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2007.01.30

日本学術会議声明

あるある。
出てくる出てくる捏造・やらせの健康番組について、日本学術会議も声明を発表しました。
テレビ番組等における「科学的」実験についての会長談話がそれ。
内容は科学者・研究者に対しての声 明 科学者の行動規範について を報道する方も遵守するようにという要請です。

私たちはとかく「実験データー」「統計数字」に無意識の信頼を寄せています。
実験で確かめられたから、、、
あるいは統計的に認められた、、、とかとか権威(?)肩書きの先生に言われれば、
なんとなく納得します。
そんなものかと。
特に先般の健康番組などは、
その食べ物なり方法を仮に信じて取り入れても、あるいはその通りに守らなくても、別に大きな被害はない。
納豆がいい。
ココアがいい。
足の裏をこんな風に刺激するといい。
とかとか。
たとえ、効果が出なくても「番組を訴えよう」とは思わない。
むしろ途中でやめた根性なしの自分に「まぁ、こんなものか」と折り合いをつける。
つまり観ている方も、
健康番組に対して、どこかしら胡散臭さを持ちつつ、許しているところがあります。
実は健康番組に露出している医者や研究者という先生に対して絶対の信頼をおいていないのかもしれません。
なんしろ食べ物の効用については、前の回と言うことが違うなんてデフォなのだから。
話術の巧みな司会者やゲストにより面白いバラェティーの延長として、チョットお役立ち番組として観ている方も多いと思います。
こうした「許す」土壌がやがて「良質の番組」を駆逐していった一つの原因かもしれません。
また、研究者の方も疑似科学に代表されるところの「とんでも」には鼻から相手にしないうちに、いつの間にか科学的な思考を養う土壌がやせてきたことに気が付き始めています。

「あるある大事典」の捏造はなるべくしてなったものであり、
今、それが明らかにされ始めたのも、またなるべくしてなった必然ではと思います。
嘘や捏造は「時の評価」に逆らうことはできないのでしょう。
いずれにしても今回の学術会議の声明は関係者はモチロン、私たちにも「物を見る目」として大切なことだと改めて思いました。


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番組改変 NHKに賠償命令

番組改変 NHKに賠償命令と言うニュース。
注目の判決が昨日言い渡されました。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
従軍慰安婦問題の特集番組に改変があったとして、取材に協力した市民団体「『戦争と女性への暴力』日本ネットワーク」(バウネット)がNHKと制作会社二社に計四千万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が二十九日、東京高裁であった。南敏文裁判長は制作会社一社に百万円の賠償を命じた一審東京地裁判決を変更、NHKと制作会社二社に計二百万円の支払いを命じた。南裁判長は「NHKは制作会社を排除し、担当者の制作方針を離れてまで、国会議員などの意図を忖度(そんたく)して当たり障りないように番組を改変した」と指摘した。NHKは即日、上告した。
(上記ニュースより)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜南裁判長は判決の中で「憲法で保障された編集権限の乱用で、自主性、独立性を内容とする編集権を自ら放棄したに等しい」とNHK側の編集姿勢を厳しく批判した。〜〜
とのことです。
また、この裁判は改竄の有無ともう一つは政治介入と番組改変の関係でした。
判決はNHK幹部が国会議員と接触し、議員から「番組は公正に」と言われ、それを「必要以上に重く受け止め、その意図を忖度(そんたく)して、当たり障りのないような番組にすることを考え」て修正を繰り返したとしています。
つまり、改竄・改変と政治家との面会は「無関係」としてきたNHKの主張は退けられました。
が安倍さんの名前も裁判ではだたそうですが、これに関しては流石に「NHK側との面談の際、政治家が一般論として述べた以上に、番組に関して具体的な話や示唆をしたとまでは認められない」と曖昧にぼかした表現でした。
しかしNHKは即日、上告したとのこと。

2004年の一審判決では制作会社だけが責任を問われたことを思えば今回の判決はかなり踏み込んだものだったと思います。
その後、NHKの長井暁デスク(放送当時)が政治介入を内部告発したことなどで、審理は延長。
そして裁判の中で、NHK幹部と会って「公正に」と注文したのは、安倍晋三官房副長官(当時)だったことが明らかになり、注目度はさらに増した今回の裁判。
今後の動きから目が離せません。

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2007.01.29

女性は子どもを産む機械発言

「女性は子どもを産む機械」発言が波紋 野党が辞任要求と言うニュース。
発言が明らかになってから多くのブロガーの方がこの発言について書かれています。
あまりに酷い内容で、いったいどこを批難していいのかさえ分からなくなるお粗末な発言。
本人も話を分かりやすくしようと思い譬えとして女性を機械としたらしい。
そして、「しまった」とも思ったらしい、、、
柳沢さんは何をしまったと思ったのだろうか?
女性に対して失礼なことを言ったからと本人は言い訳しているが、
私個人は「ツッコミがバンバンきて批難されるぞぉ、しまった」とか或いは「本音がバレタ。しまった」の方が尤もらしいと思います。
鏡の国のアリスと言う本の中でハンプティ・ダンプティは以下のように言う。
「おれがある言葉を使うと、おれが持たせたいと思う意味をぴったり表わすのだ。それ以上でも、以下でもない。」
アリスはハンプティ・ダンプティに更に言う。
「問題は、言葉にいろいろな遣う意味を持たせることができるかどうか、ということです。」と。
言葉というのは実に難しい。
自分自身も揺れ動き、考えを積んだり崩したりしている上に、自分の思いをピタリと相手に伝えることはとても高度な作業だと考えます。そしてそれが大勢のひとであれば尚更のこと。
そこで私たちは思いを譬えに託すという作業をすることがあります。
しかし譬えとて完璧ではない。
ジェームズ・ハリスは「ヘルメス」で言葉について以下のように言う。
「語は外界にばらばらに存在する対象のシンボルではない。だとすると、当然我々が抱いている概念を示す記号ということになるだろう。なぜなら語は我々人間の外部に存在するものを直接に指示表象できない以上、人間の内部にある何ものかを指示表象することは明らかだからである。」続けて 「なぜ事物の特性や本質を(鏡が色や形を忠実に映し出すように)そのまま表すことのできる言語がひとつとして存在したことなく、造り出すこともできないかが理解されるだろう。」と。
また彼は「人という者は己の小さな世界以外知り得ない」と言うような内容も書いています。
つまりどんな譬えを使おうと、言葉は我々の内部にあるものの己の住む世界の指示表象であるということです。

さて、くだんの柳沢さんは女性を「子どもを産む機械」と譬えました。
ジェームズ・ハリス流に言えば、
これは柳沢さんの内面の言葉だということです。
無意識の意識が出させた言葉ということです。
本音です。
つまり彼がどんなに言い訳しても彼にとって女性は子どもを生む機械なのです。
と、言うことは、おそらく男性は働く機械であるということになるだろうと思います。
国民はことごとく機械かぁ〜〜〜
フッ====とため息が出ますね。

私に言わせれば、
安倍さんを初めとして現内閣は鏡の国のジャバウォッキーですね、、、
ジャバウォッキーならばモチロンやっつけなければ。

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2007.01.27

施政方針

安倍さんの施政方針演説。
「憲法を頂点とした基本的枠組みの多くが二十一世紀の時代の大きな変化についていけなくなっている」
「今こそ、これらの戦後レジーム(体制)を、原点にさかのぼって大胆に見直し」。
「憲法の改正についての議論を深めるべき」
改憲手続き法案については
「今国会での成立を強く期待する」と強調。

経済、財政政策では
「減価償却に関する税制度を約四十年ぶりに抜本的に見直し、投資の促進を図る」
「消費税を含む税体系の抜本的改革を実現させるべく取り組」むと明言。

教育問題では、今国会に関係法律の「改正」案を提出すると言明。

外交方針では、「世界とアジアのための日米同盟」を強調。

およそ40分にわたる安倍さんの施政方針。
たんたんと述べられ、
盛り上がりのないまま、いつのまにか国会議員の先生方はコクリコクリ。
テレビで見ている視聴者も「何のために?」「どうして?」と言う理由が不明のまま「美しい国」だけが踊った「貧しい施政演説」でした。
しかし、中身は国民にとって耐え難い「鬱・苦・死」が待っている「うつくしい」ものでした。

