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2007.04.05

全国学力テスト実施前にあたり

問題山積の全国一斉学力テスト。
情報を民間企業に流出する事にプライバシーの侵害として識者や保護者、教師から相次ぐ不安の声をうけ、遂に文科省は都道府県教育委員会に対し、「例外」として子どもに氏名を記入させずに番号方式で実施してもよいとする連絡文書を出しました。
これは文科省が3月29日付で都道府県教育委員会に出した「事務連絡」です。当該市町村の個人情報保護審議会などから氏名を書かせることについて支障があるとの指摘があるなど「特別の事情がある場合」は、氏名の代わりに個人番号を記入させる「例外措置」が可能だとしています。
しかし、番号方式でおこなう場合は今月6日までに都道府県教委を通じて文科省に連絡するよう求め、連絡がない場合は例外措置はとれないとしています。3月29日付けの文書で4月の6日までに返答せよと言う事ですが、これは時間的にかなり厳しい。春休み中であること、学年末、学年初めの諸課題や人事異動などなど学校にとって多忙な時期です。こんな時期に一週間で返答せよと言うのは大変です。
4月24日実施される全国一斉学力テスト。
算数(数学)、国語です。そして問題の生活習慣などの質問調査の時間。
昨年行われた予備調査でこの質問事項が問題になりました。
「ふだん、1日あたりどのくらいの時間、テレビやビデオ・DVDを見ますか。」
「学校の時間以外に、普段1日あたりどのくらいの時間、勉強をしますか。」
「あなたの家には本が何冊くらいありますか。」
「1週間に何日、学習塾に通っていますか。」
「携帯電話で通話やメールをどのくらいしていますか。」
あなたは、家の人と次のことを一緒にしますか。((1)野球場やサッカー場などに行ってスポーツ観戦をする(2)美術館や劇場などに行って芸術鑑賞をする(3)旅行に行く)」

また学校に対しては以下の質問。
「児童は学校生活を楽しんでいる。」
「児童は礼儀正しい。」
「生活保護世帯の児童の割合はどれくらいですか。」
「昨年度、定期的な家庭訪問をどのくらい行いましたか。」
「学校運営に校長のリーダーシップが発揮できていると思いますか。」
などです。

しかもさらに顰蹙なのは、小学六年生はベネッセ、中学三年生はNTTデータと民間に委託する事です。
テストの回収、採点、集計などを行うわけです。
委託料は49億円(07年度)です。税金ですよ。
受験産業に子どもたちの情報を丸投げする文科省って一体なぁ〜〜〜に?
有名な伊吹文明文科相は、
「契約の内容として、営業とか利益活動に使わないことははっきりしている」と述べています。
ベネッセも「無断で個人情報を使用することは、契約上ありえない」と話しています。
しかし民間企業が個人情報を不正に使わないようチェックする体制は明らかではありません。
そもそも、子どもたちの学力がつくよりは、競争が優先される学力テストと言う事で、導入の目的自体も疑問されている中での強引な実施。そしてその結果の分析や次への方針が民間に牛耳られていくとしたら、このテストは早々に廃止することが望ましいと考えます。

なお以前の記事ですが学力テストについて書きましたのでお時間がございましたらご覧下さい。
全国学力テスト その1
全国学力テスト その2
全国学力テスト その3
全国学力テスト その4

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コメント

 テーマは異なりますが、久々に記事を書きましたので、TBさせていただきます。

投稿: harayosi-2 | 2007.04.05 20:41

 TBが通っていないようなので、再度送信しておきます。

投稿: harayosi-2 | 2007.04.07 10:08

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そんなに偏差値に頼りたいかね。つまらん行政じゃ。 [続きを読む]

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