日米同盟さらに再考その5(経済面から)
その1からその4までを受けて。
次に経済、特に新自由主義と軍需産業について見ていきます。
第二次世界大戦後、アメリカは「外国市場と投資機会の創出」でした。
アメリカの歴史を振りかえると、
アメリカ国家の世界的規模での利益確保と拡大追求を主目的に、
(平和裡に行うか、力づくの違いはあるが)突き進んでいると言っても過言ではありません。
戦後からソ連崩壊まで、核兵器の開発。(1963年、部分的核実験禁止条約、
1970年、核兵器不拡散条約が締結されてはいるが、、、)
ベトナム戦争後は通常兵器での勝利を目指します。
この戦争でアメリカが疲弊、経済面でもその疲弊は大きかったのですが、
深刻な不況へと立たされます。
世論の反対が高まり、アメリカは世論の同意なしには戦争は出来なくあんりました。
1970年のニクソンドクトリンでは、武器や費用はアメリカが提供することで戦争の現地化へと進みます。
そして、
イラン革命やソ連のアフガニスタン侵攻で中東情勢の不安定が起こり、
結果、カータードクトリンが出来ます。
つまり直接海外派兵が出来るということになりました。
1991年の湾岸戦争でそれは実現。
2003年のイラク戦争。
これから、アメリカはテロとの闘いという「非対称型」戦争になるのですが、
長期戦、泥沼化へとひた走りに走ります。
ブッシュ政権下での対テロ戦争費は6857億ドルの支出に及びました。
こうした背景には当然、軍需産業の根強い要請があります。
アメリカの軍事技術、主には戦闘システム、兵站、輸送システム、指揮管制システムですが、
これらはカータードクトリンの下で大幅に開発されていきます。
第一次世界大戦までのアメリカは政府が急遽戦時動員体制を敷き、それにともない各産業が軍事に携わるというものでしたが、
第二次大戦で軍需産業がうまれ、平時でも軍事製品開発となります。
核弾頭産業、航空宇宙産業、造船業や電子産業、情報・通信産業などなど幅広く軍需産業が台頭していきます。
1980年代。
さらに90年代、アメリカの軍事費が大幅に削減。
問題に直面した軍事産業は2つの課題克服に乗り出します。
軍事産業の独占化と、
外国企業からの調達という2つです。
この2つにより、コスト削減を図る事ができるようになります。
とくに外国企業の依存という形は日本を相手にすることで依存を固定、安定化することになります。
しかし、アメリカの軍事産業は基盤を国内におき、下請けを海外・国外にと、グローバル化していきます。
日本は先に書いたように、このグローバル化を維持するうえにアメリカにとってはなくてはならないパートナーとなっていきます。
日本は兵力という形ではアメリカの戦争には加担しないが、技術という意味で大いに支援していく、一体化へと進んでいくのです。
では、次に、新自由主義についてみていきます。
1970年から80年にかけて大きく転換したケインズ政策。
この失敗をうけて市場の失敗の方が政府の失敗よりも「まだまし論」へと移行します。
この政策の先に自己責任論という考え方が登場してくるのですが。
多国籍企業によるグローバルな生産体制。
富が集中。
格差拡大。
バブル経済の破綻。
と、進んできたことは周知の事実です。
金融危機については私も何回も記事にしました。
アメリカの経済危機の波及は、
投機的金融市場は勿論、実は実体経済を通じた波及もあるのです。
2000年、世界の形状収支は産油国、中国、日本、ドイツ、東アジア諸国でした。一方、赤字はアメリカと中東欧諸国です。
アメリカの赤字はなんと世界全体の90%。
その理由は輸入によるものでした。
ところが、金融危機で多国籍企業が契約打ち切りとなり、
海外の企業に影響は波及。
日本の中小企業もドンブラコと波にのまれました。
今、アメリカは巨額の金融支援と財政支出に依存して何とか維持しています。
が、
製造業の停滞に、消費の冷え込み、雇用削減、などなど問題が噴出しています。
ただ製造業で気をはいているのは矢張り軍事産業。
オバマ政権の壁であり、矛盾でもある軍需産業依拠。
深刻な経済危機の中、オバマ政権が次の一手はどのようにうつか、とても興味深いものがあるのですが、
が、
ただ、
ここで言えることは、
WTOなどの世界経済秩序の根本的見直しをはかることが、
世界的な規模での緊急課題であるということです。
軍事産業や、あるいは投機的金融から離れ、
生産と労働に裏打ちされた経済社会を構築することが持続可能な社会への第一歩ではと思うものです。
The Japanese government forms an alliance with Relations between the
United States .
That has economic parts and military alliance.
These two problems are of different character.
I hope the relations United States and Japan will be good even if alliance was annulment.
Thank you.
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