まずバァ〜〜〜〜ンと消費税がのっかかってきます。
大企業はますますの厚遇。
そのしわ寄せは国民に。
さらに怖いのは、なんといっても怖いのは「憲法改正」を睨んだ国民投票法案。
納得できる説明のないまま、
「戦後レジーム」の見直しとか「時代遅れ」と言われても、、、
平和を望み戦争はイヤだという事に時代遅れなんてあるのだろうか???
「日米同盟の強化」が外交で最優先課題というが、今や世界の動きは軍事でなく対話・平和へと動いています。
安倍さんこそ「時代遅れ」ではと思います。

いずれにしても本質が明らかになった施政方針。
黙っているわけにはいきません!!!
どんどん書いていきたいと思います。

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2007.01.26

ハケンの品格

今、テレビドラマの「ハケンの品格」が面白い。
篠原涼子さん扮する大前春子さんのスーパーなこと、スーパーなこと。
第三回はついに「鮪ショウー」までやってのけました。
そんな大前さんの履歴書がまたカッコイイィイ。
特技「教えません」 
趣味「絶対教えません」  
資格「多くて書けませんが何か?」
健康状態「余計なお世話です」
自己PR「お時給分は働きます」 
自分の長所「雇えばわかります」 
自分の短所「ございませんが何か?」 
性格「ほんとうは不器用です」 
座右の銘「石の上にも3ヶ月」

ウワッ===。
一度は言ってみたい。
大前さん!!
と、言うことではまっています「ハケンの品格」。

しかし、現実問題として考えると「派遣社員」の待遇やさらに正社員との関係などなど、いろいろ考えさせられます。
友人の津村さんが技術系サラリーマンの交差点と言うご自分のブログで〜〜分析屋と「格差社会」〜〜と言うタイトルの記事を書いています。
それこそ格差というテーマに関してご自分の経験を詳細に分析。
高度のテクニカルが要求される職場でのルーチンワークについて紹介している記事を読みながら、考え込んでしまいました。
誰もが大前さんのようなスーパーでないから、
技術を身につけるまで時間がかかる。
高度な技術、プロの仕事に関しては派遣や外注の方に仕事の最終責任を任すことは、なかなか難しいなぁ〜〜〜と思うのです。
結局、慣れた正社員が自分でやった方が早いこともあるだろうし、、、
う===ん。
難しい。
ところでドラマのなかで小泉孝太郎君が「正社員と派遣が仲良くするためにはどうしたらいいか???」なぁんて悩んでいるのですが、オイオイキミねぇ。
キミのお父ちゃんだろうが、規制緩和とか自由競争とか、とかとかアメリカのマネだけして、
正社員から仕事をとっぱらい、さらにはニートや派遣社員を増やしたのは。
と、一人でつっこみをいれていました。
ところで孝太郎君って母親似?

さて私も以前、子どもが小さいとき、ほんのちょっと出版社の校正の外注をしていたことがあります。
あの時も校正のやり方が発注先によって違っていたりと慣れるまで大変でした。
また、大手予備校の小論文の添削もしていたことがあります。
その折もなかなか大変でしたね〜〜〜
と、言うことで「ネコの手」にもならなかった私です、、、

先の津村さんは山田昌弘「希望格差」を挙げていますが、
同じ著者の〜〜希望格差を超えて〜〜とサブタイトルにつけている「新平等社会」を読んでも、
私には一向に見えない。
構造的な仕組みを打開するにはどうしたらいいのか???

と、言うことでドラマ「ハケンの品格」はどの様に今後展開するのか、
楽しみです。

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備忘録

いずれ書きたいとは思いつつ時間がないので備忘録のつもりで気になるニュースのアレコレ。

・衆議院にイラク特別委員会と憲法調査特別委員会の設置。
・ゲートキーパー制度。
・ホワイトカラー・エグゼンプションのその後。
・米大統領 一般教書。
・アパホテルの耐震偽装(これはきっこさんが詳しいのでお任せ)。
・教育再生会議について。
・茨城県鉾田市のセクハラ議員。
・ニュース検定?

などなど、、、
旬のうちに書くことが出来ればいいのですが。

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2007.01.25

教育再生会議 第一次報告

教育再生会議(野依良治座長)は昨日24日、首相官邸で総会を開き、第一次報告を正式決定。
報告の内容は昨年12月多くの多くの多くの反対を押しきって成立させた改悪教育基本法を具体化するものです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
第一次報告ポイント

 一、「ゆとり教育」の見直し。授業時間の10%増加。全国一斉学力テストの実施。習熟度別授業の拡充。学校選択制の導入。

 一、いじめや暴力行為を繰り返す子どもに対し出席停止措置を活用。「体罰」についての通知を06年度中に見直す。

 一、高校での奉仕活動の必修化。大学の九月入学の促進。

 一、不適格教員の排除、教員免許更新制の導入。

 一、副校長、主幹などの管理職を設置。学校教育法の改定。

 一、第三者機関による学校、教育委員会の外部評価、監査システム導入。

 一、教育委員会の「抜本的改革」。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

たとえば
学校選択制。
たとえば
教員免許更新制。
たとえば
第三者機関による学校の監査システム導入。
たとえば体罰。
「競争と管理」ですかぁ〜〜〜
どれをとっても子どもを教育する「学校」になじまないものばかり。

さて、これを受けて安倍さんは今日召集の通常国会に教員免許更新制導入のための教員免許法改定案、教育委員会「改革」として地方教育行政法改定案、学校教育法改定案の三法案を提出し、成立を目指すことを明言。(明日、施政方針演説の予定)

子どもたちは、これから学校で何を学んでいくのだろうか???
学校の中は管理。
そして外へ出れば「嘘・捏造」。
これは気の毒。
大人である私たちの責任をビシビシ感じます。
この問題、必ずや未来に禍根を残すことでしょう。
今、
しっかりと、ゆっくりと考えていく事の大切さを大きく訴えていきたいものです。

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2007.01.24

教科書と文学

世界一受けたい授業と言うテレビ番組で1月13付け。
武田鉄矢が講師となり『昔話を100倍楽しく読む方法!あなたはまだ本当の桃太郎を知らない!?』と言う放送があったそうです。
私は見ていないのでこの番組に対しての内容や感想を書くことができません。
しかし複数のブログのエントリーを読みながらの感想は「これはヒドイ」というものでした。
武田鉄矢さぁ〜〜〜ん。何を考えているの。
と言いたくもなりますが、番組についてはここまでにして、
今日は「教科書における文学」について考えていきます。
実は国語の教科書に出てくる文学作品は不当とも思える攻撃にされされることは過去何回かありました。
多くの方が思うのは「大きなかぶ」ではないかと思います。
ロシアの民話で貧しい印象がある事、貧しい者がみんなで力を合せるのは社会主義的であると言う理由で攻撃されたことがあります。
また今回の武田さんが話した昔話「かさこじぞう」が自由民主党の、第二次教科書攻撃『いま、教科書はノノ教育正常化への提言』(1980年12月・自由民主党広報委員会新聞局発行)のやり玉に上がった事実があります。理由は先の「大きなかぶ」と同様「ひどく暗い貧乏物語」と言うのがそれです。
なおこれに関して作者・岩崎京子氏は、日本民話の暗い理由を次のように説明しています。
「歴史は支配者の変遷、興亡を書いたもの。民話は、その支配者におさえつけられ、こき使われ、しいたげられた民衆の物語で、これらの民衆こそ歴史をささえてきた人々だ。真の歴史は民話のなかにある。教材の「かさこじぞう」という民話は、しいたげられた民衆の暮らしと心情を描いたものだという。」

と、言うことで上の提言論者は民話から伝わってくる「生きる」と言う事に関しての民衆のエネルギーがいささか厄介なものであったのでしょうか?

