小説河童から
人生は一箱のマッチに似ている。重大に扱うのはばかばかしい。重大に扱わねば危険である。
〜芥川龍之介〜
そう、今日7月24日は河童忌です。
芥川直筆画など展示 墨田河童忌ちなみ資料展と言うことで東京墨田区の図書館で資料展が催されているようです。
私も河童忌については過去、何回か記事にしたのですが
そこでも書いたように、芥川の作品で一番好きなのは「杜子春」「薮の中」。
何度読んでも新鮮です。
読むたびに、最後はため息。
ふっ〜〜〜
さて、そんな芥川の数々の作品の中で、今日は河童について。
この作品は死ぬ直前の作品と言うことで、
多くの研究者の手によって分析されています。
つまり、芥川自身の苦悩、人間社会の不合理への憤りとかとか、、、
確かに、読むほどに、それが人間社会を映し出したものであることは容易に読み取れます。
出産、法律、恋愛、戦争、芸術、家族のあり方、失業問題、政治、新聞、自殺、宗教、死後などの様々な問題が描かれています。
とくに自身の問題として切実であった宗教や自殺についての箇所は、
35歳の芥川の苦悩がにじんでいます、、、
河童界よりも低級な人間界にあって、
ついに作者芥川は自らの命を絶つのですが、
それでも、
私は「どうしてだろう、、、」と思うのです。
確かに、当時、いろいろの問題を抱えていたのだが、
だが、
なんとか生きていて欲しかった、生き抜いて、ひたすら書いて貰いたかった、と
私は思うのです。
人間界に帰ってきた「ぼく」が、
その後、どのように成長して、したたかに、しなやかに、生きていく様を描いて貰いたかった、、、
と、思います。
河童忌の今日、もう一度、小説河童を読みながら、、、
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コメント
《人間界に帰ってきた「ぼく」が、
その後、どのように成長して、したたかに、しなやかに、生きていく様を描いて貰いたかった、、、
と、思います。》
う~ん‥実感ですね!
感性の狭間が何処に在るのか‥私のような凡人には計りかねますが…
投稿: よ | 2009.07.24 14:34
よさん。
こんにちは。
コメントありがとうございます。
感性の狭間ですかぁ、、、
素敵な表現ですねo(*^▽^*)o
よさんも、鋭くてきめ細かい感性の持ち主だと私は思いますよ、、、
そうそう、鋭くてきめ細かいで思い出したのですが、
先日頂いた「日米密約」についてのお返事が、中途半端になってごめん。
今度、コメント頂いたら謝らなければと思っていました、、、
パソコンのどこかを押し間違えたのです。
それで「送信」されて、、、
中途になりました。
ごめんね。
と、言うことで、こんな私ですが、これからもよろしくお願いいたします。
またご意見お聞かせくださいね。
では!!!
投稿: せとともこ | 2009.07.24 18:45