« 核兵器取り決め(草案)発見 | トップページ | どうする?金融庁 »

2006.09.07

鬼と女とは人に見えぬぞよき?

虫愛ずる姫君は言う。
「鬼と女とは人に見えぬぞよき」と。

馬場あき子さんは「鬼の研究」の中で件の言葉を以下のように解説しています。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
姫君は人間社会のひずみにうまれた歪んだ意識や先入観が作り出す不自然な習俗に、さげすみのまなざしを送りつつ暮らしているが、さすがに当時の女のならいにまったく背きはてることも出来ず、したがって親たちとも、面と向かって応答するという大胆な方法は取らず、例の抒情的にしていささか不愉快な垂れ布や几帳のかげに身を置いて物案じをするのであった。その合理的進歩性においてやや常識をはみ出し、世間からの変人扱いに対しても激しく拮抗せざるを得なかったこの姫君が、ある日、しみじみと「鬼と女とは人に見えぬぞよき」と案じ給うた、その物思いとはいったいどのようなものであったろう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

鬼はその正体が見えぬこそ恐怖の対象として畏れられ敬われそして親しまれてきました。
日中堂々と往来を闊歩する鬼は既に「鬼」の本質から外れているのです。
そして女もまた然りと姫君は言う。
几帳か御簾か知らないがそんな中に隠れて素顔を出さないところに床しさと愛らしさがあるとされた時代。
こんな時代にもやはり「既成の観念」に飽き足らない女性はいて、
その身内からでくるエネルギーをもてあまし、そうかといっても時代に抗することも出来ない。
そんな姫君が愛した物は「むし」。
しかし、
この時代、全ての女性が身動きできないガチガチの生き方をしていたかと言えば、
そうではなくて一般大衆の女たちは「わわしく」「逞しく」「したたか」にそして「艶やかに」生きていました。
時代や権力の制限を受けつつも伸びやかに生と性を生きぬいた女たちとは対照的に自分の人生を歪に嘆息した姫君は、それでも青虫から蝶への変身する姿に己を投じたものと思います。
鬼も女も、虫も現実とはかけ離れた仮の姿として、、、

ではこの姫君が生きた時代と今の私たちの時代とは全然違うかと問われれば、
私は「同じ」と答えます。
いえね。
先般の皇位継承問題。
私自身は先の記事にも書いたように平和の象徴と言う意味で皇室の存在意義を認めています。
長い歴史の間には天皇その人に絡むアレコレの意見はアレコレあるものの。
このたび紀子妃が男の子をお生みになり、これに関して皇位継承云々でまたいろんな立場の方のご意見が聞かれることと思います。
私個人は、象徴天皇であるがゆえに「男女平等」の立場で皇位継承がなされていけばいいのでは、、、
と考えています。
お世継ぎ問題が当事者の皇室の方々に大きなプレッシャーとならないためにも。

なにはおいても、
アマテラスは女性である!!!

|

« 核兵器取り決め(草案)発見 | トップページ | どうする?金融庁 »

コメント

 これは永遠のテーマですね。21世紀、先進国であるはずの日本でこのていたらくか、という気すらします。

 そういえば、「アーサー王物語」の最初の方に出てくる「ガーウェインの結婚」で騎士ガーウェインが「女性が最も強く望むことは何か」という問いを突きつけられて、それを解くという話がありますが、私はかたくなになった世の男性にこそこの問いに直面していただき、ガーウェインと同じ幸せを手に入れていただきたいと思いますね。

投稿: luxemburg | 2006.09.10 06:58

皇室に男子誕生の報道の折り、紀子さんの姿が何度も繰り返し報道されましたが、どうも彼女の笑顔が能面のように見えて仕方がありませんでした。妻も同様の感想をもったようです。
またTVでは結婚当初の紀子さんの様子も放映されましたが、その当時の笑顔の素直なこと。その当時彼女は新婚の頃で幸せの絶頂期にいたわけで、その笑顔が眩しいのも当然なのですけれど、今日の能面のような笑顔との落差を思うとき、これまでの間の彼女の人生の歩みの中に何やら「歪み」があったのではないかと、下賎な私などは想像してしまいます。
対して、天皇・皇后のお二人の笑顔はいつもにもまして素直な笑顔のように思ったのですが。

