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2009.10.28

落語と笑いからツラツラと

桂米朝に文化勲章 落語界に初栄誉と言うニュース。
つい先日、黒猫亭さんと落語の話をコメントでしていたばかりなので、
なんだか私も嬉しくなりました。

おめでとうございます!!!

さて、落語。
奥の深いものとは思っていたのですが、
黒猫さんのエントリー
『digital ひえたろう』さんのエントリーを読んで、
フムフム
そうなんですかぁ。

実は私はあまり落語は知らないので、お二人のブログを読んで密かに笑い、微笑み、楽しんでいたのですが、
演題によっては、必ずしも「お腹の底からハハハ」とはいかないようですね。
落語といえば「笑い」と思っていたのですが、
やはり奥が深く、表面はムムムと言う演題でも底に流れる可笑しみを嗅ぎ分けることが知なんでしょうね、、、

と、言うことで、今日は「笑い」について、ツラツラと。
笑いと一口に言っても、
実はいろんな笑いがあるんですね。
wikipediaによれば歴史は古いんですね。
========
すでに古代ギリシアのプラトンには笑いについての考察がある。アリストテレスは『詩学』の中で喜劇も考察対象にすると書いたが、これは実現しなかったと見られている。
古代ギリシャでは悲劇と喜劇が一作ずつ上演されるのが常であった。
日本の文献で最も古い笑いの記録は岩戸隠れに於いてアメノウズメノミコトが神懸かったり踊っているのを見た神々が笑ったというくだりであろう。これを以てアメノウズメを日本最初のコメディアンであるとする見方もある。
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フゥム。
アメノウズメが日本最初のコメディアンですかぁ。
笑いは進化のあかしなんて記事もあったりして、
笑うことは大人の感度なのでしょうか???
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
笑いは「縦の笑い」と「横の笑い」に分類できます。
「縦の笑い」は、優越感から生じる「嘲笑」や権力の弱い者が強い者を皮肉る「風刺」。
これに対して、「横の笑い」は「あんたもやっぱりそうか」という仲間同士の共感です。
成熟した社会では「横の笑い」が増えます。
人間共通の弱さ、悪、ずるさを認めた上で「自らを笑う」。
自分の姿を、もうひとりの自分が、離れた所から眺 めます。客観視します。
(上記記事より)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ただ笑いをもっと分析するといろいろ浮かび上がってくるものがあります。
人はなぜ笑うのかによれば、
笑いとは以下の様なものだそうです。

A 快の笑い
1. 本能充足の笑い
2. 期待充足の笑い
3. 優越の笑い
4. 不調和の笑い
5. 価値逆転・低下の笑い

B 社交上の笑い
1. 協調の笑い
2. 防御の笑い
3. 攻撃の笑い
4. 価値無化の笑い

C 緊張緩和の笑い
1. 強い緊張がゆるんだときの笑い
2. 弱い緊張がゆるんだときの笑い
『人はなぜ笑うのか』(志水彰,角辻豊,中村真・著 講談社 1994)より。


なるほど。
ただ笑うと言っても、
その場や状況などなど微妙な絡みの中で人は人間関係を維持し、自分自身のバランスも取っているんですね。

と、言うことで、
落語が目指す笑いやユーモアや機知は、
洗練された文化であり、
文化を育てるのは「ひと」であることを、改めて確認したものです。

質の高い笑いを求めること、
質の高い笑いを見極め、そこに面白みを見いだすことこそ
その人の知性であることを思うと、笑いって難しいですね。

私も 「社交上の笑い」では失敗だらけ、、、
ハハハ。
先の志水さんによれば社交上の笑いとは次のようなものですが、
1. 協調の笑い
2. 防御の笑い
3. 攻撃の笑い
4. 価値無化の笑い
意味は以下の通りです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
社交上の笑い」は、笑いのでる状況、笑いの狙う効果により、四つに下位分類される。
「協調の笑い」とは、周囲の人間に自分が敵対者でないことを知らせるための笑いである。挨拶と同じに発せられる微笑や、会話中、周囲に合わせて笑い声を立てたりするときの笑いである。

「防御の笑い」とは、自分の考えや正直な思い等を相手に悟られたくないときなどに浮かべる笑みを指す。
「攻撃の笑い」は、自分が笑われないために人を笑う、という笑いである。風刺による笑いもこれにふくまれる。
「価値無化の笑い」とは、目の前で起こった、あるいは起こした出来事を無かったことにしたいときに浮かべる笑いであり、いわゆる「笑ってごまかす」という笑いがこれに含まれる。
========

フムフム。
まこと人付き合いは難しい。
私は失敗だらけで、いつも夫に迷惑をかけるのだが、、、
やはり、こうして分析を試みれば「襟をただす思い」。
まぁ、失敗も一つの経験と言うことで、
笑い飛ばすかぁ、、、、
ハハハ。
よさん>
これでいいでしょうかね???
まぁ、よさんの記事の森田健作の二枚舌
これは許されないよな、、、
森田健作ねぇ、、、
なんというか。
ですね。
この人の笑いってどうなんだろう??
とか思ったりして。

まぁ、それは次の機会に。

Many comic storytellers strive for what a large audience laugh heartily.
To laugh is good for the health of body and mind.
So, it's a culture.
More and more to laugh gains general acceptance.
We have to be careful these are superior in quality.
Thank you.

