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2008.02.08

食のリスク管理

餃子問題で改めて「食の安全」に注目が行き出した今、
改めて2003年制定の「食品安全基本法」について考えてみます。

2001年狂牛病第1号発見から、翌々年の2003年5月に食品安全基本法が制定されたわけです。
その目的を以下のように定めています。
「(目的)第一条 この法律は、科学技術の発展、国際化の進展その他の国民の食生活を取り巻く環境の変化に適確に対応することの緊要性にかんがみ、食品の安全性の確保に関し、基本理念を定め、並びに国、地方公共団体及び食品関連事業者の責務並びに消費者の役割を明らかにするとともに、施策の策定に係る基本的な方針を定めることにより、食品の安全性の確保に関する施策を総合的に推進することを目的とする。」
そして科学的知見に基づきリスク評価を行う機関として内閣府に食品安全委員会が設置。
ここにリスク管理とリスク評価が分かれました。
これはなかなか良いことのように思われますが、必ずしも現実はそうではありません。
では、これから簡単に食品安全行政について見ていきますが、
まず科学と政治についてリスク分析という点に絞ると、3つのモデルが考えられています。
「テクノクラティック・モデル」リスクに関する政策は専門家による科学的な考慮だけで決定される。
「決断主義モデル」政策にはさらに技術的・社会的・政治的な考慮もされる。が、科学的作業は分けて考えられる。
「透明モデル」科学的なリスク評価も社会的・政治的な考慮を受ける。
の3つのモデルです。
では具体的にどの様な要素によって社会的考慮がなされるか?
と言うと、
「スコープ」(範囲)
「ベンチマーク」(基準)
が主です。
また政治性と言う意味では「有害性と無害性」があります。
この時、いつも省みなければならない一つに「科学が中立」であるか?
と言うことです。
例えば日本の米国産牛肉問題ではリスク評価の前段階とリスク管理の政策決定が不透明だったわけですが、これはそもそもリスク評価方針として評価前提が殆どないにも関わらず、米国側が輸出条件を守るという仮定(この仮定自体も別の選択肢の可能性はあったにも関わらず)で、リスク管理者は輸入再開を決定しました。
しかも「科学的に価値中立」という立場をもってして決定したことは今なお記憶に新しいところです。食品の安全という最も大切なことが「価値中立な科学」というイメージによって覆い隠されることは、責任の所在が曖昧になることであり、同じことが繰り返されることでもあります。
科学は絶対ではない、間違える可能性も含んでいる。
だからこそ、決定のための科学的・政治的根拠を明らかにすることこそが「リスク管理」ではないでしょうか?
そのためには安全委員会などだけでなく消費者も食品の安全に積極的に関わるような仕組み・機関を作って、その声が決定に届くようにしていきたいものです。

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コメント

難しい食についてはコメントできませんが、
100円ショップの恐ろしさと、100円マックに恐ろしさをずーっと感じています。
安ければいい。という理屈。口に入れるものを大切に思わないこと。最低限必要な経費はあるはず。ただただ安い。ということに走りすぎていると思います。
そのくせ一粒300円のチョコに走ってみたり、三ツ星のレストランが一年先まで予約がとれなかったり
高校生がビュトンのバッグを買うために怪しいバイトをしてしまったり。お金を使うポイントが激しくずれているようなきがします。
自給率が低いことになぜ政治家はいままで放っておいてしまったのか。
消費者が安いものに走りすぎることをマスコミはもっと警鐘をならすべきではなかったのか。
母と名のつく人は少なくとも、食の安全を人一倍気にしなくてはいけないと思います。
衣よりも住よりも食を大切にしたいものです。

投稿: ふーちゃん | 2008.02.09 21:21

ふーちゃんさん。
こんにちは。
コメントありがとうございました。

本当にそうですよね。
次代のことを考えると、子どもたちの、しかも生まれる以前の環境も考えると母と名のつく、あるいは母となる人の
食への問題意識は大切だと思います。
自給率が4割というこの国で、
胃袋を守ることは、個人の努力だけでは無理ですよねぇ。
やはり行政の在り方や姿勢を問うべきだと思います。
と、言うことで、ため息尽きつつ、、、つつの毎日です。
お互いに自分で出来る小さな努力はしていきましょうね(^.^)
では、、、またね!

投稿: せとともこ | 2008.02.10 17:40

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