次に谷川俊太郎の有名な「生きる」という詩への横やりを見ていきます。
まず、谷川の詩、そのものを味わってください。
生きる          谷川俊太郎

  生きているということ
  いま生きているということ
  それはのどがかわくということ
  木(こ)もれ陽がまぶしいということ
  ふっと或るメロディを思い出すということ
  くしゃみすること
  あなたと手をつなぐこと

  生きているということ
  いま生きているということ
  それはミニスカート
  それはプラネタリウム
  それはヨハン・シュトラウス
  それはピカソ
  それはアルプス
  すべての美しいものに出会うということ
  そして
  かくされた悪を注意深くこばむこと

  生きているということ
  いま生きているということ
  泣けるということ
  笑えるということ
  怒れるということ
  自由ということ

  生きているということ
  いま生きているということ
  いま遠くで犬が吠えるということ
  いま地球が廻っているということ
  いまどこかで産声(うぶごえ)があがるということ
  いまどこかで兵士が傷つくということ
  いまぶらんこがゆれているということ
  いまいまが過ぎてゆくこと

  生きているということ
  いま生きているということ
  鳥ははばたくということ
  海はとどろくということ
  かたつむりははうということ
  人は愛するということ
  あなたの手のぬくみ
  いのちということ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
この詩に対して、
石井一朝は「新・憂うべき教科書の問題」(1979年10月25日)『じゅん刊・世界と日本』などで「谷川俊太郎の次の詩(生きる)などは、こどもたちにはなんのことやらわかるまい。」と非難。
石井は次のように「生きる」を紹介。
〜〜〜〜〜〜〜
生きるということ
いま生きているということ
それはミニスカート
それはプラネタリウム
それはヨハン・シュトラウス
それはピカソ
それはアルプス
怒れるということ
自由ということ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
これで全部です。
つまり9行だけを引用して、わけがわからないと批判したのです。
が、
谷川の「生きる」は全部で五連、39行で構成。
しかも引用したのは第二連のみで、谷川は「すべての美しいものにであうということ/そして/ かくされた悪を注意深くこばむこと」としているところを「怒れるということ/自由ということ」と三連目のむすびを引用。 つまり作者の意図をムチャクチャに引用したのです。
確かにこれでは「わからない」。
日常のささやかな幸せ。
何気ない仕草の中に「生きる」しかも「今を生きる」という逞しいエネルギーが感じられるこの詩を改竄して、「子どもには分からない」と言う。
おいおい。石井さん。
分からないのは小学生ではなく貴方ではないでしょうか?

教科書の中で文学作品がいわれのない批判を受けていること、しかしなお燦然と民話や谷川の詩が子どもたちに伝えられていることを見ると、文学が果たす役割の大きさ、教科書が果たす責任を今一度感じるものです。
さて、こうして考えると先のテレビ番組で武田鉄矢が果たした役割というものも、
かなり「胡散臭い」のだろうか???

 

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2007.01.23

戦争と女性

戦争は人の人生を狂わせ、
戦争は人から尊厳を奪う。
しかし、
そんな戦争に翻弄されながらも人の尊厳を失わなかった人々の生き様は心の深いところに染み渡ります。

ヒトラー~最期の12日間
真実のマレーネ・ディートリッヒ
白バラの祈り-ゾフィー・ショル、最期の日々

同時代を生きた女性たち。
ナチスの支配するドイツにあって戦争という体験を日常として強要されていた時代。
ある者は諦めひたすら時の過ぎるのを待つ。
またある者は理想のために命を賭して向き合う。
そんな人生が横たわり流れていったことを映画は伝えます。
ヒトラーの女性秘書トラウデル・ユンゲの手記をもとにヒトラーの狂気とそれを支えた周囲の真実を描いたヒトラー~最期の12日間。
誰もが実は自由と正義を信じて、
誰もが初めは善意からの出発であったはずの第三帝国。
しかし、いつのまにか軌道はずれ、ずれ、ずれ、、、
やがて自己修復する能力しを失い滅んでいく様を客観的に描写。
心ではみんなが「どこか狂っている」と思っているが流されていってしまう現実が、如何に罪深いか。
そして自らもその一員であったことの十字架を背負ってユンゲは戦後を生き抜いたのです。
多分、ゾフィー・ショルという女子学生の人生があったことを反芻しながら、、、

一方マレーネ・ディートリッヒの人生も戦争に翻弄され、戦争と共にありながら、
しかし彼女はどんなときでもマレーネ・ディートリッヒその人でありたかった、、、のではと映画は伝えます。
人が人らしく生きていくことはどの様なことか、
雄々しく立ち向かうマレーネ・ディートリッヒは今もどこかで私たちを見つめているのかもしれません。

そして、
そして、
やはり胸打ち涙なしでは考えられないゾフィー・ショル。
彼女は「自由」を求め、
ナチスに果敢に立ち向かっていきました。
いずれ人民が開放される日が来ることを信じて彼女は処刑台に上りました、、、
「自由」と言う言葉が重い。

今、私たちはここにある自由が空気のように感じることができるのは、
自由を求めて闘った多くの先人たちのおかげと改めて思います。
映画は、ゾフィー・ショルがどうして命を賭して闘うようになったかは描いていないので、
彼女の真実の感動の生き様を描ききってはいません。
しかし、
たんたんと進むストーリーから光のようにかがやいてくる自由が感じ取れます。

戦争に翻弄されながら、
精一杯生ききった普通の人々、しかし気高い人々の話は、
今、生きることの責任を強烈に訴えかけるように思います。

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湯川秀樹 生誕100年

物みなの底に一つの法ありと日にけに深く思い入りつゝ


今日1月23日は湯川秀樹の生誕100年です。
日本における近代物理学の祖とも言われる湯川秀樹。
「近代物理学は、
未来のことははっきりとはわからないのが本当だという。
そうだとするとわれわれの未来に対する冒険は
いつになってもなくならないと覚悟せねばならぬ。
しかしそこにこそ希望があるわけである。」
湯川は未来に対する冒険は果てることなくしかしそこには
夢と希望があると言う。
「科学は絶えず進歩している。常に明日の飛躍が約束されている。
物理学にとっても今日もまた過渡期でないと、誰が言えるだろうか。」
今日の成果に驕ることなく明日への飛躍を目指して物理学者は、現実と未来を謙虚に受け止める。
「現実はその根底において、
常に簡単な法則に従って動いているのである。
達人のみがそれを洞察する。」

「現実はその根底において、
常に調和している。
詩人のみがこれを発見する。」

「現実のほかにどこに真実があるかと問うことなかれ。
真実はやがて現実となるのである。」


物理学はその学問上、戦争と結びつきやすい性質があります。
原子力。
核。
湯川にとってそれは自分の学問のことだけでなく人類共有の問題でありました。
湯川、朝永、坂田は核をめぐる政治問題に臆することなく立ち向かいました。

ラッセル・アインシュタイン声明。
パグウォッシュ運動。
科学者京都会議。
その中心で湯川はいつも核抑止を表明すると共に自分に続く若い研究者を育てていくことも忘れはしません。

科学者の社会的責任を最後まで貫いた湯川秀樹。
「疲れても寝ても命ある限り思ひとどまるときはあらなく」。

今日生誕100年。

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2007.01.22

ナットクできない話

先日、納豆ダイエットのことを書きましたが、
実は番組は「やらせ」と言うことが明らかになりましたね〜〜〜
視聴者・消費者である私は「まぁ、そんなものか」で苦笑していればいいのですが、
が、
が、
業者は大変らしいです。
<番組ねつ造>納豆発注ストップ…業者悲鳴 と言うニュース。
こんなニュースはたまらないなぁ。
だがしかし、納豆業界は事前に「納豆が売れる」ことの予想はしていたとも言う。
番組放送前に大手スーパーに対して、納豆業界から「近日中に納豆が大量に売れますからおおめに発注しておいてください」という告知があったとのこと。
この「インサイダー情報」はテレビ側から業界に流れたということです。
この事前の情報提供によって納豆業界や大手のスーパーは材料の仕入れとか生産ラインへの増員とかで急増する需要に対応する準備ができ、大儲けをしたのです。
しかし、思いもかけぬ早い段階で捏造がばれ、結果大儲けしたのは大手スーパーだけか???
生産はその泥をひっかぶるのでしょうね。
そうそう消費者もです。
納豆は不足だけでなく値段が上がったのだから(私がいつも行く生協は確かに上がっていた)。
番組の罪の深さを思います。