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コメント

TBありがとうございます。
>よさん>
これでいいでしょうかね???<
突然振られてドギマギしているんですが、…
笑い一つも、こうして体系付けられ研究され学問の一つとして確立されて行くんでしょうが落語に講談に浪曲にと昔からの日本芸能の基本には人情とか侠気といった社会倫理観というか道徳観というか‥そう云ったものを広め植え付ける役目を果たしていたように思います。逆に云えば、それだけ身分制度に虐げられ弱いものは助け合わなければならないような世の中だったのだろうとも思います。世の中は助け合い励ましあい強いものを挫き弱いものを助け皆仲良くしようよ!という基本的社会観を理想として風刺的意味合いも在ったのでしょう。
現在でも水戸黄門みたいな時代劇ドラマがいつまでも人気が有るのは社会的に虐げられている‥何とかしたい‥何とかして欲しいという潜在観念が国民の中に在るからでしょう。時代は変わっても抑圧されている意識は変わらないんでしょうね。
オッとこんな事を書くと、また、色々云われるのでこの辺にして‥
>まぁ、失敗も一つの経験と言うことで、
笑い飛ばすかぁ、、、、<
成功も失敗も取り混ぜての人生ですから事柄によりますけど笑い飛ばして良いと思いますよ‥成功ばかりの人生は無いし失敗の積み重ねが成功を生むんですから…
と、これもナンカ違うような…
私を弄ぶと脅かす私の奥方は20歳年下で初婚で頭も顔もスタイルも人柄も私を凌駕していますが私と同じで失敗も多いです‥そこが愛嬌が有って堪りません…
と、これもナンカ違うような…

投稿: | 2009.10.28 22:26

米朝はオレが最も好きな噺家ですので、公に功績が認められ顕彰されると素直に嬉しい半面、米朝一門では有望な弟子が何人も芸道半ばで師に先んじて非業の死を遂げていますので、本人も自分が生き延びて栄誉を得ることには複雑なものがあると思います。

さて、本題の「落語と笑い」については、ウチのほうでも以前突っ込んだ議論がありました。例によって本文もコメント欄も長いですが(笑)、よろしかったらご一読ください。

http://kuronekotei.way-nifty.com/nichijou/2009/05/post-3878.html

投稿: 黒猫亭 | 2009.10.29 04:13

日本笑い学会てあるそうです。おおまじめに笑いの研究しているとか?

あまりうちはお笑いすきじゃないです。お笑い番組・お笑いタレントとか。

なんか差別偏見意識がしらずにできそうな・・・。

でも落語は別です。くしゃみ講釈では憎んでいる(恨んでいる)相手でもまあ許せるほどの仕返し(講釈の時くしゃみさす)しかしないとか。
よくあるお話で夫婦喧嘩も言い合いだけで、ご隠居さんがまるくおさめてくれます。

投稿: あゆ | 2009.10.29 08:32

>あゆさん

>>でも落語は別です。くしゃみ講釈では憎んでいる(恨んでいる)相手でもまあ許せるほどの仕返し(講釈の時くしゃみさす)しかしないとか。

くしゃみ講釈、いいですねぇ、オレも大好きな演目です。

町内の小町娘との縁談が潰れたんだから、もっとえげつない仕返しをしても好いのに、恥を掻かせて一日の売上をパーにするくらいのところで気が済む辺り、仰る通り長閑な時代だったんですね。仕返しをする相手なのに講談に聞き入っちゃったり、相手を「先生」呼ばわりしていたり、憎めない噺です。

夫婦喧嘩が丸く収まる話としては、定番ですが厩火事なんかいいですね。夫婦愛の噺としては芝浜なんかもありますけど、厩火事は芝浜ほどシリアスじゃなく、たっぷり笑えてしかも夫婦の機微がしっかり描けていて好きな噺です。

サゲのセリフを、ぐうたら亭主の本音が漏れたものととっても好いし、愛妻家の江戸っ子の照れ隠しととっても好い。演者ごとに解釈のニュアンスが違っていて、聞き比べてみるとまた一興ですね。

投稿: 黒猫亭 | 2009.10.29 09:12

よさん。
あゆさん。
黒猫亭さん。
こんにちは。

今日はとても良い天気ですね、、、

私は、昨夜ネットでの友人の死を知り、
とても哀しく、辛い思いをしていました。
が、
こうして、頂いたコメントを拝見しながら、
元気になっています。
亡くなったその方を偲ぶことは勿論ですが、
生きている友達を大切にしていきたいと、改めて思っています。
どうぞ、これからもよろしくお願いいたします。


よさん>
いつもながら、元気がいっぱい出るコメント、本当にありがとうございます。
奥方さま、お大切にねo(*^▽^*)o


黒猫亭さん>
ブログ、拝見しました。
いつもながら、丁寧できっちりと分析されるあなたの姿勢には教えられる事大です。
笑うって、結構、思想の反映ですね。
フムフム。


あゆさん>
あっ、私も、この頃の質の悪い笑いには辟易。
なんていうか、相手を貶める笑いが多いですよね。
これは、作られている、操作されているものなのだろうか???
と、思ったりして。
どうなんでしょうか???

投稿: せとともこ | 2009.10.29 13:54

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受信: 2009.10.29 08:51

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