの懸案事項であり、
まぁ予想通りと言うか、想定の範囲内ではあったのですが、やはりこうして再編計画を見ると改めて、
私たちはとんでもない法案を通貨させたのではと思います。
さて、この再編計画は、2007年10月からの分社・民営化に向けて、同公社が職員の配置見直しとコスト削減を図るためとして検討してきたもの。
窓口だけでなく郵便物の集配、貯金・保険の集金など外務も担う4696局ある集配郵便局(全国2万5000の郵便局のうち)は、分けられることになります。
郵便物の集配、仕分け、窓口業務を行う「統括センター」(1088局)、
集配、窓口業務を行う「配達センター」(2560局)、
窓口業務だけの無集配局(1048局)。
そして無集配局となる局の郵便物の集配や集金は、近隣の統括センターや配達センターが行うことになります。
集配業務がなくなると具体的には次のようなことが心配されます。
配達の遅れる地域が出ること。
土日などの時間外窓口が原則廃止になること。
この計画が実施されれば住民サービスの低下は明白です。
集配廃止で収入源が窓口手数料だけになると、採算が悪化して更に郵便局の存続自体が危うくなります。
では、ここでもう一度民営化前の竹中さんと総理に登場していただきましょう。
「特に過疎地の郵便局はきっちりと間違いなく維持される」(2005年7月21日)
「過疎地についてはもちろん現状を維持する」(2005年8月5日
竹中郵政民営化担当相
小泉さんは一貫して、
「万が一にも国民の利便に支障が生じないようにする」と繰り返すだけ。
しかし、
それはウソでした。
過疎地の郵便局、潰そうとしています。
国民の生活に支障をきたそうとしています。
郵便局は、郵便の集配もモチロン、
大災害が起きたときに救援・復興の地域拠点として大きな役割を果たしてきた事も知るところです。
阪神大震災で集配局は発生直後には救援物資の配達や安否の確認、復興期には被災者の転居先追跡、仮設住宅の訪問で住民を支えたことは広く知られています。
実際、あの時は私たちも信頼のおける郵便局に救援物資を送りました。
また住民の環境を一番良く知っているのは郵便屋さんです。
きめ細かなサービスが、一つ消え、二つ消え、、、
ガサガサとした郵便事業だけが残るのだろうか?
そもそもこれは公約違反ではないだろうか???
官から民へと謳い、
民間で出来ることは民間に。
でも大丈夫。サービスは低下しません。
あすなろ村の郵便屋さんは紙芝居で言った。
郵便局はコンビニになるんだよ。
なんでも、ニコニコ笑ってやります。届けます。
と。
嘘でした。
ゴメンナサイ。
と、紙芝居は終わるのでしょうか???
おいおい。
小泉さん。
竹中さん。
そりゃ無いよね。
ちゃんとご自分の公約、守ってください。
==「特に過疎地の郵便局はきっちりと間違いなく維持される」==
==「万が一にも国民の利便に支障が生じないようにする」==
私たちは、忘れてはいません。
あの時の総理と竹中さんの迫力(?)ある言葉と輝しい(?)未来を。
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コメント
あと職員の非常勤化が激しくなってますね。
郵便に関しては長期雇用職員が減るのでどこに誰が住んでいるかという居住情報が弱くなり、新人の場合特に同番地の長屋とか表札のない家は誤配が増えてくると思いますよ。
投稿: sw | 2006.07.02 17:35
sw さん。
こんにちは。
お元気ですか?
コメントありがとうございます。
以前、福井総裁の記事でも示唆にとむコメントありがとうございました。
>職員の非常勤化が激しくなってますね。
そうですよね。
民営化ってことは利益追求ですから、企業としての論理で突き進むでしょうね。
>郵便に関しては長期雇用職員が減るのでどこに誰が住んでいるかという居住情報が弱くなり、新人の場合特に同番地の長屋とか表札のない家は誤配が増えてくると思いますよ。
なるほど。
そうですね、、、
本当にそうですね。
ううう〜〜〜ん。
困ったものだ。
小泉さんと竹中さんと、あとチルドレンを始めとして、法案に賛成した議員の罪の大きさを今更ながら思います。
この例でもわかるように絶対に「公約」通りなんて充てに出来ないこの頃ですね、、、
消費税も、なにやら来年の参議院にむけて誤魔化そうとしているようです。
しっかり、成り行きを見ていかねばと思います。
またご意見お聞かせください。たのしみです。
さてさて、いよいよ19日からですね。
J再開。
これまた楽しみなような不安なような、、、、
今度、此方に見えるときはお会いできたらと思います。
では、、、季節柄ご自愛を。
またね(^.^)
投稿: せとともこ | 2006.07.03 16:35
>郵便局は、郵便の集配もモチロン、
大災害が起きたときに救援・復興の地域拠点として大きな役割を果たしてきた事も知るところです。
集配業務の廃止が検討される郵便局を抱える自治体から、「サービスの低下、地域社会の崩壊につながる」と不安と反対の声がわき起こっています。
住民不在、国民不在の政治に対する当然のリアクションです。 ここからも、草の根からの民主政治の胎動を感じます。
日米の金融資本の要求を背景にした郵政民営化の正体が、いよいよ具体的にはっきりしはじめました。
国民は皆で視野を広めて、大所高所から、この課題に取り組みたいものです。
投稿: hamham | 2006.07.03 21:29