消費者はもちろん賢くなる必要はあるのですが、
テレビで識者・専門家が出てきて尤もなことを言えば信じてしまうと思います。
それがでっち上げだとか、捏造とか、嘘だなんて、、、
許せない!
眉唾とかやらせとかわかっていても「信じたい」というピュアな気持を持ってテレビを見ている視聴者は多いのだから、、、
情報を与える側のモラル・倫理と受け取る側の「目」と双方の質の向上を目指すことが大切なのでしょうね〜〜〜

なんともやりきれないナットクできない話でした〜〜〜

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センター試験終わる

2007年度の大学入試センター試験が20日、21日と二日にわたり行われました。
今年は「ゆとり教育」の導入二年目。
昨年はセンター試験は易しかったという各予備校の講評を受け、今年は「ゆり戻し」が来るだろうと予想されていました。
実際、蓋を開けてみると、殆どの科目は「難化」あるいは「やや難化」。
平均点は昨年より下がるのではと思います。
受験生はセンターの成績を参考に、これから本格的に志望校を決定することになります。
が、
センターはあくまで目安です。
自分の希望・将来の目標などをしっかりと見据えて志望校選びをして下さい。
この一ヶ月でグ=====ンとグ〜〜〜〜〜ンと成績は上がります。
体調をしっかり整え本番に臨んでください。
応援しています!!!

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2007.01.19

階級と階層

格差社会はますます広がり、社会的な問題になって久しくなります。
昨年はついに政府自民党も格差があることを認めつつ、しかし「やむをえないもの、一時的なもの」と解釈しました。
と言うことで、厳然とある格差について、アレコレと実証するよりも、「何故格差は進んだのか」と言う背景や原因を探ることに論点を移していくことが大切です。
従って以下5つの論点で考えていきたいと思います。
1、雇用格差
2、賃金・所得格差
3、消費格差
4、能力格差(広義)
5、人格的自由の格差

まず1、雇用格差 2、賃金・所得格差 3、消費格差は資本主義社会に生きる私たちにとって容易に想像がつくのではと考えます。
90年代後半から雇用格差は量と質で拡大していきました。
正規雇用と非正規雇用の分断と格差を広げ、さらに成果主義という名で能力主義的格差を広げました。
賃金・所得格差は労働貧民をうみ、さらに消費や貯蓄の両面にわたって格差は広がっていくという構図が構造的に出来上がります。

そしてこうした構造的格差は4、能力格差(広義)5、人格的自由の格差へと移行。
1から3の経済的格差は国民の精神や肉体にまで投影していくというものです。
健康格差と教育格差、さらに人格的自由格差へと深化していきます。
人格的自由とは積極的自由とも言います。なんらかの活動を行うときの能動的な行動の自由です。例えば、学ぶことにしろ遊ぶことにしろ経済的条件と当人の主体的条件(興味や必要性など)に左右されるからです。
つまり経済的格差は人権の格差にまで広がっていくということを見逃してはなりません。
以前「希望格差」という著書で有名になった山田昌弘さんは「新平等社会」と言う本でさらに迷い道に入り込んでいく現代の姿を著わしています。
さて、こうした格差の原因は何かと問われれば多くの方は「新自由主義では」と言われるのではと考えます。
答えは「まさにそのとおり」です。
福祉国家の枠組みを縮小・解体→市場原理の可能な限りの徹底。
と言う使命をおびて登場した新自由主義は階級的労使関係と階層的格差関係を拡大、深化させるのは当然の結果と言えば当然です。
なおここで言う階級と階層とは社会学の定義に従います。
階級:資本の有無。個人的移動は不可能。
階層:労働者相互の関係。個人的移動は可能。
つまり資本主義の原則のもとに階級としての資本家と労働者があります。
資本による賃労働の支配や搾取をより円滑に取り行う目的のため資本家(少数)は労働者(多数)をその内部にて分断・競争・差別を行わせる方を取ります。
それはまず労働市場において現れるのが一般的です。
労働市場は自由競争の場であるからです。
各々の僅かな差異をもとに労働者相互が分断していき、差別、格差やがてそれは階層へと発展していくのです。
階層は階級によって生み出されたものです。
つまり、格差を問題にするときは迷うことなく「新自由主義」と取り組むべきです。
ところが先に挙げたように「希望格差」社会などで見られるような労働者の階層の移動だけを問題視して個人のこころの持ちように問題を矮小化させては迷路に迷い込むばかりで出口が見えなくなるのです。
「勝ち組」「負け組」と言う言葉が流行しましたが、それとて所詮は労働者階級同士の言葉の投げ合い。
あるいは今、なぜか巷間で読まれている丸山真男。
言うところの「であること」と「すること」だったりするのだろうか???
いずれにしても、本来は手を取り合ってお互いに励まし合いながら分断されることなく、お互いを差別することなく人生を処していく中で階級との対立の処し方が見えてくるのではと考えます。

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共謀罪、「政府案修正を含め検討」 

共謀罪、「政府案修正を含め検討」 長勢法相と言うニュース。

共謀罪がまたぞろ出てきました〜〜〜
「国際社会において組織犯罪に対応していくために、今国会で成立を図るように努力するように」と安倍さんは言う。
しかし現実に提案された共謀罪の案は国民が国民を監視する法案であることや、数限りない処罰のどこが「国際社会」と関係あるのかと言う意見が続出。
何回出されても、そのあまりに愚かな法案ゆえ与野党の議員もこれを賛成するに至りません。

絶対に認めることができない共謀罪。
ここでしっかりと廃案にしましょう!

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2007.01.18

改憲は踊る されど通さず

憲法改正、運動方針で前面に 自民党大会と言うことだそうです、、、

安倍さん。いよいよ改憲を表に出してきました。
新聞でも改憲の文字が踊り出して来ています。
「改憲は踊る、されど通さず」というのが私の心境です。
私は現日本国憲法を支持しています。
憲法に関しては過去、何度もなんども記事にしていますのでお時間がありましたらご覧ください。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

SOS日本国憲法
シビリアンコントロール
宗教
憲法の理念
NPT会議
今日は何の日
国家と憲法
日本国憲法
標榜するもの
原爆60年 オークリッジでは
「戦争と有事法制」という本
自衛隊法改正の中味を見る
笑う者は誰か

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「働く人、敵に回せぬ」

「働く人、敵に回せぬ」世論読み誤った残業代ゼロ断念と言うニュース。

事務系労働者を何時間働かせても残業代を支払わないと言ういわゆる「ホワイトカラー・エグゼンプション」導入をめぐり、安倍首相が、「今の段階では難しい」として、25日からの通常国会への法案提出断念を表明。
そもそも労働基準法に真っ向から対立するこの法案は「残業代ゼロ制度」とも「過労死促進法」とも言われ当初から反対の声が各方面で起こりました。
その中身の危険な内容が明らかになるにつれ、国民の反対がさらにさらに広がり、安倍さんもついに法案提出を諦めることになったのです。
しかし、ここで息をぬいでホッとしてはいけません。 
ズバリ。
「夏の参院選」があるからです。
さすがに働く人を敵に回せないということで一時的に国民の批判をかわす。が選挙後に提出するということは大いにあります。
実際、与党内からも「参院選後の国会では当然やる課題だ」との声が上がっています。
何故なら、日本とアメリカの財界による強い要望と圧力があるからです。
今の政府与党が絶対無視できない、つまりはいいなりにならざるを得ない「力」の強い意志がだからです。
日本経団連は2005年に「ホワイトカラーエグゼンプションに関する提言」を発表。これを受けて規制改革三カ年計画で「米国を参考にした労働時間規制の適用除外を検討する」と打ち出し、検討に着手。さらに2006年には「日米投資イニシアチブ報告書」で、日米財界あげて改めてエグゼンプション導入を求めました。
これによるとサービス残業の温床と批判されている「裁量労働制」について、対象業務をさらに拡大することや労基署に出す労働時間などの定期報告の廃止が計画。
などなど詳細にわたり労働者の働く権利が脅かされる内容です。

