ナゲキバトを読んで
ナゲキバトと言う本を読みました。
以前から友人に紹介されていたのですが、つい日常に追われ、本のことは記憶の隅に追いやられほぼ間違いなく忘れ去る直前。
ふと思い出して手にとり、読み始めました。
読む込みました。
気がつくと読み終え、
本を閉じた瞬間、深いふかい感動で一杯になりました。
「あっっ、誰かに伝えなくちゃ、この本のこと」。
そう言えばこの本自身、もともとは自費出版ででたものだそうです。
それが口から口に伝わり、今や全米で静かなブームを起こしているそうです。
なるほど。
言われてみれば、、、
実際、私も友人の口からこの本を知り、そして今はどうにかしてこの本を多くの方に読んでもらいたいと思っています。
内容、あらすじはちょっとネタバレにならないように本の紹介ページを参考に以下に書きます。
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主人公のハニバルは9歳の少年。交通事故で両親をなくしたハニバルは、一人暮らし祖父の“ポップ”のもとで暮らすことになった。
祖父から話を聞いたり遊びを教わったり、ちょっとした仕事を習ったりとする中で両親のいない淋しさを癒していく毎日。
あるとき、猟銃を撃ってみたくてたまらないハニバルは、眠っている祖父のポケットから弾を盗み、一羽のナゲキバトを撃ち殺してしまう。祖父は、巣に残された二羽のヒナのどちらかを選び、撃つように促した。遺された父鳥だけでは二羽は育てられないからだ。
うそをつくこと、生きものを殺すこと。好奇心から起こしてしまった事態に、罪の意識に心を痛めるハニバル。そんな孫に対して祖父は、そうした行為のもつ深い意味と、責任は自分自身でとらなければならないことを伝える。
神とは何か、
生きるとは何か、、、
祖父は静かに優しくそして厳しく伝えていく、、、、
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私はこの本を読み終えたとき、
以前、ここでも紹介させていただいた「父母の祈り」を思い出しました。
もう一度紹介します。
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父母の祈り
神よ、わが子が自分の道を歩めるように、
わたしが歩みたいと望んだ道を子どもに強いることがないように、
わたしにできなかったことを子どもに強いて、苦しめることがないように、
神よ、わたしを守ってください。
わが子が歩み行く遥かかなたを見据えて、今のわが子の過ちを見守らせてください。
ゆっくりと成長するわが子の姿を、優しい心で見つめることができますように。
些細ないたずらに微笑みかける時と、悪しき行いを毅然とたしなめる時、
その二つの時を見分ける英知を与えてください。
わが子の怒り狂うことばや、押し黙る孤独な姿に、
悩み苦しむ子どもの叫びを聴き取ることができますように。
そして、深い淵を越え、子どもに歩み寄り、理解しあう事ができるよう、
わたしに力を与えてください。
神よ、できないことに目を留めていらだち、怒りの声を上げるのではなく、
わが子が上手にできたことに目を向けて
喜びのことばで褒めることができるよう、
私を導き、ちからをあたえてください。
私が心からわが子を大切にすることによって、
子どもも、心から人を大切にすることができますように。
わが子が力強く自分の道を歩めるように、わたしは子どもを送り出したい。
神よ、どうかわたしに、その勇気を与えてください。
(マリオン・B・ダーフィーの『祈り』から )
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神に祈るとは、
自分の願いを頼むことではない。
あらゆる時、あらゆる場面で「判断を間違えない勇気と知恵」を授けてください。
と、祈ることなのだろうか、、、
神は決して御利益なんて人間に与えない。
神が与えるのは人間が自分自身と向き合うひたむきさだけなのだ、、、
と、言うことでしょうか?
