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2009.01.22

「日本にノーベル賞が来る理由」を読みました

日本にノーベル賞が来る理由を今、読み終えました。(サイトは「来る」ではなく「来た」です)
著者は伊東 乾さん
「作曲家=指揮者。ベルリン・ラオムムジーク・コレギウム芸術監督。東京大学大学院物理学専攻修士課程、同総合文化研究科博士課程修了。松村禎三、レナード・バーンスタイン、ピエール・ブーレーズらに学ぶ。2000年より東京大学大学院情報学環助教授(作曲=指揮・情報詩学研究室)、2007年より同准教授。東京藝術大学講師、慶応義塾大学などでも後進の指導に当たる。基礎研究と演奏創作、教育を横断するプロジェクトを推進。」
と言う異色の人です。

さて、そんな伊東さんの書いた「日本にノーベル賞が来る理由」。
とても面白くスラスラと読むことが出来ました。
内容については、上のサイトなどにもチラホラと書いてあるので、ここでは書きません。
ただ著者が訴えたかったこと、声を大にして伝えたかったことは、
読んだ者としては誠実に応えていくことが出来たらと思い、まずはエントリーとしてここに挙げておこうと思いました。
日本に期待されている役割、世界が注目する日本の役割とはなにか?
に、ついて、今一度、考え直す必要があるのでは、と言うことを、著者は述べているのでは、と思うのです。
「世界の殆どすべての国が、そして科学機関が「唯一の被爆国日本」に対してものすごい神経を使っています。ところがいろいろな理由で、当の日本だけが、こうした配慮にまったく鈍感という、非常に不思議な逆転状況が恒常化してしまいました」(本書より)

ううううううう====ん。
重い言葉です。
当の日本だけが、鈍感で配慮にかけているというのか、「平和」に対して。
戦争に対して。
そして核開発に対して。

私たちは唯一の被爆国として、もっともっと平和を語り、戦争の非を訴え、武器開発に危惧を表明することが、世界から期待されている「日本の役割」と著者は言う。

また、著者は次のようにも提起する。
日本が「学術立国」として生き残るためには「知の好循環」が大切である。
それは知は財であると言うことを再認識して、守るための努力も惜しんではいけない、という事を訴えています。
知財化に無防備であることは、やがて日本の知の流出に繋がることであると、述べ、知を保護するための特許ななどに対しても積極的に関わるような組織的な仕組みもまた必要であることを訴えています。
これに関しては、別の記事で私も考察しています。


日本にノーベル賞が来た理由。
それは純粋な科学の成果だけでなく、時々の「政治」であったことは勿論です。
ノーベル賞だけが偉いわけではない。
偉いわけではないが、
それでも、それを目指すような志をもって国は科学を援助、保護することは大切です。

そして最後にもう一度。
「世界の殆どすべての国が、そして科学機関が「唯一の被爆国日本」に対してものすごい神経を使っています。ところがいろいろな理由で、当の日本だけが、こうした配慮にまったく鈍感という、非常に不思議な逆転状況が恒常化してしまいました」と言う言葉を噛みしめて、、、

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