今回の法案提出断念は、たんにポーズだということをしっかりと見据え、参議院選挙後に再び提出することのないように、これからも見ていく必要があります。

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2007.01.16

納豆不足からつぶやき

今、納豆不足らしい。
と、言うのも「納豆を一日2パック食べたらやせる」との健康番組をテレビ放映された後から納豆が飛ぶように売れたとのこと。

実際に番組を見ていないのでその感想は書くことができません。
が、
私も似たようなものだ〜〜〜と苦笑。
以前は、午前中はワイドショーやら健康番組のはしごをしていました。
トドメはみのさんの「おもいっきり」。
これがいい、あれがいいとみのさんに言われ、
ココアでしょ。納豆でしょ。やまぶしだけでしょ。〜〜〜〜
と、数え切れないくらい買っていましたよ。
晩御飯には家族に必ず「コレ、健康にいいから」と食べさせます。
「何にいいの?」と質問されると、
「うううう???なんだっけ?忘れた。でもとにかくいいの」と言ってた私。

そうね。
思えばトイレットペーパー不足も、米不足も踊っていたな〜〜〜
そうそう、ドクター○○の風水なんかも信じて、東に西に南に北にとそれこそ奔走(?)。
ついこの前も「そうじ力」の本を購入。3日で運がよくなるんだ〜〜〜〜

新聞の折り込みチラシ。
ほらいろいろあるじゃないですか。
これを買ったら宝くじがあたる、とか大々的に書かれている宣伝文句と一緒に黄色の財布とか風水の絵とか掛け軸とか、、、、とかとか。
私は宝くじには興味がないので食指は動かないのですが、まぁ折角だからと綺麗なチラシの風水の絵を切り取って壁に貼っておきます。
以前、布袋さんのチラシが入っていたときも、そのまま貼っていたら遊びに来た友達が「あら、同じことしているわね。でも私は布袋さんの形通りに切ったわよ」と言われ、負けたぁ===と思ったものです。
と、言うことで、
実に私は騙されやすい。
いや、信じやすい。
自分で自分のことを「騙されやすい」と思っているので大きなものは絶対に一人では判断して買わない。家族に相談して、しかも三回は考える。と言う決まりを作っています。
また電話での勧誘は絶対お断りしています。
どんなに麗しい謳い文句を相手が言ったとしても、、、
と、まぁ自分で考えられる限は自己防衛しています。
ネットでも悪徳業者に騙されないサイトなんかが沢山あって、いつも眺めながら勉強。
例えば警察のサイトでは以下のような騙されない10条なんかが書かれています。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1 身分と用件をしっかりと確認

  悪質業者は身分を偽ったり、はじめのうちは販売の意図を隠したりします。少しでも不審と思ったことは、どんどん聞いて、相手のペースにはまらないようにしましょう。

  
2 家の中に入り込ませない

  悪質業者は、家の中に入り込むスキを狙っています。うかつにセールスマンを家に入れないようにしましょう。

  
3 うますぎる話には乗らない

  激安の広告などうまい話は、世の中にそんなにあるものではありません。うますぎる話は悪質商法と疑ってかかり、用心してください。

  
4 財産の話を他人にしない

  悪質業者は、預貯金を根こそぎにし、しぼり取ろうと狙っています。自慢げに財産の話などを、他人にしないように用心しましょう。

  
5 毅然とした態度で断る

  電話による勧誘などの場合、中途半端な態度や優柔不断な対応は、相手に付け込まれるスキを作ります。毅然とした態度で断りましょう。

  
6 しつこい相手には110番

 あまりしつこい勧誘のときは、根負けして契約しないよう110番してください。

  
7 一人で悩まないで、第三者に相談

  セールスマンの言うことをうのみにしないことです。迷ったら一人で悩まないで、両親や友人などに相談しましょう。

  
8 サインや印鑑は契約書をよく読んでから

  悪質業者は、口で言うことと契約書に書いてあることが、ぜんぜん違っていることがあります。サインや印鑑は契約書をよく読んでからするようにしましょう。

  
9 契約しても金銭の支払いは後払いに

  契約時に、その場で代金全額を払ってしまうと、後で返金されないことがあります。お金の支払いは、冷静に考えてからするようにしましょう。

  
10 知識を身につける

  相手は騙しのプロです。決して油断しないでください。大切な財産を守るのは自分自身です。賢い消費者としての知恵を身につけましょう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
と、言うことでくれぐれも騙されないように。
あるいは騙されたと思ったら警察や国民センターなどへジャンジャン行って下さい。
絶対、泣き寝入りしてはいけません。


しかし、
健康番組の「○○がいい」には弱いなぁ、、、私。


今度伊勢田哲治さんの「疑似科学と科学の哲学」という本から「信じやすさ」について書きたいと思います。
今日から明日にかけてココログのメンテなのでその後に、この続きを書きますね。

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ジュニア京都検定

物議を醸したジュニア京都検定ジュニア検定違法公金支出住民訴訟第1回口頭弁論が明日2007年1月17日(水)午前10時 京都地裁203号法廷で行われます。
注目!
さて何が物議を醸した問われれば上記のサイトが詳しく時系列にしたがい問題点を明らかにしていますので是非ご覧ください。

京都検定と言えば私も昨年の暮に受験しました(結果はまだわかりません)。
大人の検定は自由に好きな人が好きな級を受ければいいし、
また内容もジュニアほど吹っ飛んでいません。
個人的には「とても楽しかった」という印象の京都検定ですが、
ジュニア検定は可成問題がありそうです、、、

どの様になるか目が離せない明日の口頭弁論です。
結果や感想は後日、改めて書きたいと思っています。
まずは「こんなことがあるよ」というお知らせまで。

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2007.01.14

権力は腐敗する

〜〜Power tends to corrupt, absolute power corrupts absolutely.
(権力は腐敗する。絶対権力は絶対に腐敗する。)〜〜
イギリスの歴史家、アクトン卿の言葉が生々しく響くこの頃の安倍内閣の腐敗ぶり。
枚挙に暇ないこのスキャンダルまみれの安倍内閣についてズバリ「ゼロ・トレランス」をと願っている私です。
======
「zero」「tolerance(寛容)」の文字通り、生徒の自主性に任せる放任主義ではなく、不寛容を是とし細部まで罰則を定めそれに違反した場合は厳密に処分を行う方式。日本語では「不寛容方式」「毅然とした対応方式」などと意訳される。
Wikipediaより
======
新聞やネットでも取り沙汰されている安倍内閣の閣僚たちの「金銭感覚」。
まずその言い訳を見ましょう。
伊吹君の場合。
「法律に違反した記載というものはしていない」。
つまり“違法でなければなにをやってもいい”ということです。
さらに○○猛々しいのは、
「二十数年間、総務省と協議しながら積み上げたものだが、おかしいというなら(制度を)直していただいたらそれに従う」というもの。
フッ〜〜〜〜。
この人に倫理とか道義とかあるいは論理とかを理解していただくためにはどうしたらいいのだろう?
処方箋は一つ。
権力を剥奪すること。


松岡君の場合。
「架空のものだとか、付け替えというのは一切ございません」。
さらに佐田玄一郎前行革担当相の問題とは「全然違う」と強調。
旧悪・現在の悪行はさらに明らかになってくる松岡さん。
詐欺まがいの手法で全国から百三十億円以上の出資金をかき集め出資法違反で摘発された会社の関連団体に百万円分のパーティー券を買わせながら、報告しなかった問題も未解決。当初は「関係ない」と説明しながら、事実をつきつけられると秘書の働きかけを認める。
この人に「嘘つきは泥棒の始まりだよ」と教えてあげるにはどうしたらいいだろう???
ふっ======
処方箋は一つ。
権力から追放すること。

そして安倍さんの責任もまた大きい。
安倍さん。
貴方の尊敬する松陰先生は次のように言う。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「君子は、何事に臨んでも、
 それが道理に合っているか否かと考えて、
 その上で行動する。
 小人は、何事に臨んでも、
 それが利益になるか否かと考えて、
 その上で行動する」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
さてさて
君子か小人か、如何がなものか?安倍さん。
腐敗した権力の頂点に立っている貴方は何をか思う。

