湯川秀樹 生誕100年
物みなの底に一つの法ありと日にけに深く思い入りつゝ
今日1月23日は湯川秀樹の生誕100年です。
日本における近代物理学の祖とも言われる湯川秀樹。
「近代物理学は、
未来のことははっきりとはわからないのが本当だという。
そうだとするとわれわれの未来に対する冒険は
いつになってもなくならないと覚悟せねばならぬ。
しかしそこにこそ希望があるわけである。」
湯川は未来に対する冒険は果てることなくしかしそこには
夢と希望があると言う。
「科学は絶えず進歩している。常に明日の飛躍が約束されている。
物理学にとっても今日もまた過渡期でないと、誰が言えるだろうか。」
今日の成果に驕ることなく明日への飛躍を目指して物理学者は、現実と未来を謙虚に受け止める。
「現実はその根底において、
常に簡単な法則に従って動いているのである。
達人のみがそれを洞察する。」
「現実はその根底において、
常に調和している。
詩人のみがこれを発見する。」
「現実のほかにどこに真実があるかと問うことなかれ。
真実はやがて現実となるのである。」
物理学はその学問上、戦争と結びつきやすい性質があります。
原子力。
核。
湯川にとってそれは自分の学問のことだけでなく人類共有の問題でありました。
湯川、朝永、坂田は核をめぐる政治問題に臆することなく立ち向かいました。
ラッセル・アインシュタイン声明。
パグウォッシュ運動。
科学者京都会議。
その中心で湯川はいつも核抑止を表明すると共に自分に続く若い研究者を育てていくことも忘れはしません。
科学者の社会的責任を最後まで貫いた湯川秀樹。
「疲れても寝ても命ある限り思ひとどまるときはあらなく」。
今日生誕100年。
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