運がよくなるそうじ力 その2
「運がよくなるそうじ力」。
さてこれからが本番です。
何がって?
その怪しさについて。
いえ、別に私は著者の商売の邪魔をする気はありません。
この本自体がどうのこうのって書いてあげつらうことが目的ではありません。
私が気になるのは、
ニセ科学です。
と、言うのも本書の中に「浴室の掃除」という章があって、
著者は浴室をきれいに掃除しろと書いています。
これはOKなのですが、そのきれいにしなければいけない理由が、
なっなんと「水は感謝の言葉を理解する」「きれいな場所にはきれいな水が、、、」
なのです。
うわっ〜〜〜〜
これって、アレじゃないですか。
アレアレ。
そう有名な水からの伝言。
「ありがとう」と言葉をかけると美しい水の結晶ができ、「バカヤロー」と言えば水が拗ねて(?)汚い結晶が出来るというあの「水からの伝言」。
水が言葉を理解するか?
また美しい・汚いと言う極めて主観的な事の判断を誰が、どのようにするのか?
さらに、一部では道徳の授業に使われる、、、
などなど物議を醸した「水からの伝言」です。
著者自身もファンタジーでありポエムであって科学ではないと認めながらも、
「いずれ証明されるだろう」と言う。
いずれ証明されるだろう、、、という言葉には読む者、見る者へ「限りない可能性」を感じさせます。
そして、この可能性は時や場所とともに形を変えヒョッコリと出てくるのです。
例えば、
今回のように「そうじ力」だったりと。
そうじ力の著者は善意で水の力を信じているのかもしれませんが、、、
やはり「運」がよくなりたいと願っている人々にとって、
「そうじすればいいんだよ」と書かれれば、「どうせやらなきゃいけない掃除なら、運が向くようにやろう〜〜〜」「水に感謝しよう〜〜〜」となっても不思議ではありません。
いえね。
水に感謝したり物を大切にすることは、大切です。
が、
水は美しい所では美しい水を出す→だから掃除しよう、、、
と、言う論理の進め方は間違いです。
「水からの伝言」が言われているようにニセ科学かどうかは今はわかりません。
著者自身も科学ではない、ファンタジーだと認めている。
と、言う現段階の「事実」をしっかりと認識することが肝要です。
科学と言う言葉にとかく権威を与えてしまいがちです。
が、科学とて誤謬、間違いを含んでいるということを、しっかりと見極めるためには、
いまの段階で確認されていることと、まだ確認されていないことの境界を知ることと考えます。
なお、
ニセ科学、インチキ科学に騙されないために、インチキ科学と言うサイトなども併せてご覧ください。
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