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2007.01.12

在日米軍の訓練移転費

在日米軍の訓練移転費で日米合意
と言うニュース。
〜〜〜〜〜〜〜
米軍嘉手納基地(沖縄県)のF15戦闘機の訓練などを全国6カ所の自衛隊基地に分散移転する計画をめぐり、日米両政府は11日、移転にかかる費用を日本側が4分の3、米側が4分の1の割合で負担することで合意した。両政府は3月までに訓練移転を実施する方向で調整を進めており、日本側は06年度の補正予算案に約4400万円を盛り込んでいる
(上記ニュースより)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
米軍機訓練を本土の自衛隊基地に移転する計画について、日米の費用負担割合を日本側4分の3、米側4分の1とのことで合意。
訓練の移転先は、千歳(北海道)、百里(茨城)、小松(石川)、築城(福岡)、新田原(宮崎)、三沢(青森)の各基地。
訓練移転で日本側が負担するのは、米軍戦闘機の飛行経費や人員・物資の輸送費などです。
うう〜〜〜ん。
納得できない私。
何故、米軍戦闘機の経費や人件費諸々を日本が負担するんだろう?
しかも、ここでもう一つ考えなければならないことは、
訓練先の住民は大きな爆音や危険と隣り合わせの生活を押しつけられると言うことです。
費用だけでなく国民の安全をもアメリカに投げ出す政府の卑屈なやり方には納得いかない私です。

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夫婦別姓論議 その2

夫婦別姓問題についてさらに考察していきます。

〜〜現行民法は婚姻時に夫または妻のいずれかの氏を選択する「夫婦同氏原則」(750条)を規定している。これにより夫婦同氏は届出の際には必須の形式的要件となり(民法750条、戸籍法74条1項)、また婚姻期間中は公文書において夫婦が異なる氏となることはない(効果となる)。なお、これらの規定は夫婦ともに日本国籍を有する場合に適用される。〜〜
と、言うことで現在は「夫婦同氏原則」です。
しかし、現実生活では齟齬を来す場合もある、と言うことで昭和50年代からすでに、「制度としての夫婦別姓に関する議論」が行われていました。この当時は女性労働者の便宜の問題として捉えられており、必ずしも民法の改正を主眼としておらず、旧姓の通称使用の普及にも軸足がありました。
その後、民法にまで踏み込み、通称という一時的なものでなく普遍的に別姓を認める法律の改正が求められるようになります。
婚姻時に夫婦が同姓か別姓かを選択する「選択的夫婦別姓制度」とする案が主流となり、1990年代より国会に議員立法による民法改正案が提出されるようになりました。
ついに1996年には法制審議会が選択的夫婦別氏制度を含む「民法の一部を改正する法律案要綱」を答申。
法務省が選択的夫婦別姓制度試案を自民党に最初に提示したのが2001年。
翌02年には「例外的夫婦別姓制度」を提示。
しかし、自民党内はまとまらず、以後、法務省は提案をしていません。
98年以来、野党共同で提出し続けている民法改正法案は、継続審議、廃案になったままです。
その理由は先のエントリーにも書いたように「夫婦別姓制度は家族を崩壊させる」とのもの。
夫婦別姓制度は家族を崩壊させるというが、、、
広く世界を見渡すとどうだろうか?
政府が日本とともに同姓制度の国としてあげてきたトルコは「どちらの姓をなのることも自由」。
インドは「国の制度はない。宗教や州によって異なる」。
とのことで同姓制度を積極的に取り入れているとは言い難い。
また、国内世論も変化しています。
「別姓賛成」は87年の13%から01年には42%。
「別姓反対」は66%から29%。
つまり「夫婦別姓は当事者の問題」と言う社会的な合意がひろがっているのです。
政府がどんなに声高に「家族の一体感」や「子どもの問題」「伝統」を叫んでも、多くの国民の納得や共感を得ることは出来ないのです。
何故なら、
中身のない伽藍洞だから、、、

私たちが求めているものは伝統的な家族ではないのです。
名前だけの関係ではないのです。
中身なのです。

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2007.01.11

夫婦別姓論議

稲田朋美さんの夫婦別姓法制化がちょっとした物議を醸しています。
元記事をご覧になっている方も多いと思いますが、
まず稲田さんの趣旨を簡単に要約します。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
夫婦別姓の賛否は「法が理想とする家族像をどのようなものとすべきかという価値観の違いによる」。
現行の家族法が予定する家族とは「同じ姓、そして法的手続きにより夫婦となったものと、その間にできた子供」である。
夫婦別姓に反対する理由は、
・夫婦別姓は家族としてのきずなや一体感を弱める。
→法律婚と事実婚の違いを表面的になくす。→一夫一婦制の婚姻制度を破壊する→現行の婚姻制度そのものが崩壊する。→これは法が理想とする家族像の破壊である。
・別姓をのぞむ声に対しての対処としては、通称使用の拡大で解決すればよい。
・夫婦別姓推進論者はジェンダーフリー推進論者が多い→彼らは根本的に伝統的な家族の姿に価値を見いだしていない。→夫婦別姓を推進している人は「すべての人に別姓を強いるものではない」というが、例外のために原則論を曲げることが問題なのである。
・「氏名は人格権」という主張→自分勝手に姓を登録できることに行き着く。
・子供が親の姓に拘束される→「人格権」の侵害とは思わない。
・「多様な価値観」を突き詰めいく→同性婚、一夫多妻、何でもありの婚姻制度を是とする。→例外を法的に保護すれば、法の理想を犠牲にすることになってしまう。
最後に法制審について。
夫婦別姓が法制化されていないのは、まさに選良としての政治家の判断によるものだ。最終的な採否は国民の代表である政治家が行うのが民主主義だ。
(上記特集より)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
さてこうした稲田さんの主張を大きく分けると二つの特徴が見られ、そのいずれもがやがて「国家」に吸収されていくものです。
ではその二つとは何か?
現行家族法の歪曲化と「法の下」に国民を拘束していく思想です。
稲田さん自身がテーゼとして〜〜夫婦別姓の賛否は「法が理想とする家族像をどのようなものとすべきかという価値観の違いによる」〜〜と述べています。
つまり夫婦別姓の賛否は、それぞれの価値観に由来するものなのです。
法が理想とする家族像に対しては100人いれば100人の理想があるのです。それでいいのです。
従って以下、稲田さんが述べていることは、すべて彼女の価値観にもとずく「意見」なのです。
それに対して賛成の人も反対の人もそれぞれいらっしゃることでしょう。
それでいいのです。価値観の相違だから。
私個人に言及すれば稲田さんとは対極になるかなと思っています。
私は夫婦別姓が言われているような家族の崩壊やあるいは一つの例外から法の理想が崩れるとは思っていません。
またジェンダー推進論者が根本的に伝統的家族に価値を見いだしていないという箇所も疑問を抱きます。
寡聞にしていまだ知らない私に対して、具体的に提示していただけると有り難い。
いずれにしても稲田さんの主張は「理想とする家族法」を根本から覆すおそれのある夫婦別姓問題は容認できない、というものです。
理想とする家族、、、かぁ。
いいですね〜〜〜〜
理想とする家族。みなさんの理想像はどんなものでしょうか?
頼りがいのある夫に優しい妻。賢い子どもたち。
一年中花が咲き乱れる庭にレースのカーテンがそよそよとゆれる出窓。
出窓に何を飾ろう?ドレスデンの人形がいいか、古伊万里がいいか〜〜〜
いいですね、、、、単に理想という誰でもそれぞれが自由に語ることが出来る事を書きつらねているのです。
さて理想の家族。夢はドンドン膨らみます。
が、
こんな庶民の理想を保障するのは政治ではなかろうか、、、と考えるのは「選良」ならぬ庶民の私だからか?
稲田さんにあっては理想の家族とは「伝統的な家族」らしい。
彼女は法律の重みをよくご存じだから近代法がどの様に制定されたか十分ご存じと拝察。
伝統的家族がいわゆる家父長制に逆戻りするなんてはずはない。
ならば通い婚にまで遡る、、、
いやいや、それでは一夫一婦制が崩れる、、、
うううう〜〜〜〜ん。
竪穴住居に住んで大家族で身をよせあっていた「あの時代」か。
でもあの時代は乱婚のはず。
じゃ、いつなんじゃ〜〜〜
伝統を重じる一夫一婦制の理想の家族は?

