赤川次郎「三姉妹シリーズ」から「ふしぎな旅日記」
ミステリ小説が好きなので、殆ど乱読状態でいろんな作家の本を読んでいます。
自分の中で基準としては「メフィスト賞」とか「このミス」とかで上位の本は、なんとなく安心して読み、
次によく名の知れた作家、つまり東野さんとか伊坂さんとか米沢さんとか赤川さんとかとかとか。
先日は大山さんの「猫弁」シリーズを読んで「なかなか面白い」と思ったり。
そして今日は赤川次郎の「三姉妹シリーズ」の一つ。
「ふしぎな旅日記」を読みました。
これから読まれる方もいらっしゃるかもしれないので粗筋は本の紹介文をそのまま引用。
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三姉妹」シリーズ、新展開!ナチスの支配する暗黒時代のドイツに三姉妹がタイムスリップ!!
反ナチを貫こうとする民衆と、夕里子たち三姉妹は!?
三姉妹の乗る車が、謎の大爆発!?そしてなぜか、爆発の衝撃によって、ヒトラー率いるナチスドイツへと時空を遡(さかのぼ)ってしまった! 突然迷い込んだ異国の過去世界。そこで出会ったのは、権力に翻弄されながらも、正義を貫こうとする女子大生・ソフィアとその家族たち。友情と未来のため、三姉妹がとった行動とは!?
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作中に出て来るドイツの少女、ソフィアの最期がとても悲しく、胸が詰まりました。
女子大生のソフィアはモデルは映画『白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々』(の主人公ゾフィだと思います。
私もこの映画は観ました。
過去、この映画について戦争と女性と言うタイトルで感想を書いています。
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やはり胸打ち涙なしでは考えられないゾフィー・ショル。
彼女は「自由」を求め、
ナチスに果敢に立ち向かっていきました。
いずれ人民が開放される日が来ることを信じて彼女は処刑台に上りました、、、
「自由」と言う言葉が重い。
今、私たちはここにある自由が空気のように感じることができるのは、
自由を求めて闘った多くの先人たちのおかげと改めて思います。
映画は、ゾフィー・ショルがどうして命を賭して闘うようになったかは描いていないので、
彼女の真実の感動の生き様を描ききってはいません。
しかし、
たんたんと進むストーリーから光のようにかがやいてくる自由が感じ取れます。
戦争に翻弄されながら、
精一杯生ききった普通の人々、しかし気高い人々の話は、
今、生きることの責任を強烈に訴えかけるように思います。
(以前の記事より)
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赤川さんの本を読みながら、
改めてゾフィー・ショルの生き様、彼女が守ろうとしたものに思いを馳せました、、、
過去は変えられないが、
未来に責任を持つのは「今」だと強く思うものです。
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コメント
読みたいような、読みたくないような・・・。
なんか悲しそうで・・・。
うちは友情に出てきた夫婦がドイツ人として生きてるのに「ユダヤ人」とされて迫害されるというこういうパターンが我慢ならいんです。
いじめのひどすぎ版で仲間はずれなんですよね。


悲しすぎます。
投稿: あゆ | 2013.06.21 20:43
あゆさん。
そうですよね。
人種差別って壮大ないじめですよね。
本当に許せません。
何も罪がない、
ただ、そこに生まれたと言うだけで、、、
悲しい辛い歴史の数々を思うと胸が痛みます。
そして、そんな歴史があったことを忘れはならず、繰り返してはならず、と思うものです。
投稿: せとともこ | 2013.06.24 17:29
人種差別もそうですが
友情ではそこじゃないんです。
帰属意識に否定でもっとかわいそうです。
投稿: あゆ | 2013.06.25 21:26
あゆさん。
トラックバックありがとうございました。
記事、読みながら、ちょっと言葉がありません。
ウウウム。
ウウウム。
感情としたら「悲しい」の一言。
言葉が見つかりませんでした。
投稿: せとともこ | 2013.06.26 11:25