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2013.06.14

藤沢周平短編集から

前の記事で赤川次郎さんの本について書いたので、
その勢いで藤沢周平さんについて。

藤沢さんの人気シリーズではなく短編を何冊か読みました。
神隠し
闇の梯子
暁のひかり

すべてに共通しているのは「仄暗い」人間の性。
裏店で身を潜めるように暮らす市井の人だったり、
身を売られて落ちて行く女の人だったり、
妻に逃げられその日をただ生きる人だったり、

とにかく主人公は生きる事に投げやりな毎日を送りながら、
その中で「ある日」、特別なことが訪れる。
それは良い事だったり、反対の事だったりするのだが。
作家藤沢周平は、平凡な日常が次第に変わって行く様を実にイキイキと丁寧に、そして哀しく描いていきます、、、
読者は主人公や作中の人物にスンナリと感情移入して、
「あっ、それをしちゃいけない」とか「早く、はやく逃げて」とか思わず声を出してしまうような、切迫した緊張が
ところどころに鏤められているにもかかわらず、
物語自体は淡々と進んで行きます。
本当に淡々、、、
気がついたら読み終えて、ため息ばかりが出てきます。
そして胸に落ちるのは、
愚かであればあるほど愛おしくなる人間への思いを書き続けた藤沢周平その人のことです。

「さて、次は何を読もうかな」と、
また次の作品を探してしまう魅力がある作家がここにもいると、
思うといろんな本が読める喜びでワクワクしてしまいます!!!

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コメント

「愚かであればあるほど愛おしくなる人間への思い・・・」いいですねえ。

投稿: あゆ | 2013.06.29 20:49

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