こんな稲田さんの最大にして最悪は最後の締めくくりです。
「夫婦別姓が法制化されていないのは、まさに選良としての政治家の判断によるものだ。最終的な採否は国民の代表である政治家が行うのが民主主義だ。」
うううう〜〜〜〜ん。
民主主義とは何か?
稲田さんにもう一度訊ねたい。
「最終的な採否は国民の代表である政治家が行うのが民主主義だ。」
確かに最終的に法制化するためには国会での承認が必要です。
しかし、
政治家の採決が国民の意志の反映でないことは今までの政治が語っています。
そもそもの民主主義の理念から遠く離れた選良達によって。

稲田さん。
国は大切です。
しかし最も大切なのは国民です。しかも「ひとりひとり」の国民です。
ひとりひとりの国民の言うを聞くのは勿論無理です。
だからこそ法律は緩やかに穏やかなものなのです。
人を縛るための法律はいらない!
人を守るためにこそ法律はある!!!

なお当該の問題について後日、別の角度からも斬っていくつもりです。

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2007.01.10

国立大の授業料

国立大の授業料、より自由に設定 文科省、08年度からと言うニュースが出ました。
文部科学省は国立大学の授業料と入学料について、「標準額」(授業料で53万5800円)を当面据え置くが、そのかわるとして2008年度から各大学が決定する学費の上限を、現行の標準額の1割増から2割増へ引き上げる方針。

現実問題として授業料引き上げが「約束」されている実態をかいつまんで説明します。
今年度予算案で国立大学の運営費交付金を171億円削減。
(法人化後三年間の削減総額は371億円。これは学生・院生一人当たり約5万9000円の削減)。
しかし学生一人当たりにかかる費用は増えこそすれ減ることはありません。
そうした中での学費の上限なしと政府のお墨付きを貰えば、大学当局は即授業料値上げを試みることでしょう。

子育て中の親にさらなる負担としてのししかかります。
ヤレ子育て支援の、
ソレ少子化対策の、
揚げ句は、残業をしないで家で家庭の愛を育めと政府に言われ、
「産めよ、殖やせよ」との政策は、場当たり的で未来の展望がみえない。
高等教育を受ける権利も、やがて二極化されていくということか、、、
先が見えない政策の一つがまたここに生まれたと言う感がします。

 

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2007.01.09

防衛省誕生

防衛省が発足 海外活動、本来任と言うことでいよいよ今日9日から防衛省になります。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
安倍首相は式典で「『美しい国、日本』をつくっていくためには、『戦後体制は普遍不易』とのドグマ(固定観念)から決別し、21世紀にふさわしい日本の姿、新たな理想を追求し、形にしていくことこそが求められている」と訓示。そのうえで「国民の安全を第一義とし、いかなる場合が憲法で禁止されている集団的自衛権の行使に該当するのか、個別具体的な事例に即して、研究を進めていく」と述べた。
(上記ニュースより)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
安倍さんは『戦後体制は普遍不易』とのドグマと言う。
誰が『戦後体制は普遍不易』と言い、しかもそれをドグマと言ったのだろうか???
少なくとも私は『戦後体制は普遍不易』とは思わない。
体制は時として間違いや後退もあっただろうが、
平和を維持しよう、再び戦争をすることがないように、という理想こそが「普遍であり不易」ではないでしょうか。
しかも、これはドグマではなく「理念」であります。
先の戦争で、当時ひとびとが教訓として得たものは「戦争の愚」なのです。
この決意は時代の「流行」に影響されるものであってはなりません。

さて、何よりも心配な自衛隊の「海外活動が本来任務」。
ううう〜〜〜〜んん。
と言うことは「自衛隊」という名もいずれ返上???
ズバリ、
「日本国軍隊」なんて変わるのだろうか?

今後の活動に注目です。

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2007.01.07

七草です

今日は正月7日。
おせちも片付き、
食べすぎ、運動不足の時期。
と、言うことで今日は七草かゆと言って春の七草をかゆにして頂く風習が日本にはあります。
七草粥について以前記事にしました。
===========
「七日、雪間の若菜摘み、青やかにて、例はさしもさるもの目近からぬ所にもて騒ぎたるこそ、をかしけれ。」
と清少納言が枕草子でも書いている七草粥。
今日、一月七日は、この七草粥の日です。
昔から正月七日に七草粥を食べるとその年は無病息災でいられるという言い伝えがあります。
そもそものいわれは、中国から来ているのでしょうか?
 中国では、一月七日を「人日(じんじつ)」と言います。
 人日とは「人を殺さない日」の意で、中国では昔からこの日、刑を行わなかったのだそうです。
また、 この日の風習の一つに、七種類の菜でお吸い物を作る風習がありました。
 七草は、中国の人日の一月七日という期日と七種の菜で作られるお吸い物を食べる風習が今に伝わったものでしょうか。
いずれにしても、春早々、若菜を摘みながら、一年の幸せを祈った昔の人の思いが偲ばれます。
(以前の記事より)
===========

今日は人日。
つまり生命の大切さと無病息災を思う日でもあるのです。
豊かな自然の恵みに思いを寄せて私も七草かゆを頂こうと思っています。

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2007.01.05

相関関係と因果関係

さらにそうじ力は続きます。
今度は「相関関係と因果関係」についてです。
この二つは紛らわしくてうっかりするとゴチャゴチャになって「罠」にはまります。
まず相関関係。
「2つのまたは2つ以上の変量の間で、一方の変量が変化すると、他方もそれに応じて変化する関係」
次に因果関係。
「因果関係とは、ある事象Aが起きることが事象Bの発生に対して影響する関係。」
このように意味だけ書並べると納得。
どこをどのように間違えるの、、、と聞きたくなりますが、
実は生活の中に山ほどあるんです、ゴチャゴチャが。
たとえば
「お酒をのむとお腹がでる」
「ミカンを食べると風邪をひく」
などなど。
これらは統計的数字を取ると相関関係があります。
お酒を飲むとき、普通おつまみも一緒に口にするから体重が増え、したがってお腹がでる。
ミカンは冬の果物だから風邪をひきやすい。
など納得できる理由があります。
しかし、
お酒を飲む→お腹がでる
みかんを食べる→風邪をひく
とはなりません。
因果関係はないのです。
統計から読み取る相関を因果関係にまで理論づけるには、次の手続きが必要です。
すなわち因果関係が成立するには、有意な相関があること、これを密接性といいますが、その密接性を調べます。
また時間性、普遍性、特異性、合理性をすべて満たす必要があります。
この5要件をすべて満たせば因果関係は成立するとはじめて判断するわけです。
全てのサンプルで、どんなときにでも成立。再現可能なとき、
相関関係は因果関係になります。
が、現実に見られる「AならばB」と言う言い方の多くは実は「AのときBになることが多いよ」と言う場合であるのです。
この違いをしっかりと見極めないと、私たちは思わぬ「罠」にはまります。

そうじ力の場合で言うなら、
「掃除をすると気持ちよくなって幸せと言う運を感じることが出来る人が多い」と言う相関はあるかもしれません。
が、「掃除をする→運がよくなる」と言う因果関係はまだ確立していないのです。
あるいは、文部科学省が子どもたちの学力と朝食について調査した統計から
「朝食を食べる→学力がつく」と言う因果関係を導くことはできません。
以前の話になるのですが、
「母親は子どもの排便シグナルを読むことが出来る→二歳までおむつはいらない」
と言う命題について考えたことがあります。
あの折も、この命題の設定を見たとき「水からの伝言」を思い出していたのですが、
今、相関と因果について考えていると、
改めて、上の命題について深く考え込んでしまいます。

