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2009.11.12

沖縄基地問題について その1

沖縄基地問題、混迷しています。
と、言うことで、私も少し本腰で調べました。
沖縄に基地が出来たのは、いったいいつからでしょうか?
「日米同盟の変革」で激変する沖縄・九州の基地問題 と言う、亀山 統一(JSA平和問題研究委員・沖縄支部)さんの論文を中心に今日はみていきます。 これは2008年の論文です。
さらに、沖縄の米軍基地の現状と課題と言うサイトなども参考にしています。

軍事基地の由来は1941年、帝国海軍臨時要塞として、与那原,宮古,西表に設置されたのが始まったそうです。
現在の沖縄島中南部や伊 江島の基地群の原型は1944年に形成。
1945年3月からの地上戦で,米軍はその多くを接収拡張して,長崎 への原爆投下作戦などに使用した.基地用地の多くは私有地であったが戦後も返還されず,1950年から冷戦体制
を担う「太平洋の要石」として強化・拡張された.沖縄島北部のキャンプ・シュワブや北部訓練場などはこの時 期に建設された.
1972年の「復帰」後も,米軍基地は日本政府が土地を米軍に提供する形で存続し,大幅な返還は実現しなかった.だが,復帰以来今日まで,沖縄に新たな米軍基地は1つも建設されていない.」
とのことです。
<さて、次に、上記サイトにもあるように在日米軍再編の出発点SACO合意についてみていきます。
これは、
SACO最終報告(仮訳)を見ながら進んでいきましょう。
================
「SCCは、米軍の存在及び地位に関連する諸問題に対応し、米軍と日本の地域社会との間の相互理解を深めるために、あらゆる努力を行うとの両国政府のコミットメントを再確認した。これに関連して、SCCは、主として日米合同委員会における調整を通じ、これらの目的のための努力を継続すべきことに合意した。」
=================

としながら、
土地の返還、しかも今問題の普天間基地などが挙げられています。
「目的は,在日米軍の兵力構成を含む軍事態勢の再 検討,新ガイドライン制定,自衛隊と米軍の「相互運用性」重視への対応としました。
が、基地・部隊の再編 は「県民負担の軽減」を建前とし,基地負担の代償に地域「振興」策など地元への「配慮」を要するとしています。
そして、
そして、、、
これは、1997年の日米防衛協力のための指針」にとつながります。
上記サイトにもあるように、
「新ガイドラインの眼目は、日米安保共同宣言を受けて、「極東」以外の「周辺事態」にまで含めた日本の軍事的分担でした。これにより日本は軍事大国化に向けて大きな一歩を踏み出しました。」
と言うことです。

これについては私も日米関係の行方は???サンフランシスコ講和条約調印の日と言うエントリーで、その後の米軍との関係を書きました。


先に紹介した亀山さんは論文の中で、その後の日米間の関係を以下のように言及しています。
===============
「「同盟の変革」で戦争する国家・日本へ
新ガイドライン策定後,有事や周辺事態を想定しての国内の対処策が推進され,日米間の調整機構も設置され た.これらは,日本国憲法下で「有事」という概念もそれに対する対応策もなかった日本の行政機関等に対し, 平時から有事対処に巻き込むという,劇的な転換をもたらした.
まず,「周辺事態とは地理的概念でない」という政府答弁で,いかなる遠隔地の事態でも米国が一方的に「周辺 事態」を宣言できることとなった,新ガイドライン関係3法(1999)が成立した.続いて,船舶臨検法(2000), 対テロ特措法(2001),有事法制・イラク特措法(2003)が次々成立し,自衛隊海外派兵の法整備は急速に実現し た.国民保護法(2004)と関連の条例は,地方自治体や企業を有事対応に巻き込んだが,これは「銃後」の守り を固めるのに画期をなすものであった.」
(亀山さんの論文より)
=============


さらに、論文は新たな再編案の具体化へと突き進む模様が描かれています。
時系列として、以下の通りです。

2005年2月に日米両政府の外務・防衛閣僚による日米安全保障協議委員会(2+2)
「日米同盟:未来のための変革と再編」,「共同声明」および「再編実施のための日米のロード
マップ」を発表。
その後の.在日米軍の海兵隊の駐留圏のグアムなどへ の拡大,
米4軍の司令機能を日本国内に集中して自衛隊の司令機能と同所におくこと,
陸軍ストライカー旅団など機動的な部隊の配置,
横須賀の原子力空母母港化,
海軍・海兵隊の航空部隊の岩国への集約化で合意。
財政面では,在日米軍駐留経費負担特別協定(1991,1996,2001,2006の各年に締結)が,2008年5月に参院で 否決されるも承認され,在日米軍の労務費,光熱費,訓練移転費の日本負担が3年間延長。


