検察審査会ってなんだろうと調べてみました
今、注目の検察審査会についてちょっと調べてみました。
まずは裁判所のホームページから。概要として以下の通り。
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選挙権を有する国民の中からくじで選ばれた11人の検察審査員が,検察官が被疑者(犯罪の嫌疑を受けている者)を裁判にかけなかったことのよしあしを審査しています。
昭和23年の法施行から,これまで50万人以上の方が検察審査員又は補充員に選ばれています。
□審査はどういうときに行われるのか
犯罪の被害にあった人や犯罪を告訴・告発した人から申立てがあったときに審査を始めます。
申立てがなくても,新聞記事などをきっかけに審査を始めることもあります。
□申立ての費用は
審査の申立てや相談には,費用はかかりません。
□審査の方法は
検察庁から取り寄せた事件の記録などを調べ,国民の視点で審査します。
法律上の問題点などについて,弁護士(審査補助員)の助言を求めることもできます。
会議は非公開で行われますので,自由な意見を活発に出し合うことができます。
□審査の結果は
審査をした結果,更に詳しく捜査すべきである(不起訴不当)とか,起訴をすべきである(起訴相当)という議決があった場合には,検察官は,事件を再検討します。
起訴相当の議決に対して検察官が起訴しない場合には,改めて検察審査会議で審査し,その結果,起訴をすべきであるという議決(起訴議決)があった場合には起訴の手続がとられます。
□これまでに審査した事件は
これまでに全国の検察審査会が審査した事件数は15万件に上り,その中には,交通事故や窃盗など身近で起こる事件だけでなく,水俣病事件,日航ジャンボジェット機墜落事件,薬害エイズ事件,明石花火大会事件といった社会の注目を集めた事件もあります。
また,検察審査会が審査した結論に基づいて,検察官が再検討した結果,起訴した事件は1,400件を超え,その中には,懲役10年といった重い刑に処せられたものもあります。
(上記サイトより)
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こうした検察審査会が出来た経緯としては松山大学のサイトを見ると詳しく述べられています。
と、言うことで検察審査会そのものは国民の裁判を受ける権利保障からできたものだったのでしょう。
さてそんな検察審査会だったのだが、今回の小沢さん問題で一躍有名(?)になりました。
私も裁判員制度導入の折りは精密裁判から核心裁判へと言うタイトルで冤罪防止・回避のために如何に一般人が参加できるかについて考えた事があります。
がその折は検察審査会についてはあまり熟知していなかったので、今回、調べる機会ができて、
またまた国民の司法参加について考える機会を得ました。
ここでやはり一番考えなければならない事は「かつては、検察審査会が、検察官が行った不起訴処分が不当だとする議決を出しても何ら法的拘束力はなく、検察が再捜査の末、再度不起訴にすることに何の制約もなかったが、2009年5月に施行された検察審査会法の改正によって、「起訴相当」の議決が2回行われた場合には、裁判所が指定する弁護士によって強制的に起訴の手続きがとられることになった。 」と言うことなのではと思うのです。権限強化がなされた背景はなにか???
きっかけは小沢起訴議決 検察不信の中で検察審査会の役割強化論もと言う記事を読むと「97年秋、小学生の片山隼君がダンプカーに轢かれて死亡した事故をめぐる東京地検の不起訴処分だった。」そうです。
そして同記事は国民の検察に対する不信があったと述べています。
そしてその延長上に「国民は裁判所によって本当に無罪なのか有罪なのかを判断してもらう権利がある」という今回の小沢事件の議決要旨に繋がる精神があります。
ただ何回も述べられているように、これは「裁判をしてほしい」と言う国民の願いであって、
ただちにクロ・犯罪者と断定しているのではないことは言わずもがなです。
また同記事は本来不起訴になるべき人間が起訴されることの危惧も述べています。
それについての責任はいかにとるかも含めて、いまだ途上にある制度であることが分かりました。
ゆえに私たち国民もこの法律や制度について熟知することの必要を強く思う者です。
いずれにしても現段階ではこの法律の形で運営されているゆえ、この法律内で運営していくしかないのでしょう。
今後は三権分立の元により改正・改善の方向で、国民運動として声を広く聞き取り、活かしていくことは現政治家の勤めなのでしょうね。
そのためにも現行法律の不備を指摘するに止まらず、如何にしていくか、私たちもしっかりと意見をもつことが大切です。
友人の津久井進さんは今回の検察審査会について以下のように書かれています。
〜〜〜〜何のために三権分立をするかっていうと,
国民の自由を確保し,
民主主義を正常に機能させるため〜〜〜と。
フゥウウム。
いずれにしても、今回の事から更に考えていく事が見えてきたようです。
この問題、今後も拘っていきます。
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