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2009.07.29

系統樹とブートストラップ値

前に帰無仮説についてエントリーを挙げたのですが、
今日は系統樹とブートストラップ値について。

ここ近年の分子生物の著しい発達で、
生物の系統間の分岐、進化が明らかになってきています。

アミノ酸のランダムな変化は時間にほぼ比例して起こると考えられており,距離は比較している生物が分化してからの時間に比例していると仮定して系統樹を作ります。
最も簡単に距離を求めるには,まず配列間でアミノ酸が異なる個数を数え、近縁なものから順々のつなげます。

たとえば、
ヒトとアカゲザルとウマ、ニワトリ、マグロなどの種から相同たんぱく質のアミノ酸配列を並べ、
種類によっての違いを調べます。
ヒトーアカゲザル、、、1
ヒトーウマ、、、、12
ヒトーニワトリ、、、13
ヒトーマグロ、、、21
と、いうように、今度はアカゲザルとウマ、、、などなどを調べます。
そして、その違いから系統間の分岐を推測していきます。

こうしてでき上がるのが、いわゆる「系統樹」です。


さて、この系統樹の確からしさを検証する方法の一つがブートストラップ値です。
統計学の手法の一つです。
すごく面倒くさいので、興味のある方は先のサイトをご覧ください。
詳しく説明が載っています。

帰無仮説の時も思ったのですが、
科学は結論を出すことに謙虚です。
決して「○○は□だ」と簡単には表しません。
それは、あるときは歯がゆいくらい回りくどいのですが、
それでも、
□が1つとは限らないかもしれないなら、あらゆる可能性に対して調べること、研究することは大切です。
「今の段階では□」と言うことです。
科学という言葉を聞いただけで、
教条的な融通のきかないものを連想されることがあったとしたら、
それは、科学というものの柔軟さや謙虚さを知らないものだと考えます。
実際、科学に携わっている方々は「ことの本質が膨大であること」を実感として感じています。
けっして、断定や決めつけはいたしません。

まだまだ私たちの世界は知らないことだらけ。
未開です。
未開の分野を開拓するにあたり、
人は、万全の準備と計画と結論への推測をもってして望みます。
本当にワクワクする世界です。
そして、そんな世界は、べつに科学だけのものではありません。
私たちの日常がまさにそうです。
知っているつもり、理解しているつもりだったが、実はまだまだ知らないことだらけです。
それは人間関係だったそうです。
夫や子ども、近所の方々、ネットの友人たち。
だからこそ、
一日、いちにちの潤いがあろうというもの。

と、言うことで、
今日は系統樹作成に頭を悩ましながらふと思ったことをツラツラと。


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コメント

難しい事は分かりませんが、私は宇宙全体の営みの部分的掘り下げが科学なんだろうと漠然と思っていますので人間の英知と苦労を考えると大変な分野だと感心します。
しかし、瀬戸さんは理系も文系も、よく御存知ですね。その事にも感心します。

投稿: よ | 2009.07.29 23:31

こんにちは、せとさん。前に理神論的創造主という話を書いたのを覚えていますか?

理神論では創造主が存在すると置きますが、インテリジェントデザインなんかで言われる様に進化にちょっかいをかけるほど「せせこましい」能力の持ち主では無いんですね。創造主は自然法則を定めただけで後は何もせずに観察している訳です。「まだろっこしい」と感じるのは、時間や空間を超越出来ない我々が感じるだけで、全知全能の創造主にとっては自然法則を定めさえすれば、後は彼の望む方向に物事が推移するだけの事ですからね。

創造主は宇宙が生成する様に自然法則を定め、宇宙の一部には生命が発生する様に自然法則を定め、そして生命が進化する様に自然法則を定めた。だから生命が発生し進化した。そしてさらに、進化の過程で「知性が発生する」様に自然法則が定まっているから知性を持つのものも生まれ、「知性が進歩する」様に自然法則が作られているから知性は進歩している。そして、その知性は「宇宙に自然法則があり、それに基づいて自らが生み出された」ことを認識する事ができるように進歩している訳です。

そして、我々は、その「知性の進歩」の途中にまだいる訳ですよ。

投稿: 技術開発者 | 2009.07.30 08:42

よさん。
技術開発者さん。
こんにちは。
コメントありがとうございます。
いや、、、暑い日が続きます。
朝から晩まで蝉時雨ですが、この音がまた「夏」です、、、

さて、お二人に頂いたコメントを拝見して「宇宙」を思っていますo(*^▽^*)o

よさん>

「私は宇宙全体の営みの部分的掘り下げが科学なんだろうと漠然と思っていますので人間の英知と苦労を考えると大変な分野だと感心します。」
と書かれていらっしゃいますが、
私もマッタク同感ですo(*^▽^*)o

綿々と続いてきた歴史のなかで、私たちが生きている時間なんてほんの僅か。
一人の人間が何かをなす、なんてこれまたほんの、ほんのほんの砂粒のようなもの。
でも、
そんな砂粒だから、少々の苦しさには負けられないと思うのです。
よさんや開発者さん、とネットを通して知り合いになり、意見をお聞きしたり、交換したりとする中で、一人は小さくても繋がっているんだという大きな確信が生まれ、
私はそれだけ嬉しく思っています。
たとえば、ここにいつも書いてくださる罵愚さんや面影サン。
私とはまったく意見が違って、ところどころで「困ったチャン」と思うのですが、お二人とは意見は違っても、
それぞれの形でよくしたいと言うところは同じなので、
面影サンや罵愚さんが書いてくださると、
「そうか、、、面白い」と思います。
面影サン、罵愚サン>もしここをお読みながら、勝手にお名前をだしてごめんね。

と、言うことでよさんや、開発者さんからいただいたコメントで、広大な宇宙へと羽ばたくことができました!!!


技術開発者さん>
開発者さんからは、いつもいつも分かりやすい例と、力ある論理とあたたかい励ましを頂いているのですが、
今回もまた力が沸いてきました!!!
「創造主は宇宙が生成する様に自然法則を定め、宇宙の一部には生命が発生する様に自然法則を定め、そして生命が進化する様に自然法則を定めた。だから生命が発生し進化した。そしてさらに、進化の過程で「知性が発生する」様に自然法則が定まっているから知性を持つのものも生まれ、「知性が進歩する」様に自然法則が作られているから知性は進歩している。そして、その知性は「宇宙に自然法則があり、それに基づいて自らが生み出された」ことを認識する事ができるように進歩している訳です。

そして、我々は、その「知性の進歩」の途中にまだいる訳ですよ。」

うううう===ん。
なるほど!!!
なるほど。
ワクワクですね。

投稿: せとともこ | 2009.07.30 14:37

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