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2010.07.23

河童忌の前に芥川をツラツラと

明日は河童忌と言うことで、
芥川竜之介を読んでいます。

まずは「河童」。
つぎに「或阿呆の一生」。
つぎに、つらつらと短編。

個人的には往生絵巻が面白かったのですが、、、
これは今昔物語から採集した作品です。

『往生オウジョウ絵巻エマキ』論ロン—<悪人正機アクニンショウキ説セツ>から見ミるーに、詳しく解説が載っています。
それによると、
芥川自身は世間と言うものを以下のように語ったそうです。
「人間の価うちはつまらない事で一番よくわかります。大きな事になると、誰でも考えてやりますから、さう露骨に下等さが見えすきません、しかしつまらない事になると、別に考えを使わずにやります。云いかえると自然にやります。そこでいくら隠そうとしてもその人の価うちが知らず知らず外へ出てしまふのです。だからその人の価うちがわかると云う点から云えばつまらない事は反つてつまらない事ではありません。僕は今までに、そう云うつまらない事から暴露される男の人や女の人の下等さを、いやになる程見て来ました。さうしてさう云う人間が、鼻につく程しみじみいやになつてしまひました。世間には実際そんな人間がうじゃうじゃ集まつてゐるのです。」と。


なるほど。
確かに。
たしかに。
人はささいなこと、小さなことに対しては案外無防備で「本当のところ」を曝してしまうものなのかもしれません。
そう言えば、
「笑った後の直後の顏」が本当の心情である、と言うことを何かの雑誌で見ました。
「ほぉおおら、チーズ」とか言って、笑顔を作り、
他人にはスマイル、スマイル。
「笑う門には福来る」なんて言って、笑顔が健康や福まで担おうとしている昨今。
ですが、
構えて、作って頑張って笑顔。
その直後の無防備なときこそ「本音」だそうです。
フムフム。


さて、さて、
それはさておき、
「往生絵巻」。
こうした芥川の世間評を元にして、「往生絵巻」の巷間の人々の噂をしてある人物像を描いたというのです。
その後に続く後半は、
ひたすら寂しい芥川、人生を歩まなければならないが孤独な作家芥川が宗教に救いを求め、
求め、
求めきろうとして姿を作中の人物に重ねていったものと言うことだそうですが、、、

確かに「河童」や「或阿呆の一生」のように直裁な書き方で「死」を捉えていない「往生絵巻」ですが、
主人公の「南無阿弥陀仏、なむあみだぶつ」という唸りには、
生きていることの赦しを請い、
往生への憧憬を描き、
しかし、
それは誰も分からないまま。
と、言う永遠の謎がズバリと書かれているように思いました。


と、言うことで明日は河童忌。

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コメント

応用で???
お目当ての人には「誰でも考えてやります」
別にどうでもいい人には無防備?
いてもいなくてもいいどうでもいい人にどういうまなざしかで人間の「本音」がでます。

以上ただの思いつきです。

投稿: あゆ | 2010.07.25 12:36

ははは、、、
思いつきではありません。
面白い!!!
座布団一枚good
ですよ。

投稿: せとともこ | 2010.07.28 15:27

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