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2009.10.26

今、ロシア文学が見直されているようです

先日北方領土問題どうなるか注目ですと言うエントリーを書きました。
その時の焦点はズバリ領土問題です。
遠くて近くて、やっぱり近いロシアを改めて感じたものですが、
今日はロシア文学についてちょっと書きます。
と、言うのも今、ロシア文学が売れているそうです。
ロシア文学ブーム到来 好調経済も一端、国民性似通う?

一説には村上春樹の影響もあるとか、、、
村上の作品中にチェーホフが出てくるので、チェーホフが売れているそうです。
さて、それはおいといて、
先の記事によれば以下の通り。
==============
ロシア文学が時ならぬブームにわいている。ベストセラーになったドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』(亀山郁夫訳)を筆頭に、大名作の新訳が続く。日本人は明治時代以来、根っからのロシア文学好き。国としての好感度はいつも断トツ最下位なのに、だ。
(中略)
保守メディアでは嫌韓、嫌中の論調が目立つが、総務省の「外交に関する世論調査」によれば好感度調査では常にロシアがワースト1。07年調査でもロシアに「親しみを感じない」人は81.6%。中国(63.5%)、韓国(42.6%)を引き離す。不思議なねじれだが、カザケービッチさんによれば「それも当然」。
「プーシキンは外国へ行く友人に『トランクに入れて連れていってくれ』と懇願した。トルストイは家族を連れて亡命したいと手紙に書き、ゴーゴリは『ロシアと聞いて連想するのは雪と卑劣漢』と言い、医師でもあったチェーホフは『ロシア人はウオツカ好きで医者嫌い。そんな民族に、何を言うことがあろうか』と書きました」
ロシア人は、ロシア人が嫌いである。ロシア人は、世界(ヨーロッパ)の外れにいるという劣等感がある。その劣等感ゆえに、ロシア人はロシアが世界の中心であるように考えがちでもある。結局のところ、ロシア人にはロシアしかいらないのである——。
カザケービッチさんの母国評だが、「ロシア」を「日本」に置き換えると……。明治以来、何度も繰り返す日本での露文ブームの背後には、二つの国の奇妙な相似形が透かし出されてくる。

(上記記事より)
================

なるほど。
ロシア人もロシア人が嫌いだったんですかぁ、、、
それは知らなかったのですが。

少なくとも日本人はロシアを嫌い、と言う方は多いと思います。
私、個人は嫌いとか好きよりも領土問題に関しては「おいおい、、、そりゃないだろう」とロシアには思うのですが、
ロシアと言う国や人々に対してはどうだろうか?
と、考えると「暗いイメージ、寒いイメージ」です。

若い頃(随分昔になります、、、ははは)
ロシア語を習っていたことがありますが、その時の理由は「これからロシア語は役にたつ」というものでした。
上の記事でも筑波大学の加藤さんがそのようなことを言われていますが、
今でもそうなんですね。

と、言うことで閑話休題。
ロシア文学。
先日、ロシア文学と日本文学についての講演会に行ってきました。
なかなか刺激になりました!
あなたはロシア人の作家と言えば一番に誰を思い出しますか?
私はトルストイですね。
トルストイと言っても「戦争と平和」ではなく「イワンのばか」です。
最後がなぜか芥川の杜子春とかぶるのですよね、、、
それはさておき、トルストイと言えば石川啄木。
日露戦争論(トルストイ)
〜〜「吾人は之を読んで、ほとんど古代の聖賢もしくは予言者の声を聴くの思いありき。」こういう讃嘆の言葉をも彼等は吝まなかった〜〜
と、書き、
最後は以下のように結びます。
==============
予もまた無雑作に戦争を是認し、かつ好む「日本人」の一人であったのである。
 その後、予がここに初めてこの論文を思い出し、そうして之をわざわざ写し取るような心を起すまでには、八年の歳月が色々の起伏を以て流れて行った。八年! 今や日本の海軍は更に日米戦争の為に準備せられている。そうしてかの偉大なロシア人はもうこの世の人でない。
 しかし予は今なお決してトルストイ宗の信者ではないのである。予はただ翁のこの論に対して、今もなお「偉い。しかし行なわれない。」という外はない。ただしそれは、八年前とは全く違った意味に於てである。この論文を書いた時、翁は七十七歳であった。
================
この文を書いた一年後、啄木その人も「この世の人」ではなくなるのだが。

