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2015.11.19

NHKBS「戦争を継ぐ 山田洋次84歳の挑戦」を観て

NHKのBS番組「戦争を継ぐ 山田洋次84歳の挑戦」を観ました。
これは山田洋次監督が12月12日公開の「母と暮らせば」のメーキング版とでもいう感じの番組です。
吉永小百合さんと二宮和也さん、黒木華さん主演。

二宮が演じるのは、原爆で亡くなり幽霊として母•伸子(吉永小百合)
の前に現れる青年•浩二の役です。
ニノは山田監督の映画は今回が初めてだそうで、
そのニノを中心に、戦争の真実を次世代に伝えたいという山田監督と、戦争を知らない世代のニノ、それから黒木華ちゃんが、どんな風に戦争に向き合うかをテーマに撮影に挑む山田組の姿が映し出されていました。

さて、先日、私は夫と映画を観に行ったのですが、映画って始まる前の宣伝がやたら多いではないですか。
で、
「母と暮らせば」も勿論、宣伝していました。
夫と「これ、良さそうね、観ようね」と言ってた矢先の番組。
と、いうことでとても興味深く観ました。

山田監督がこの作品に寄せる並々ならぬ思いは、
実は亡くなった井上ひさしさんからの熱い思いのバトンだったのです。
「父と暮らせば」という本を書いた井上ひさしさん。
本の紹介は以下の通り。
=============
世紀が変わってもヒロシマを忘れない。

「うちはしあわせになってはいけんのじゃ」愛する者たちを原爆で失った美津江は、一人だけ生き残った負い目から、恋のときめきからも身を引こうとする。そんな娘を思いやるあまり「恋の応援団長」をかってでて励ます父・竹造は、実はもはやこの世の人ではない――。「わしの分まで生きてちょんだいよォー」父の願いが、ついに底なしの絶望から娘をよみがえらせる、魂の再生の物語。
(上記サイトより)
===============
ヒロシマを風化させてはいけない。
語り継がねばならない。
が、
越えなければならない。
そんな二律背反の中で日常を送る被爆者の方々の代弁者としてこの本はあります。
戦争の悲劇を笑いの中に昇華させて、
生きていく人々の胸のうちにうず高く積もっている自責の念。
「なんで、自分が生きているんだ」「申し訳ない」という死者へのひたすらな謝罪。
実はそれは違うんだよ、とどんなに他人が言っても当の本人は受け入れようがない。
責めて、せめて、責め抜いて自分の幸せを拒み続けて生きていった人たちがどんなに多くいたのだろうか。
戦争の傷は点ではなく線であり面積であり、体積のように時とともに大きく深く抉っていくものであることを、
井上ひさしさんは演劇で訴えます。
そして、ありきたりであろうが、
「あなたは悪くない、幸せになっていいんだよ」と伝えることが、実はありきたりどころか、大きな一歩であることを観ている人たちに語ります。

その精神を継いで、バトンを受け取った山田監督。
「母と暮らせば」というのは、井上さんがタイトルだけ決めていたのですが、残念ながら世に出なかった脚本だったのです。それを受けて、
想像に想像を重ね、寝る暇も惜しんで、山田監督は一つの映画「母と暮らせば」を作ったのです。
その過程をカメラは捉え、
時々で監督やニノや華ちゃんや小百合さんの苦悩、戸惑いを映し出します。

私たちも、それをみながら、
「映画ってなんてすごいものか」と改めて感動しました。
そして、その伝えるメッセージの大きさに、今、ここにいる責任をともにしなければと、
強く思ったものです。

戦争は何もうみださない。悲劇以外は。
と。

映画を楽しみにしています!!!
また感想は後ほど、書きますね。

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コメント

サミットは広島で。
(半分冗談)

投稿: あゆ | 2015.12.17 14:52

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