紀子さん退院の折、どのような笑顔を国民の前に見せてくれるのか、楽しみでもあり不安でもあります。

投稿: 愚樵 | 2006.09.11 17:43

luxemburg さん。
愚樵さん。
こんにちは。
コメントありがとうございました。


luxemburg さん。
アーサー王物語ですか、、、
円卓の騎士ですね。

「女性が最も強く望むことは何か」
自分の意思を持つことと老婆はアーサー王に教える。
そして、この答えが現実に実践されるとは如何なる事かと問われるのが「ガーウェインの結婚」でしたね。
醜い老婆と結婚したガーウェインのため息。
「俺が、ため息ばかりついている理由は三つある。ひとつ、あなたが老人であること。二つ、あなたが醜いこと、三つ、あなたの身分が低いことだ」
そして老婆の反論がいい。
実に良い。
「ひとつ、確かに私は年老いているが、それだけ人よりも思慮が深く知恵に富んでるということです。決して、悪いことではありません。二つめ、妻が醜いことは、夫にとって幸運です。なぜなら、他の男が言い寄ることを心配しなくてもよいから。三つめ、人の価値は生まれや身分で決まるものではありません。魂の輝きによるものです。」
ううう〜〜〜んん
魂の輝きかぁ。

>私はかたくなになった世の男性にこそこの問いに直面していただき、ガーウェインと同じ幸せを手に入れていただきたいと思いますね。

そしてuxemburg さんのコメントがまたいい。
本当に素敵なコメントをありがとうございました。
この問題、今度はギリシア神話と絡ませて書こうかと思ったりして、、、
その折はまたお付き合いくださいね。


愚樵さん。
ブログを毎日チェックしていた私としては、
愚樵さんがまた書かれて嬉しく思っていたのです。
実は動物愛護にコメントを残そうとしたのですが、
考えている内にドンドンコメントがついて静観していました。
私は動物や植物は一切、飼ったり育てることができないであろう自分をしっているので、この問題に関しては何も言えません。
しかし以前あなたが書かれていたシカさんの話や、あるいは「森」についての考えを読ませていただいて、命とは何か?を改めて考えました。
命、、、
そう言う意味では皇室にうまれた子も庶民の子もみな同じ命です。
いささか過熱気味の報道とは別の所で命をはって生きている子どもたちが世界中にワンサカといます。
私個人は、此方にスポットをあててまた書こうと思っています。
また男女同権に絡ませても考えていきたいものです。
よろしければ貴重なご意見頂けるとハッピー(^.^)です。
(顔文字で失礼しています)


では。
そうそうお二人とも、お体くれぐれもくれぐれもお大切に(私は座骨神経痛で泣いている(^^;うえんうえん)

投稿: せとともこ | 2006.09.11 17:58

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/15797/11795447

この記事へのトラックバック一覧です: 鬼と女とは人に見えぬぞよき?:

» 皇室典範を改正せよ [とりあえず]
 天皇家の次男に男の子が生まれた。  基本的に親戚でも友人でもない家に子供が生まれた場合、その両親にとってはうれしいだろうな、よかったね、おめでとうという程度だが、国民的な喜びに包まれ、といわれると、私はそういうときは国民でなくて結構、と思っている。大阪にいた友人が阪神タイガース優勝のとき、私に関係ないから、と発言するのは勇気が必要だったと言っていたが、彼もまたそういうときは「大阪人」でなくて結構と思っていただろう。飲みたくない人には無理にすすめない、阪神が好きな人はどうぞ、喜びたい人は喜んでいい... [続きを読む]

受信: 2006.09.10 06:48

« 核兵器取り決め(草案)発見 | トップページ | どうする?金融庁 »