そう言えばクリスマスの夜のこと、こんな一節が文中にありました。
「人間は世界を変えようとして軍隊を動員するが、神がこの世を変えるために送ってよこされたのは、たったひとりの赤ん坊だよ」。
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コメント
この記事をTBしていただいて、ありがとうございました。TBをうけたほうの記事は、それほど反響もない、つたない創作でしかありませんでしたのに(アクセス数はまあまああったのですが、あいかわらずコメントは一個もなし)。
空に浮かぶ雲の変化や、ほそくなったセミの声が、過ぎていくひと夏を告げるとき、これまでに会った人々や冒険が脈絡もわからず蘇えってきたりします。クリスマスという行く年を前にして『ナゲキバト』をお書きになったラリーさんにも、そんな不意の訪れがあったのでしょうか。その本、読んでみたいな。
投稿: わど | 2007.08.23 19:04
瀬戸さんの紹介を読んでこの本を読んでみたくなりました。邦訳はどの出版社から出ているのでしょうか? 出来れば子ども達にも読ませたいと思います。
投稿: アッテンボロー | 2007.08.23 23:30
わどさん。
アッテンボローさん。
こんにちは。
コメントありがとうございます。
わどさん。
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空に浮かぶ雲の変化や、ほそくなったセミの声が、過ぎていくひと夏を告げるとき、これまでに会った人々や冒険が脈絡もわからず蘇えってきたりします。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
わどさんの短編、読ませていただいていますよ。
それからコメントとかも、、、
トン族が面白かった!!!
今回の短編もパステル色の青春の入り口が夏の情景と心情と絡まって素敵な作品です。
だれでもがコッソリと持っている「あの夏」を思い出す懐かしい仕立てですね、、、
そんな夏もあとちょっと、秋が漂ってきました。
また実りの季節の作品、楽しみにしています(^.^)
アッテンボローさん。
いつもブログ拝見しながら笑ったり納得したり、あるいは貧困な政策に一緒に怒ったりとさせていただいています。
坊ちゃんもお元気な由、嬉しく思います。
お嬢ちゃんもお元気でしょうか?
この夏の暑さにへたれていませんか???
私はもうヘトヘト(^^;
歳です(^^;(^^;
さて、ナゲキバトですが、出版社は「あすなろ書房」です。静かな淡々とした小説ですぐに読めます。
是非、ご覧ください。
またご感想などお教えくださいね。
では、、、お元気で(^.^)
投稿: せとともこ | 2007.08.24 18:23
今晩は。
遅くなりましたが漸く「ナゲキバト」を読みました。感想を記事にしてトラックバックさせていただきました。読んでいただければ幸いです。
投稿: アッテンボロー | 2007.11.15 21:38
長女と次女に「ナゲキバト」を勧めてみました。今夜10時頃に話したのですが、長女は早速読み始め11時頃には読み終えていました。我が子ながら読書の早さには驚きます。
感想を言うのは苦手と言われてしまいましたが、ちゃんと話の途中でお爺さんに関する秘密に気づいていたり、それなりに読めていたようです。
明日は次女に読ませるか、息子も読んで欲しいというので私が読み聞かせることになるか分かりませんが、家族で一つの本を読めるというのは楽しいことだと思います。
瀬戸さんには本当によい本を紹介していただきました。感謝しています。
投稿: アッテンボロー | 2007.11.19 23:20
アッテンボローさん。
こんばんは。
コメントありがとうございます。
そうですか、、、早速お嬢ちゃん、読まれましたか。
さすがアッテンボローさんのお子さん。
感性豊かに育っていると感心しています。
楽しみですね。
あなたは幸せものです。
ご家族の共通の話題があるなんて、
本当に素敵。
どうぞ、これからも楽しい団らんをいっぱい、いっぱい作ってくださいね。
また、ブログ楽しませていただきますよ。
では、、、ね。
投稿: せとともこ | 2007.11.20 21:02
僕もこの本を読みました。
感動します・・・!
こんな本初めてです。
本当に心の奥深くにしみわたっていくような感覚になりました。
この本、たくさんの人に読んでもらいたいです。
投稿: HORNTAIR | 2008.12.13 18:17
HORNTAIR さん。
こんにちは。
コメント嬉しく拝見しました(*^-^)
本当に良い本でしたね。
私も読んだ直後にブログに書いて、多くの方に読んでいただいたら、、、と思いました。
いいっぱい、いいっぱい、良い本ってあるんでしょうね。
また素敵な本を見つけたらお知らせくださいね。
では、、、
投稿: せとともこ | 2008.12.14 11:33