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2008.04.17

私学の行方その3

先日、wdさんから立命館大学の新設学部の定員問題についてコメントを頂きました。
また内田樹の研究室でも大学はビジネスなのか?と言うエントリーで内田さんは私立大学の経営について言及。
さらにコメント欄で皆さんが詳細に分析。
読めば読むほど、大学当局がビジネスに走り(まぁ、これは仕方ないとは言え)
本来の学問が横に置かれていく状況がすすみつつあるようで、ため息。
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「大学経営」にはむろんビジネスマインドが必要である。
大学がつぶれたら教育はできないからである。
けれども、教育活動を続けるために経営の工夫をすることと、より大きな収益を上げるために教育活動に工夫を凝らすことはまるで別のことである。
そのことに気づかない人々に教育を語って欲しくない。
(内田樹)
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私としては珍しく(?)内田さんに同意。
そう言えば以前、話題にした江原さん。旭川大学の講師を辞退なさったそうです。
これだって、旭川大学にしたら江原さんは「人寄せパンダ」で、突き詰めれば私大経営になるんでしょう。

私立大学の経営困難は、即、学生の授業料に反映されるわけです。
これは受益者負担という考えが根強いからです。
一例を挙げるなら、
医師養成の学部(医学部)は私立大学では6年間で平均3000万円から4000万円の学費が必要とされています。将来医師になるということで利益に対する負担を求める、つまり経営・経済の論理が働いているからです。
人命をあずかるという最も公的な仕事が、利益で支配されるとき、
そこには経済の格差がドーンとたちはだかり、然るべき能力が発掘されないまま終わる可能性もあります。
残念なことです。
大学の自治、学問・思想の自由、そして教育・研究の機会均等をもとめ、
さらに私学の学生・保護者の経費負担減をはかるために1974年に私立学校振興助成法が成立。
国庫助成運動や2006年問題留保撤回運動など課題は満載です。
が、私学の教育・研究の充実を目指す事は、なによりも社会への貢献、利益の還元であると私は考えます。
今、日本は各先端技術で世界のトップの座を明け渡しつつあります。
またOECD学力テストでも不満な結果に終わりました。
少しづつ、日本の公教育、高等教育が崩れていく予感がします。
今なら間に合う。
今なら、まだ次代の子等に伝えることが出来ると思います。
日本がずっと誇ってきた「教育の灯」を。
さらにこの問題、検討を重ねていきたいと思います。

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コメント

 現在、私立大学は全入の時代で、生き残りを掛けて経営に懸命の努力をしているものと理解しております。
 そこでお尋ねしますが、日本は世界と比較して数が多いのか少ないのかよく知りません。
 自然淘汰と言うよりもわざと私学の再編を遣ろうとしているのかどうかです。
 不勉強なのでその辺のところを教えて下さい。

投稿: hitoriyogari | 2008.04.17 17:08

hitoriyogari さん。
こんにちは。
お元気ですか?
このところ、雨が続きますが如何お過ごしでしょうか?


さて、頂いたコメント。
私立大学の数は、下記のサイトを参考にします。
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/00329-oosaki.html#I-1-3
「アメリカは、歴史的には私立大学が中心であったが、第二次世界大戦後、州立大学の発展がめざましく、1995年現在で私立大学は、学校数では、なお、55%(4年制73%、2年制28%)を占めているが、学生数では22%(4年制30%、2年制4%)を占めるに過ぎない。
ヨーロッパ諸国では、私立大学はきわめて例外的な存在でありフランスでは、学位授与権のある私学はない。イギリスでは、バッキンガム大学1校のみであ
る。ドイツでは少数の教会立等の大学はあるが、学生数の2%を占めるに過ぎない。」

と、言うことで、そもそも私立大学の存在自体がすくないようです。

国が教育を保障するという考えなのでしょうね。

投稿: せとともこ | 2008.04.18 15:34

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