金融ビッグバン10年
金融自由化、いわゆる金融ビッグバンから10年。
金融取引に関わる規制を緩和。
金融持株会社の解禁、外国為替取引の管理撤廃。などなど「貯蓄から投資へ」と高らかに謳われ多くの人たちが株式市場に参入しました。
こうした結果、日本経済はどの様に変わったのでしょうか?
第一に挙げられることは証券市場の担い手が交代、変わったことです。
企業が資金を市場から調達して経営するという本来の証券市場の性格が、企業から利益を吸い上げ、その利益をアメリカがさらに吸い上げるという図式が出来上がった10年です。ホリエモンしかり、村上ファンドしかり、、、
資金の出資者はアメリカです。
アメリカ金融資本が日本の金融市場に目をつけ、ボロもうけをするために日本市場の「内部留保」を吐き出させるやり方でした。
1997年、自社株購入券(ストックオプション)が認められ企業の側も高株価、高配当を追求するようになりました。
そして翌年の98年には外為法が改正されて自由に外資が入り込んで来るようになります。
そして企業を金融商品として売るようなシステムまで出来ます(株式交換制度、株式分割の無制限化などなど)
日本政府はとにかく不況で喘いでいる企業に利益を上げさせるため規律なき自由化を促進。
国際競争に負けない企業作りを目指しながら結果は村上ファンドのような「マネーゲーム」が跋扈する無法化証券市場が出来上がったのです。
マネーゲームは所詮ゲームです。
実態のない商品が売り買いされるだけで、利益はある一点に集中的に吸い上げられる仕組み。
こんな仕組みがいつまでも続くわけはありません。
破綻は目に見えています。
ものつくりを手放し、熟練工を育てず、目の前の利益だけに血走っていた時代はもう終焉がそこにきているのです。
これからの時代は、企業が売る商品その物の品質や安全性がきびしく問われ
高度の技術が要求される時代なのです。
今、やるべきことは何か?
それはもう一度原点に立ち返り日本経済を支えていた「高度な技術とものつくり」を支え、伸ばしていくことではないでしょうか???
私たち消費者も「捏造やヤラセや嘘」の商品を見抜き確かなものを生産者とともに生み出す意識をしっかりと持ち、企業を育てていくことも大切な課題だと考えます。
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