そして
ミサイル防衛となります、、、、
このとき嘉手納基地が重要な役割を果たします。

これについては、亀山論文は以下のように述べます。
================
嘉手納基地は,米空軍最大級の総合的な機種配置を誇る航空部隊・整備部隊(航空宇宙遠征軍に編制)と最大 の通常弾薬を保有する弾薬庫の管理部隊をもつが,SACO以来大規模な基地再編の対象から外れてきた.ところ が,近年,空軍パトリオットミサイル(PAC3)部隊の配置,F22ラプター戦闘機の一時配備という「事件」が相 次いだ. 嘉手納の主力機は,空中戦を行う制空戦闘機であるF15である.嘉手納配備の同機部隊は,近年縮小された上 に,那覇の航空自衛隊にその役割を代替させる構想が進められていた.しかし,嘉手納のF15は,対地攻撃能力 を併せ持つF35Aに機種変更され,早ければ2013年にも配備されるという.F22は,米空軍が保有する7個飛行 中隊のうち3個を太平洋地域に配備,既に配備を済ませたアラスカに加え,グアムのヒッカム空軍基地に1個中隊を配備する(『琉球新報』2008年5月24日).
また,嘉手納にも配備されるKC135空中給油機は,エアバスA330ベースのKC45を後継機とすることが2008 年2月に決定された.このように航空部隊のハイテク化が急進行している.
米国は,先制核戦略の一環としてミサイル防衛の開発・配備を進めている.沖縄は,SACO以来の情報通信機 能の充実や対空ミサイル部隊の配置などで,その拠点とされている.

(亀山論文より引用)
================


琉球新報は、2008年のグアム移転については、いろいろ記事を書いていま。
私も2006年にグアム移転経費9000億円 と言うタイトルで記事を挙げました。

次につづく

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コメント

せとさん。今晩は。

丁寧に分りやすく、事実に基づいた現状と問題点を教えていただきまして有難うございます。 日米軍事同盟は、日米安保条約、同条約を発展させた日米共同宣言等によって一段と強固なものになり、日本の負担が重くなり、今や海外でのアメリカの戦争に日本の自衛隊が何時でも参加させる準備が為されているのですね。しかもエントリーにもありましたが、主権者である日本の国民にも銃口を向けようとさえしているのです。これは驚きです。大変なことになっています。主権者国民が、これまで、聾桟敷に置かれて来たことにも驚いております。怒りがこみ上がって来ます。許せません。主権者国民の付託を受けて新政権をつくっている鳩山政権は、断固として、アメリカに沖縄県民、日本国民の声を先ず伝えるべきです。そこからまともな外交が始まるのです。端からダメだからと、自公政権のように、対米従属外交をまたやったら、主権者国民が何のために政権を交代させたか意味がありません。対米従属外交をやったら、民主党鳩山政権の政治生命も終わるでしょう。主権者の一人としても、ここを正念場と、頑張りたいと思っております。Thank you. (\ _ /)

投稿: hamham | 2009.11.12 20:39

hamhamさん。
こんにちは。
コメントありがとうございます。
またトラックバックもありがとうございます。
この頃、赤旗の記事が健全なる野党と言うことで、
すごく参考になりますね。


政権交代。
まぁ、
すぐに成果は出ないと思うので気長にまちつつも、
ちょいと不安です。
今日はオバマさんも来日ですが、
どうなるか、、、
注目ですね。
またご一緒に考えていけたらと思います。

投稿: せとともこ | 2009.11.13 12:44

在日米軍の事で深く考えさせられます。世界で唯一日本だけが戦争放棄の憲法を持つ事と合わせて考えています。この事が出来たのは在日米軍の存在が大きいと考えています。現在を含めいつの時代でも世界のどこかで戦争が起きています。私事ですが全世界に定期航路を持つ海運会社に長年勤め、世界の国々の人々が独自の文化、考え方を持っており、それは否定出来ません。またどの国も自分の事しか考えていないのも現実です。そこでどの国にも頼らず、自衛隊の力で、戦争放棄の憲法を持ちつ続ける事が出来るでしょうか、それにはどうしていけば良いのでしょうか。参考になるのは、台湾と中国の外交のうまさだと考えます。日本など足元にも及びません。世界のしたたかな国々と対等にかつ平和にやっていくには、世界が舌を巻くような外交力が必要です。どうして行けば良いのでしょうか。

投稿: しろう | 2010.03.05 21:54

 “したたかな外交”は、武力の背景があって実現している。武力をもたない外交なんて、財布をもたずにデパートに行くようなもので、せめてクレジットカードの代わりになるのが日米安保でしょう。半世紀以上利用してきて、金利負担に文句を言いながら、それでも自分の財布を開けようとはしない。
 安全保障政策は、空虚な非武装平和のみなさんが語れる範囲を超えているのではなかろうか。

投稿: 罵愚 | 2010.03.07 04:54

しろうさん。
罵愚さん。
こんにちは。
コメントありがとうございます。
寒の戻りか、、、
寒いです。
御地は如何ですか???

さて、しろうさん>
はじめまして。
そうですね、、、
台湾と中国の外交ですかぁ。
ウウウウム。
この問題、
また考えてみます。
個人的には「対話」と思う私。
これに関しては罵愚さんと、いつもぶつかるのですが、、、

もうちょっとお時間をくださいね。

罵愚さん>
ははは。
あなたらしい、コメントに思わず笑みがこぼれてしまいました。

投稿: せとともこ | 2010.03.07 12:11

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