時代の流れで止めることができない戦争へと駆り立てられる人の気持ち。
それを食い止めようと命をはる人がいる。
それは偉く、正しいのであった。
が、
戦争は始まり、続き、終わったことを啄木は忸怩たる思いで書いたものと想像します。

いずれにしても、
トルストイ。
徳富蘆花や白樺派の武者小路実篤、有島武郎、志賀直哉にも影響を与えたそうです。
トルストイのヒューマニズムが白樺派の人道主義に深く浸透していたのは理解できるように思います。

現代作家としては五木寛之、三木卓、から大江健三郎、井上ひさし、そして池澤夏樹、島田雅彦、黒川創、さらに村上春樹などなど、、、、
ロシア文学を背景にした作品は数々あります。
今、もう一度見直されているようです。

How many Russian novels do you know ?
Unfortunately, I haven't enough time to read Russian novels.
So, I'm planning to read them.
I think it's a good chance for me to meet Russian thinking.
Thank you.

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コメント

もともと、国家と文学は対立するものじゃないでしょうか。とくに出版の自由のない(時代の)国では。文学は個人の思想感情を自由に表現するものです。統制を原理とする権力政治との相克は必然。ロシアでも革命期~スターリン時代、多数の芸術家が抹殺されました。70年頃(あたしの学生時代~♪)、ソルジェニツィンの『収容所群島』全6巻が発表されすぐ文庫化されました。わたしはこの本がソ連を倒した、とおもっています。ソルジェニツィンは直後、ソ連を追放されました。原稿コピーを預かって当局に追求された女性は自死した。その頃、日本の夕刊にも発表されたソルジェニツィンの政府弾劾の激しい言葉はいまでも忘れません。切り抜いて文庫本に挟み込んでいます。どこに引っ越すにもこの文庫本6巻は捨てられません。おそらく死ぬまでそばに置くことになりそうです(カナイとは離別することがあっても♪)。

ところで。。ニッポンでは政府が発禁にするのでもないのに右翼が怖いから出版社が自主規制している作品があります。最近ネットで読めることを知りました。なぜ、こんな素晴らしい作品を印刷できないのか。遅れてますよ、ニッポンは。他国のことは言えません。

政治少年死す(セヴンティーン第二部)@大江健三郎
http://azure2004.sakura.ne.jp/k_oe/seijishonen.htm
風流夢譚@深沢七郎
http://azure2004.sakura.ne.jp/s_hukazawa/huryumutan.htm

本は永遠の恋人。

投稿: 古井戸 | 2009.12.13 03:24

古井戸さん。
とても刺激的なコメント、嬉しくなりましたo(*^▽^*)o
こうした内容のコメントを頂くと、私は大好きな文学を語ることができるのか、、、
と、本当に楽しくなります。

さて、冒頭の
「国家と文学は対立するものじゃないでしょうか。」については、
私は是とは言えません。
同じレイアーで語っていのだろうか???
と、言うことで。

ただ、
その後、ご提示頂いたソルジェニツィンの『収容所群島』。
私も出版当時、読んだのですが、
最後まで読めませんでした、、、
今なら、向き合えるだろうか???
いずれにしても、
ペンの力を思います!!!
人の心に沈潜する深く、熱く、それでいて空しい思いのアレコレをペンは掬いとりながら、
読む人に伝えていくのでしょうね、、、
そして、
それは、また次の人に。
そう言う意味では文学だけでなく、音楽も演劇も絵画も、、、
いろいろあるんでしょうね。

なお、ご紹介頂いた本、未読です。
また読んだら、感想を書きますね!!!
その折はご教示おまちしています!!!

投稿: せとともこ | 2009.12.14 12:30

スルーされずによかったです。

>(国と文学)。。私は是とは言えません。

万葉集は国家が収集、発行しましたからね。。
古事記、日本書紀。。も(=政治文書)。。

戦前には、文学報国会とか。。

あ。。茶化してしもたか?
基本的に先進国ではなにを出版してよいか、というとそんなことあはません。国家が規制しなくても(ベーコクの愛国法)、自主規制があるし、社会~世間が干します。

投稿: 古井戸 | 2009.12.14 12:50

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