核燃料サイクル施設 直下に活断層
青森県六ケ所村にある日本原燃の核燃料サイクル施設の直下に未知の活断層が存在する?と言うニュースが5月25日配信されました。
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青森県六ケ所村の日本原燃原子燃料サイクル施設の直下に、マグニチュード(M)8クラスの大地震を引き起こす地下活断層があるとの調査結果を、東洋大の渡辺満久教授(変動地形学)や広島工業大の中田高教授(地形学)らの研究グループがまとめた。最新活動時期は過去3万年以内で、06年改定の原発耐震指針の評価対象(12万〜13万年以内)になるとみられる。渡辺教授は「耐震性のチェックをやり直すべきだ」と指摘する。
(上記ニュースより)
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これは大変、と言うか。
きっちりと調べる必要があります。
と、言うことで、更に内容を見ていきましょう。
研究グループが、核燃料サイクル施設周辺の地形などを詳しく調べた結果、施設の東側の陸域で太平洋に向かって急激に傾斜しているところが長く続いているのを見つけたというのです。
こうした地形は、地下に逆断層が存在することを示すといいます。研究グループが日本原燃の地下探査データを解析したところ、地上で見つかった傾斜と平行に傾いた地層があることがわかり、地下に長さ約15キロメートルの逆断層が存在することを強く示唆していました。
地層に含まれる火山灰などのデータから、この逆断層は3万年以内に活動したことがある活断層とみられるといいます。
この断層が動いた場合はM8級の地震が起きるおそれがあると指摘。
日本原燃は昨年、核燃料サイクル施設の耐震性を、施設の近くを通る、長さ約六キロメートルの「出戸西方(でとせいほう)断層」が動いた場合を想定して検討していました。
日本原燃が昨年、原子力安全・保安院に提出した耐震安全性評価結果では、出戸西方断層の活動による地震の揺れを最大と想定し、安全評価のための基準地震動を450ガル(ガルは加速度の単位)としています。
この450ガルという想定だけでいいのか?
と言うと、かなり不安です。
実際、東京電力が中越沖地震の起きる前に柏崎刈羽原発で想定していた地震の揺れと同じです。
そこで東京電力は今月になって、中越沖地震を受けて検討した結果として、基準地震動を450ガルから2280ガルに引き上げると発表。
いつ起きても不思議でない地震。
どこにでも起こりうる可能性のある地震。
神戸を思いだし、
近くは四川を思い出します。
1995年の兵庫南部沖地震で「原発の安全神話」は根底から覆ったことは、記憶を繙けばすぐに思い出します。
2005年、宮城沖地震で女川原発の緊急停止。
2006年3月、北陸電力の志賀原発運転差し止め訴訟、、、
などなど思いだします。
原子力安全委員会も「耐震設計審査指針」を見直すなど、一定努力はしています。
が、いったん地震になれば大きな二次災害が予想される原子力ゆえ、安全に安全、
もう一度さらに、
安全に厳しいチェックが必要と思います。
今回のような結果が出てくれば更に慎重に念入りに調査をしてもらいたいと切に思います。
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コメント
はじめまして alamatと申します。
現在青森県に在住しています。非常に問題ですね。六ヶ所村だけでなく東通村にも現在原発着工しています。地元は、あきらめに近い感じですね。使用済み核燃料の問題がいつも地元メディアを賑わせています。原燃側は、最終処分場にはしないとしていますが、不安です。なぜなら県条例での採決までにいたっていませんから(理由として国への配慮があります)
原発による、経済面での恩恵を一番受けた自治体が、六ヶ所村であるのも事実です。統計資料ではっきりわかります。残念ながら財政状況、雇用状況の非常に悪いわが県が、原発建設による補助金や雇用創出に頼ろうとしているのも事実です。実際地元TVや新聞などに宣伝番組や広告の数がすごいです。
安全面の配慮に関しては心配ですね。情報が公開されるのが遅いですから。本当は、電力を必要としている大都市に建設してもらえるのがベストなんですが・・・・
投稿: alamat | 2008.06.02 01:06
alamat さん。
初めまして。
コメントありがとうございます。
そうですか、、、青森在住ですか。
六ケ所村の今回の情報は、alamat さんにとって、とても気になるところだろうと想像に難くありません。
経済的な恩恵という担保で、安全を切り売りしていく行政のやり方には疑問がいっぱいあるところですよね。
原発ではありませんが、基地の町なども同様の矛盾を抱えています。
原子力発電そのものが転換期になる今、こうした問題を徹底的に討論していく事が肝要なのでしょうね。
そのためにも情報の一はやい開示が求められます。
東京原発の映画を思いだしながら、alamat さんへのコメントを書いています。
と、言うことで、またご意見などお聞かせ頂けると嬉しく思います。
投稿: せとともこ | 2008.06.02 10:26
青森も含めて東北地方にはこのような活断層は山とあります。
原子力発電は現在の電力需要には欠かせない手法ではありますが、一方で日本は地震大国であることを忘れてはいけません。いつどこで、相当の被害をもたらす地震が起きてもおかしくはないのです。
やはり原子力発電への依存度を下げていく努力をもっと進める一方で、核廃棄物の処分の仕方を再検討する必要があるのではないでしょうか。
ましてや、経済的な恩恵でもって安全を切り売りしていく行政のやり方は、基地問題も含めて、きわめて疑問を感じます。
今回研究者グループが発見した事実に関しては、早急に再調査を行い、再評価を行って情報開示してほしいと思います。
それにしても、中田高先生、広島工業大学にいらしたとは知りませんでした。先生は、あの兵庫県南部地震の際、一番最初に現地入りし、野島断層を確認された先生です。
投稿: かねごん | 2008.06.12 12:04
かねごんさん。
こんにちは。
お久しぶりです(^.^)
お元気でいらっしゃいましたか???
かねごんさんと言えば、私の中では宇宙とランス・アームストロングです(^.^)
先日もランスの本を本棚で見ていて、かねごんさんのことを思い出していました(^.^)
さて、それはさておき、私も代替燃料については、今後の開発に期待しています。
絶対、必要ですよね。
いずれにしても、何か事が起きてから調査するのではなく事前に考慮するように望まれます。
では、、、またね(^.^)
投稿: せとともこ | 2008.06.12 14:37