ハロウィン
ハロウィンですね。
日本でも随分定着したようで、9月の末頃からいろんなお店では、
カボチャや魔女やコウモリやらお化けや、、、とにかく可愛い小物が並びます。
私も子どもが小さい頃は近所の友達たちとハロウィンを毎年していました。
黒のゴミ袋で何やら工夫して仮装(?)してくる子どもたちにキャンディーとか缶バッチとシールとかあげていました。
懐かしく当時を思い出しています。
今、住んでいる所では、
先週あたりの土曜日に子どもたちがハロウィンをしていたようです。
そこはそれ。
さすが日本人。
別に10月31日に拘らないところが面白い。
そもそもは、ケルト人の信仰からきています。
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ケルト人の1年の終りは10月31日で、この夜は死者の霊が家族を訪ねたり、精霊や魔女が出てくると信じられていた。これらから身を守る為に仮面を被り、魔除けの焚き火を焚いていた。601年に法王1世が宣教師にケルト人へキリスト教改宗の策として、「ケルト人の信仰法である木の伐採は行わずに、木の真上にはキリストの神様がいてそのために木を信仰し続けなさい。と広めなさい」と言ったのがいまのハロウィンになったきっかけでもある。
(wikipediaより)
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妖精たちの夜と言うタイトルで夏至の日にエントリーを挙げた事があります。
それは、ケルト人の死生観をも含めて「神」について書きました。
ちょっと引用。
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==妖精はどこからきたか?==
「妖精は単なる空疎な想像上の生き物ではない。その淵源を民間伝承や神話伝統の物語にたどっていくと、過去から長い時間をかけて人間が培ってきた文化や風習、そしてその時のその生活の場となった土地の風土が深く関係していることが自ずと分かって来るからだ。」
と、初めに書かれています。
そしてその起源は6つ。
1、元素・自然の精霊
2、自然の擬人化
3、卑小化した古代の神々
4、先史時代の精霊、土地の霊
5、堕天使
6、死者の魂
1は「地・水・火・風」の精霊です。
名前はお馴染みの「ノーム」「ウンディーネ」「サラマンダー」「シルフ」。
後世の数々のドラマに出てきます。
2、自然の擬人化については、世界各国共通の「もの」を感じます。
日食、月食、災害に対して基本的・科学的知識がいまだ明らかでない時代。
人々は原因不明の「悪」にはドラゴンや魔女を。
恵みや幸には太陽神や穀物神を信じました。
物活論(アニミズム)や汎神論(パンセイズム)です。
これが妖精誕生の起源の一つであろうと推測することは難くありません。
3、卑小化した古代の神々
4、先史時代の精霊、土地の霊
については、ケルト神話やアイルランドに今も残る先史時代の遺跡などから、推察。
妖精が超自然の力を持つようになっていった歴史や言い伝えがあります。
5、堕天使としては、キリスト教と民間信仰とのゆるやかな共存が伺われます。
イエイツは「ケルトの薄明」と言う本の中で次のように述べているそうです。
「人々の想像力は、むしろ幻想的で気まぐれなもの中に住んでいる。そして幻想も気まぐれも、もしそれが善なり悪なりと結びつけられることがあれば、それらの命の息吹であるところの自由さを失ってしまうのだ」と。
6、死者の魂は極めて日本的です。
つまり「霊魂不滅・転生思想」です。
この考えは興味深いものがあります。
ケルトでは、死者の魂は蝶や蛾の姿をとると言われています。
ピクシーはまさにそうです。
死者と妖精の境目ははっきりしていないようです。
妖精はハロウィーン日、「死者の国の「十分の一税」を納め、
その夜、丘で死者と手を取り合って踊ると言い伝えられています。
(以前の記事より)
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ケルトでは死者の魂は蝶や蛾になり、そして妖精になる。
そして今晩、妖精たちは踊り明かすそうです、、、
この夜は人間たちは仮装をして、妖精たちや死者の魂に負けないように、
過ごしたのでしょうね。
とは言え、妖精たちをこよなく愛したケルト人。
妖精が見えやすい日は、妖精界の扉が開いて人間界と交流すると信じ、
5月1日のメイ・デイ、6月24日の聖ヨハネの祝日(夏至前夜)、10月31日ハロウィーンと一年に3回もお会いしていたようです。
妖精が見えやすい時間は日暮れどき、真夜中、日の昇る直前、太陽が頭の上にきて影が消えるほんの一瞬です。
この一瞬に、遠い祖先の魂と厳しい自然に住む現実との交流を図る事で、
ケルト人は、より宇宙へと広く大きく深く進んでいったように思います。
なん素朴で素敵な思いだった事でしょう、、、
日本人である私とは、その死生観や神への信仰は違うだろうが、
それでも去来するものは同じ様なそんな気がします。
と、言う事で今晩はハロウィン。
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