いずれにしても、私たちは巷間に流布されている説を、テレビで見たとか、しんぶん雑誌で読んだとか、
あるいは、どこの誰が言ったから大丈夫と言うようにをア・プリオリに信じることなく、
しっかりと見極める確かな目が必要なものだと考えます。

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運がよくなるそうじ力 その2

「運がよくなるそうじ力」。
さてこれからが本番です。
何がって?
その怪しさについて。
いえ、別に私は著者の商売の邪魔をする気はありません。
この本自体がどうのこうのって書いてあげつらうことが目的ではありません。
私が気になるのは、
ニセ科学です。
と、言うのも本書の中に「浴室の掃除」という章があって、
著者は浴室をきれいに掃除しろと書いています。
これはOKなのですが、そのきれいにしなければいけない理由が、
なっなんと「水は感謝の言葉を理解する」「きれいな場所にはきれいな水が、、、」
なのです。
うわっ〜〜〜〜
これって、アレじゃないですか。
アレアレ。
そう有名な水からの伝言
「ありがとう」と言葉をかけると美しい水の結晶ができ、「バカヤロー」と言えば水が拗ねて(?)汚い結晶が出来るというあの「水からの伝言」。
水が言葉を理解するか?
また美しい・汚いと言う極めて主観的な事の判断を誰が、どのようにするのか?
さらに、一部では道徳の授業に使われる、、、
などなど物議を醸した「水からの伝言」です。
著者自身もファンタジーでありポエムであって科学ではないと認めながらも、
「いずれ証明されるだろう」と言う。
いずれ証明されるだろう、、、という言葉には読む者、見る者へ「限りない可能性」を感じさせます。
そして、この可能性は時や場所とともに形を変えヒョッコリと出てくるのです。
例えば、
今回のように「そうじ力」だったりと。
そうじ力の著者は善意で水の力を信じているのかもしれませんが、、、
やはり「運」がよくなりたいと願っている人々にとって、
「そうじすればいいんだよ」と書かれれば、「どうせやらなきゃいけない掃除なら、運が向くようにやろう〜〜〜」「水に感謝しよう〜〜〜」となっても不思議ではありません。
いえね。
水に感謝したり物を大切にすることは、大切です。
が、
水は美しい所では美しい水を出す→だから掃除しよう、、、
と、言う論理の進め方は間違いです。

「水からの伝言」が言われているようにニセ科学かどうかは今はわかりません。
著者自身も科学ではない、ファンタジーだと認めている。
と、言う現段階の「事実」をしっかりと認識することが肝要です。
科学と言う言葉にとかく権威を与えてしまいがちです。
が、科学とて誤謬、間違いを含んでいるということを、しっかりと見極めるためには、
いまの段階で確認されていることと、まだ確認されていないことの境界を知ることと考えます。
なお、
ニセ科学、インチキ科学に騙されないために、インチキ科学と言うサイトなども併せてご覧ください。

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運がよくなるそうじ力

年末からの掃除。
結局、やり残しがいっぱ====いあって慙愧慙愧の私です。
ところで今、書店の一角にコーナーを作っているのが「そうじ力」シリーズ。
御存知ですか???
私も正月早々、本屋さんで買い求めましたよ。
「3日で運がよくなる」というサブタイトルにつられて、、、

3日で運がよくなるそうじ力。
さてさてどんな内容か。
読む前からワクワク。
わくわく。
wakuwaku
、、、、、、
読み進み、
読み込み、
読み終わり、、、

うううう〜〜〜〜〜〜んんんん。

3日で運がよくなるそうじ力。
???????????

いえね。
掃除することの効用とか、
掃除すれば「こんなにいいことがあるよ」とか、
ここはこのように掃除すればいいよ〜〜とか、、、
とかとか。
役にたつことは一杯書いてあるのです。
空気の入れ替えの大切さや埃の害。
また私のように三日坊主にも勇気を与えてくれるし、
思いきり捨てることの潔さとかもいいのですが、、、、

古い物はマイナスのパワーを出すから捨てなさい。と書かれています。
捨てたら途端に幸せになった、とか書かれています。
素直な私(?)は信じてバンバン・バンバン捨てましたよ。
ダイレクトメールや古い手紙や財布の中にたまっていたレシート。
ドンドン捨てました。
スッキリ。
あああーーー幸せ。
そして翌日。
夫が「○○の500円券は?」
あっ、しまった!
一緒にすてた===
うぇえええ〜〜〜ん。
500円、ソンしたぁ。
おおお〜〜〜い。
本当に幸せになるんか???
運がよくなるんか????

まぁ、掃除の動機づけにはなるだろうが、
ア・プリオリに「掃除すれば運がよくなる」と書かれると、
私は疑っちゃいますね〜〜
個人的には
「楽しくなるそうじ力」
とかそんなタイトルの方が素直に受け入れられるなと思うのですが。
なにはともあれ、
掃除することはやっぱり大切だということですよね〜〜〜
あああ〜〜〜
年末のやり残し、今からやろう〜〜〜
そうそう、
継続は力、なのだ。
うう〜〜ん。自信ない。


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2007.01.02

今年の夢は

新しい年も明けて二日目。
一年の計は元旦にあり、
なんて言いますが、私は例年の如く寝正月。
大晦日はアレヤコレヤ、これやあれやでてんてこ舞い。
もっと早くからどうしてしない、とおのれを罵りながら、掃除に買い物におせち。
紅白やK1の時間はもうクタクタ。
ひたすら正月は朝寝坊するぞ=====を合い言葉に奮い立たせて残りの家事をやっていました。
一夜飾りは縁起が悪い〜〜〜なんて言うけれど、
それさえも出来なくて年が明けて新年早々に歳の神様をお迎え。
こんな私でも神様。見捨てないで〜〜〜〜〜
と、いうことで今年の抱負は「早くから計画的に」。
これって毎年????
まぁいいかぁ。

みなさんの今年の抱負はどのようなものでしょうか???
昨年は初夢について書きました。
今晩から明日にかけて見る夢が初夢です。
どんな夢を見るだろうか、、、
ドキドキ・ワクワク・
楽しみです。

今年は猪年。
猪というのは十二支の中でも地味です。
イノシシと言えば摩利支尊天堂です。
====
摩利支天はもともとは陽炎を神格化した女神で、七頭の猪に乗った三面六臂の本尊が祀られている。
元(中国)の禅僧、清拙正澄禅師の開山で鎌倉時代末期に創建される。
摩利支天は一切の災難を防ぎ、身を隠す術を得ると言われ、中世の武士の間に広まり、江戸時代には民衆に広く信仰された。
===
私も機会を見つけて参詣してこようと思っています。
もう一つ是非行こうと心に決めているのは護王神社です。
この神社は和気清麻呂がご祭神。
道鏡と清麻呂の話は面白い、、、
これはまたの機会にして、この神社も狛犬ならぬ狛猪が参詣者を迎えます。
また子沢山としても知られ安産の象徴でもあるイノシシ。
中国や韓国では豚だからか???なぁ。

一方、万葉集などにでてくるイノシシは得体の分からない獣、自然の猛威として謳われることが多いようです。
シカやイノシシのことを十六と呼んだそうです(四×四=16)
四は死に通じるということで嫌い十六としたということ。

あるいはイノシシと言えば萩の合方であったり(花札の絵柄)と、
なかなか愛敬のある動物です。

さてさて今年一年。
どんな年になるのだろうか???
初夢を楽しみに、チョットッ「猪談義」でした。

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2007.01.01

新しき年

何となく 今年はよい事あるごとし 元日の朝晴れて風無し 
==石川啄木==

あけましておめでとうございます。
昨年は、いろいろいろいろ〜〜〜あって慌ただしい一年でした。
今年はどんな年になることやら、、、

それはさておき、
今日は冬には珍しい穏やかな陽気。
ポカポカと射していくるひだまりの中に身を置き、
しずかな元日の一時を楽しみました。
こんな元日の日は啄木のこの歌がピッタリかと。
〜〜何となく 今年はよい事あるごとし 元日の朝晴れて風無し〜〜
本当に今年がよい年でありますように。
猪のように思いのたけをこめて。
またこの一年宜しくお願いいたします。

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